いつもサッカーやる時、一人だけ大きいお兄さんが来ます。
名前は、アンソニー。今年で15歳になります。
アンソニーは、ウィスラーの同世代チームのダラダラした雰囲気が嫌いだったようで、バンクーバーのチームのセレクションを受けました。
そして、見事、合格!
自分がコーチングしてうまくなったわけでないけど、自分とこの夏、いっしょにサッカーをやって来た子供が、またしても受かるなんて!
しかも、バンクーバーなんて競争が激しいようで。一番上のゴールドレベルに受かって立派です。
もしかして、オレは周りに幸運を与えるラッキーボーイ!?なんて。
ちなみに、カナダでは一番上ゴールド、次にシルバー、そして一番下のハウスというランクに分かれます。
ハウスは地元の集まりで、シルバーから選ばれた選手になります。
一度、上に行ってしまった子は、その下のレベルではもう試合はできなくて、その結果、みんな同じようなレベルの対戦相手でプレーができます。
もちろん、日本でもあるような補欠というような制度はなく、どこのチームの誰でも試合には出れるようになっています。
以前、セルジオ越後さんが、補欠という制度は日本に来て初めて知った、と言っていたけど。そう、補欠って日本ならではの独特な文化なのかもしれません。補欠が嫌だったら頑張れよ、みたいな。
この補欠制度は、日本のスポーツ向上の弊害だと個人的に思っています。
さて、アンソニーですが、もう時期、15歳になるということは、日本で言うなら中学2年生とか3年生なのではないでしょうか?
そんなまだ若い青年が、すでにバイトしているんです。だから、僕のサッカーキャンプも夏休み中、週に2回程度の参加でした。
アンソニーは、お母さんがとても苦労されている方で、家計を助けているようです。
そして、自分の好きなものは自分のバイト代で購入するのです。
偉いですね。
日本で、サッカー少年、青年を応援している親御さんなら、自分の子供のサッカーシューズなどは、どうしても親持ちですよね?
だけど、アンソニーはすでにそういって点で自立しています。
二十歳前後の日本人とカナダ人の若者では、カナダ人の方が自立しているように見えることが多いです。
こうした背景が、日本人を子供っぽく見せているのかな、と思います。
ちなみに僕は小学1年生からバイトしていました!(笑
親戚が八百屋でお袋といっしょによく仕事をしていたのです。
アンソニーが新しく買ったサッカーシューズと、腕時計を見て「ワーオ、カッコいい!」と言っている大河とカンタくん。
アンソニーも自分より下の子供に見せびらかすようで、自慢気です。
そう、アンソニー兄さんのように、中学に行くことになったら、バイトとかして自分で買うんだよ。
こういうふうにして育って子供は、きっと大人になってから社会で生きていく力が強くなるのだと思います。