建築型にこだわらず彫刻型でいこう!

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日本人のスポーツ向上思考として「基礎から学ぶ」という特性があります。

例えば、野球。
まずはキャッチボールや素振りからはじめます。
そして、ノックでの守備練習や、トス・バッティングというものが重視されますね。

基本ができなければ、次に進めないという上達方法は、まるで家を建てるようなプロセス。日本人は、このような「建築型」を好む傾向があります。

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しかし、スノーボードの場合、まずはやろうと思ったことをどんな形でもいいので、大雑把にできるようにした方がいいと思います。まるで、一本の木から削っていき、彫刻を作るように。

よく滑れない人を友達がいきなり山に連れて行って、リフトに乗せて上げてしまう、というということがあります。
「なんて無茶なことをさせたんだ!」みたいな。
個人的には、あまりオススメしないレッスン方法ですが、ある意味、良い方法だとも思います。

そこで困った初心者ボーダーは、うまくターンができないにしろ、カカト側でなんとか木の葉落とし滑りくらいはできたりするもの。

そんな人が、「うまくターンができないので、レッスンに来ました」というケースでは、上達が早い傾向があるのです!
本人にとっては恐ろしい経験だったかと思いますが、そこで大雑把にだけれど、スノーボードを体感したことが、早い上達につながったのでしょう。

他のケースでは、はじめての360回転トリック。
建築型に考えれば、まずは小さな基本的なストレートジャンプから始めて、180ジャンプができるようになり、さらに360という流れになるのですが…。
最初から大雑把だけど360をやってもらった方が、最終的に上達が早かったりします。

というのも、そもそもスイッチで着地ができないような人は、180のジャンプをうまくできないケースが多いからです。
そこで、まずストレートジャンプができるようになったら、360のための先行動作などを教えてあげて、なんとなくだけど360をメイクしてもらうという方法でいくのです。

もちろん、雪が固かったりしたらケガにつながるので、あくまでも、シャバ雪だったり、パウダーだったり、チャレンジしやすい状況が練習の前提条件になります。

それで、なんとか360ができたら、今度は、仕上げの段階に入ります。
スイッチのランディング、フロントサイド180の練習、さらには残りの着地180回転部分のスイッチからのバックサイド180などを練習します。

すると、フロントスリーのクオリティーが上がりメイク率が上がります。

このような彫刻型は、より若い人、アスリートタイプに有効です。
普段あまり運動しないような方、年齢が高く、ケガがしやすい人などにはあまりオススメできません。

ですが、スノーボーダーは往々にしてこのような彫刻型の方が上達が早くなるケースが多いと思うので、参考にしてみてください。

基本も大事だけど、まずはある程度、目指す形(=滑りやトリック)を大雑把だけど作り、そこから仕上げていくという考え方です。

(※こちらのハウツーはAmazon Kindle版で発売している『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』で執筆されました。20の考え方をまとめて全読みチェックしたい方は、ぜひ本をご購入してください。)

飯田房貴(いいだ・ふさき) プロフィール
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴37シーズン。そのほとんどの期間、雑誌、ビデオ、ウェブ等スノーボード・メディアでのハウツーのリリースに捧げている。
90年代を代表するスノーボード専門誌SNOWingでは、「ハウツー天使」というハウツー・コラム執筆。季刊誌という状況で100回以上連載という金字塔を立てる。またSnowBoarder誌初期の頃から様々なハウツー・コーナーを担当し、その中でも一般読者にアドバイスを贈る「ドクタービーバー」は大人気に!その他、自身でディレクションし出演もしたハウツービデオ&ハウツー本は大ヒット。90年代のスノーボード・ブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボード・クラブ、DMK Snowboard Clubの責任者として活動し、レッスンも行っている。
普段は、カナダのウィスラーのインストラクターとして、世界中の多くの人にスノーボードの楽しさを伝え続けている。2016-17シーズン、ウィスラーのインストラクターMVPを獲得!!2020年から英語版ハウツーサイトSNOWBOARDTIPS.NETを開設。
著書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書』 、
スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。

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