何枚と質問する前に考えること

ライダーから「何枚いただけるんですか?」という質問を受けました。

それは違う!と思いました。
きっとライダーは普段からメーカーから「キミには2枚ボードを支給しよう」というふうに、メーカー主体の意見やバジェット(予算)によって、決められてしまう。だから、そんな質問をするのだろう、と思いました。

だけど、そういう受け身の態度では、ライダーにとっても良くないし、そのライダーがプロとして成長しなければ、メーカーにも良くない、と考えます。

ライダーにすれば、自分はどれくらいの金額の用具が支給されるか?金額が支給されるか?気になるところだと思います。

僕のアドバイスとしては、「単純に3倍返しをしなさい。」ということです。

例えば、あるライダーは用具支給の商品総合計が30万円あるとします。
しかし、30万円分の広告ワーク(仕事)では、会社やメーカーは運営できません。
というのも会社をやっていくには、家賃あり、雇用費用あり、パソコン代あり、電話などの通信費あり、交通費ありなどなど、お金が掛かるものなのです。そのライダーに30万円を掛けるには、大まかに言って1.5倍ならとんとんのところ。それ以下の活躍なら、マイナス。だから、30万円支給のライダーなら90万円の活躍してもらって合格。4倍返しなら、花丸ということになります。

ライダーは、とかく自分本位で考えがちです。
「なんで僕はこれだけ頑張っているのに、50万円しかもらえないのだろう?なになにくんは、あれだけの実力で200万円ももらっているのに」など。

だけど、そこで考えてほしいのは、メーカーはそのライダーの貢献度や可能性など含めてそのメーカーの考えで支給しているのであるから、他の誰かがどんな支給額を受けているか、という条件は自分には関係ないこと。それよりも、自分が50万円もらっているほどの活躍、3倍返しで150万円のPR活動をしているか、ということが大事なのです。
もし、自分が明らかに200万円のPR活動をしているとしましょう。2万人の読者がいる雑誌で30ページ掲載してもらい、メーカーを宣伝した。5千人の視聴者がいるDVDで、5分のパートを取り、メーカーを宣伝した。さらには月間3万人の訪問者がいるウエブサイトでメーカーを宣伝したなど。
そうしたら、自信を持って自分の意見を伝えればいいです。もし、正しい広告活動をしているなら、例え今、付き合っているメーカーとの交渉がうまくいかなくても、他で採用される可能性があります。

自分の活動が、実際にどれほどの効果(=メーカーへの収入)をもたらすか、という計算はなかなか難しいか、と思います。

実際、メーカーでもその広告費用がどれほどのリターンあるか、という計測するのは難しいことだからです。

だけど、だいたいの予想でもいいから計算してみると、いろいろわかって来ると思います。

以前、僕はバイタミンジブというDVDを制作した時、いったいいくらスポンサー効果があるのか、考えてみたことあります。

3千人の方が、ビデオを見る。9割以上の人が、Nomisというブランド・ロゴに気づく。3割ほどの方が、商品を気になる。
1割の人が商品をほしいと思う。さらに、実際にお店に3%の方がNomis商品を買う。
1商品金額約1万円。このビデオのPR効果により90人の人が買うから90万円の売り上げが発生する。

となると、その90万円の利益の3分の1の広告代金30万円はオファーしやすい、と。

あくまでも大雑把な計算だけど、例として参考にしてみるといいでしょう。

以上のようなことを知っておくと、ライダーの方は自分の用具支給額が30万円ということが、どれほどの仕事をするべきものなのか、ということがわかってくると思います。

またそれよりもさらに上の金銭の支給、用具30万円プラス50万円の報酬をいただくということが、どれほどの仕事をするべきか、ということもわかってくると思います。

逆に今、300万円もらっている人が、1.5倍以下の450万円以下の仕事しかしていないなら、その人は首になる可能性が高いということになります。

ライダーとしては、「オレの将来を買ってくれ」「スノーボード界を良くするためにも、プロという職業に対して誇れる金額をくれ!」という、主観的で気分的なことを考えがち。だけど、あくまでもメーカーとしては、「あなたは広告費用なのです。」という考え方が基本となってしまいます。それがビジネスをやる上の宿命とも言えるでしょう。

これからプロを目指すライダーは、まず自分がどれほどの成果を出せるか予想して、そこから支給内容をオファーするといいと思います。そうすることで、プロとしての自覚も生まれるし、成長もすると思うからです。

そして、何度も言うけど、結果を残せるプロがいれば、メーカーも成長できるので、結局、両社にとってウイン、ウイン(勝者と勝者)の関係になり得るのです。