ぎっくり腰スノーボーダーに捧げる!柔道整復師ボーダー安藤大輝が教える腰痛を防ぐ方法

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いよいよシーズンインでテンションが高まる季節だけど、一方で腰痛でお悩みの方、あるいはぎっくり腰をお持ちの方、いませんか?
かく言う私も近年、ぎっくり腰で悩まされています…。
これまでストレッチング、マッサージ、筋トレなどやって来て、どれも効果はあったと思うのですが、完全に防ぐことができませんでした。
ぎっくり腰とはなんとも不思議な厄介者です。ある日、突然どこからともかくやって来て襲って来る魔女の一撃を喰らわす。「なぜだー!」いろいろ身体のケアをして来たのに「再びなぜやって来たー!!」。
そんな時、今季からウィスラーにやって来たスノーボーダーの安藤大輝くん。日本ではショップのライダーながら、柔道整復師の仕事をされて来た異色の経歴の持ち主に出会いました。
突然襲い掛かるぎっくり腰のことを相談すると、彼からいくつかのアドバイスを受けました。すると…、どうでしょう!なんとぎっくり腰で苦しんでいた私の腰はみるみる軽くなっていき、そして改善されて来たのです!今では毎日、スノーボードを楽しんでいます。

そこで、今、腰痛、あるいはぎっくり腰に悩んでいる方に、この情報をぜひシェアしたいと思いました。あなたもスノーボーダーで腰痛に悩んでいるなら、ぜひ今回のインタビューをチェックしてみてください。腰痛の予防や改善にもつながるエクササイズやマッサージの動画もご紹介!!

インタビューアー:@fusakidmk

--大輝くん、教えてくれた腹筋、あとふくらはぎのマッサージ、そして水を飲むこと。効果が出ているようです!!
あれからぎっくり腰は治り、その後も発生していません。お陰様で腰も軽くなって、毎日のスノーボードも楽しんでいます。
不思議だよなあ…。
水を飲むことに関しては、自分では喉が渇いている感覚なかったのだけど、本来は身体がほっしていたというか、飲み始めるとどんどん飲めるようになって来ました。

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大輝:コーヒーやたばこなど人は始めたら止められないものというのはあるものですが、水を飲むことも飲み始めると同じようになるものです。僕も水は毎日、3リッターくらい飲みますよ。

--えー、そんなに!自分はさすがにそこまで飲んでいないけど…。意識的に水を飲むことで、むしろ喉を乾いていた感覚を思い出したという感じで、水を頻繁に飲むようになりました。
たしかに調子の良さを感じるのですが、そもそも水とぎっくり腰の関係ってあるのか!?なんか不思議です。

大輝:例えば、鶏肉なんかをイメージしてもらえばイメージしてもらえるかな、と思いますが、買ったばかりの鶏肉って見ためもいいですよね。
しかし、管理をせず放置しておいたり、炒めたりするとパサパサになってしまいますが、水分が足りない筋肉もあんな感じになってしまっています。ようするに人間の身体も運動すると同じような状態になるので、水分は大事なんです。

--なるほど。身体、筋肉、あるいは臓器とかもかな。水が足りないと悪そうな感じがしますね。
あと、先日、インナーマッスルを鍛える腹筋を教えてもらったけど、あの方法、もう1つわからないところがあります。
仰向けになって、お腹を押すようにするんだよね。そして、背中の隙間、そこに手が入らないように押していくという。
その時、頭を上げた方がいいのかな?頭をちょっと上げた方が、より腹筋を意識できる感じもするけど。

大輝:そうですね。頭は上げることで腹筋、より深い筋肉に意識を持たせやすいかもしれませんが、頭を上げずに行えることを目標にやってみてください。
例えば誰かの手を背中と床の間に入れてもらった時、その手が抜けないくらい、グッと腹圧をかけます。腹圧というのは簡単に言うと、お臍から真下の床に圧をかける事です。毎日それを1分行うことで、効果が出て来ます。

--実際やってみると、本当に腹筋のインナーマッスルを鍛えているように思います。

大輝:現場で働いていた時に、「腰が痛いので毎日背筋を行っているけど、なかなか改全しないので来院しました。」という患者さんが多く見えました。しかし、僕が言う言葉は決まって一つでした。背筋は人間無意識的について行くので背筋トレーニングはむしろしてはいけませんよ。腰の痛みが発生する原因も背筋と腹筋の筋力バランスによって起こります。今や日本人の生活習慣病とも言われる腰の痛みは、もしかすると間違った知識により自ら誘発しているかもしれませんね。

--ふくらはぎが張ったりしていると、それがぎっくり腰にも影響するというのも不思議だよなあ。
たしかにあの日、大輝くんが僕のふくらはぎを押してくれた時、「効く~」という感じがしました。
あれから、毎朝、犬の散歩の後にふくらはぎをマッサージしたりするようにしています。
なんかそれが凄く、腰に良い影響をもたらせているように思います。

大輝:そうなんです。ふくらはぎと腰の関係を説明すると少し難しい言葉なんですが”ハイパーフィシャルバックリズム”という体の仕組みから関係すると言われています。ツボとは少し違う体の仕組みなのですが、医療的な内容なので気になる方は少し調べてみても面白いかもしれませんね。

--水をよく飲むこと。腹筋でインナーマッスルを鍛えること。ふくらはぎのマッサージ。
あと、できること、やるべきことありますか?

