
ニセコやルスツのリフト券が上がったと嘆いている方へ——
世界には、もっとずっと高いリフト券がありますよ。
なんとアメリカ・ユタ州の人気スキーリゾート「ディアバレー(Deer Valley)」が、2025-26シーズンのピーク日1日券を329ドル(USD)に設定すると発表。これは昨シーズンから10%超の値上げであり、単日券として世界でもトップクラスの価格となった。
このニュースを聞いて、「それっていくらなの?」と思った方へ。
2025年7月21日現在の為替レート(1米ドル = 147.38円)で計算すると、
329ドル × 147.38円 ≒ 48,470円!
つまり、ディアバレーのリフト券1日分で、ニセコの2日券以上が余裕で買えてしまうレベル。
■ なぜこんなに高いのか?
ディアバレーは「高級スキー体験」を前面に打ち出しているスキーリゾート。
- スキーヤー限定(スノーボード禁止)
- 1日あたりのリフト券販売数に上限ありで、混雑とは無縁
- 整備の行き届いたゲレンデと、リフトすぐそばの高級レストラン
- さらに今後、滑走エリアが2倍に拡張予定
とにかく「快適さ」「洗練」「上質な空間」を求める層に特化したリゾートであり、価格そのものがブランド価値の一部になっている。
※ちなみに、ユタ州のディアバレー(Deer Valley)は現在もスノーボーダーの滑走を禁止している、アメリカでは数少ない「スキーヤー専用リゾート」。
その結果、ファミリー層やシニア層に人気が高く、1日券の販売数制限で常に快適な環境が保たれ、バレーパーキングや高級レストランなどの設備も充実。
そして何より、ゲレンデ整備のクオリティが非常に高いことで知られている。
■ 単日券の価格設定は“罰金”?
リゾート側がここまで高額な単日券価格を設定するのは、事前購入型のシーズンパスやマルチリゾートパスへの誘導が目的とされてる。
つまり、当日にふらっと訪れる人には、あえて高額な“罰金”のような料金を課すことで、計画的な購入を促すという戦略だ。
このような販売手法は、現在では北米の多くのスキーリゾートで一般化しており、日本のスキー場にもその波がすでに到達しつつあると考えられる。
たとえば、ディアバレーには以下のような選択肢がある:
Unlimited Pass(無制限パス):3,900ドル(ブラックアウトなし・全エリア滑走可)
■ まとめ
筆者はカナダ・ウィスラー在住だが、ピーク日であっても、ウィスラーのリフト券がここまで高額になることはない。カナダドルでの価格設定という点もあり、ディアバレーのような“超高級価格帯”には達していないのが実情だ。
近年、日本でもリフト券の値上げが続いているが、世界にはさらに桁違いの価格設定をしているリゾートがあることを忘れてはいけないだろう。
「スキー、スノーボードは贅沢な趣味」と言われることもあるが、その中でもディアバレーは“超”がつくラグジュアリーリゾート。
あなたなら、1日で約48,000円という滑走体験をどう感じますか?