
ミラノの熱狂がまだ胸に残るなか、早くも視線は次なる大舞台へ――。
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが閉幕したばかりだが、4年後のフランスアルプス2030オリンピックを見据えた戦いが、国内で幕を開けた。
2月26日、福島県のネコママウンテンでスノーボード・ビッグエアの全日本選手権が行われ、日本一の座を懸けたハイレベルな争いが繰り広げられた。
男子は、オリンピック金メダリストの兄・木村葵来を擁する“木村兄弟対決”が最大の注目。決勝で弟の木村悠斗(17)が1本目、2本目ともに87.00点をマークし、合計174.00点で優勝を果たした。
兄・葵来は1本目こそ19.00点と出遅れたものの、2本目で90.33点、3本目で83.00点を記録。合計173.33点まで追い上げたが、わずか0.67点差で届かず準優勝となった。大舞台さながらの緊張感のなか、弟が日本の頂点に立つ結果となった。
3位には木俣椋真が入り、3本目にはこの日の男子決勝最高得点となる95.00点を叩き出すなど存在感を発揮。長谷川帝勝、西澤天進らも続き、ミラノ世代と次世代が入り混じる構図が鮮明となった。
一方の女子は、村瀬由徠(19)が圧巻のパフォーマンスを披露。1本目90.33点、2本目95.00点と高得点をそろえ、合計185.33点で優勝した。姉にオリンピアンの村瀬心椛を持つ新世代ライダーが、日本一の称号を手にした。
オリンピック日本代表の鈴木萌々は1本目92.67点、2本目86.67点と安定した滑りを見せたが、179.33点で惜しくも2位。3位には森井姫明麗が入った。
男女ともに、ミラノ五輪出場を逃した選手たちが大活躍し、改めて日本スノーボード界の層の厚さを示す大会となった。
世界一過酷とも言われる代表選考を勝ち抜く戦いの中で切磋琢磨してきた日本勢。その競争環境こそが、世界トップレベルを生み出す原動力だ。
次なる舞台は、フランスアルプス2030オリンピック。
さらなる歴史を刻むために、日本スノーボードチームはすでに未来へ向けた一歩を踏み出している。
男子決勝結果
1位 木村悠斗 174.00
2位 木村葵来 173.33(※ミラノ・コルティナ五輪出場)
3位 木俣椋真 169.00(※ミラノ・コルティナ五輪出場)
4位 長谷川帝勝 146.33(※ミラノ・コルティナ五輪出場)
5位 西澤天進 128.33
6位 一ノ瀬海渡 86.67
7位 荻原大翔 86.33(※ミラノ・コルティナ五輪出場)
8位 枝松一仁 86.00
9位 夏目睦穂 81.67
10位 南谷花都 66.33
女子決勝結果
1位 村瀬由徠 185.33
2位 鈴木萌々 179.33(※ミラノ・コルティナ五輪出場)
3位 森井姫明麗 163.00
4位 中川綾乃 150.00
5位 枝松千尋 117.67
6位 宍戸花珀 87.67
ミラノのメダリストたちが参戦する中で、新世代が堂々と頂点を奪取した今回の全日本選手権。日本スノーボード界は、すでに次の4年間へと走り出している。
2030年、フランスアルプスの空に舞うのは誰か。
その物語は、もう始まっている。