大輝:そうですね。バスタオルを床において、それを足の指でクルクル丸めるようにすると、いいですよ。タオルギャザーといいます。スポーツタオルを地面におき、足の指だけを使い集めてくるというアクションです。今の日本人は裸足で行動することはほぼ私生活の中ではないと思います。毎日革靴、ブーツ、中にはクロックスなどという方もいますかね。なぜ、あそこまでクロックスは人気なのでしょう。そうです。楽だからです。足の指を使わずに楽に歩行することができる悪魔的な履物…とまでは言いませんが。そのため多くの日本人は足の指を使う習慣が薄れてしまっています。足の指が使えない=踵重心=腰を前に反り中心のバランスを取る。「あぁ~」と心あたりのある方もいるかもしれませんね。

--なるほど。ぜひやってみます。
それにしてもぎっくり腰って不思議だよなあ。冬のシーズン中もやってしまうけど、季節の変わり目、今のようなオフシーズンでもやってしまうこともあります。
自分のぎっくり腰がいつどのような状況でなったのか知っておきたかったので、日記でメモしているのですが、冬シーズンよりもむしろオフシーズンの方が、ぎっくり腰になっているように思います。

大輝:僕も日本で治療していた時も、特に4月、10月が多いかなぁ…、と感じます。つまり季節の変わり目ということですね。

--そもそも大輝くんが持っている資格、柔道整復師ってどんなものなのですか。

大輝:資格取得には3年間の専門学校卒業、プラスで実務実習が必要です。その後に国家資格試験を受け、合格した場合受け取れる資格です。唯一病院以外で、保険証を使える資格でもあります。
マッサージ師とは違い、骨折、脱臼、打撲、捻挫、急性の痛みをメインに治療する資格になります。
中でもぎっくり腰は急性腰痛に分類されます。急性腰痛は接骨院受診率の中でもトップに入る症状です。

--なるほど。これまでたくさんのぎっくり腰の患者さんを診て来たのですね。

大輝:はい、急性腰痛は数え切れられないほどの患者さんを見てきました。
重たいものを持ち上げようと、あるいは靴下を履こうとしたら、なんなら椅子からの立ち上がりでも起こる症状です。

--自分の場合もイントラ仕事が終わってブーツを脱いだ時とか、朝の歯ブラシの時とか、あと犬の散歩でリードを急に引っ張った場面とか、本当、些細な状況でぎっくり腰になるので、「なんでだろう?」とずっと思ってその予防を心掛けていました。

大輝:急性の怪我がメインのお仕事なので、患者さんの中には捻挫をした、と訪れてくる方もいました。だけど、今はみんな病院に行ってしまうのも現実です。ですが、実際現場で働いてる時に病院の薬や、レントゲンよりも僕たち専門家の方が知識が強いんじゃないか?と思うことも山ほどありました。
病院に行ってダメだったから僕たちを頼って来てくださる方たちばかりでした。

--へえ、興味深いお話です。
まとめていきたいと思います。具体的にぎっくり腰が心配な方のメニューを紹介してもらうことできますか? 腹筋を行う時間、ふくらはぎのマッサージの時間、足の指でバスタオルをクルクル巻く回数!?など。 あと、個人差はあるかもしれませんが、一日の飲む水の量の目安は?

大輝:ぎっくり腰予防としては、とにかく①インナーマッスル②水分です。

①に関してはご紹介したトレーニングを行うこと。特に大切なのは”毎日少しでも決まった回数”というのが大切です。僕も含め人間甘えのでてしまう生き物。予防と言っているだけあり、必ず行わなければならないというものではありません。だからこそ、毎日行えるかどうかが肝なのです。
トレーニングを行う秒数の目安は約一分程度です。もっと言うと正直、回数、秒数は指定しません。毎晩、毎朝、手の空いた時間に自分が行える秒数で十分です。

一つ例をあげてみましょう。毎日30秒×7日この程度でも毎日行えば三日坊主で終わってしまう人よりも格段の差です。そうして人の体は改善していくものなのです。ふくらはぎのマッサージはなかなか自分ではポイントが見つけられないと思います。なので単純にふくらはぎの下に硬いもの、例えば硬式野球ボール、自分の反対の膝などに置き、痛いなと思う所を重点的にほぐすように行うといいです。
これも同じく寝る前、風呂上り後などに毎日行うことによってふくらはぎへの負担は蓄積されにくくなり、腰への負担もたまりにくくなります。

タオルギャザーは初めからできる方も多いかもしれません。なので今回はできない方に向けて説明します。方法は簡単です。長めのタオルを用意し足の指だけで回収してくるだけです。回数は全くできない方は精々五回程度が毎日続けられる回数です。また、タオルギャザーは回数を重ねれば重ねる程、上達していき慣れて行きます。そのころには、足の指が靴の中で使える様になったと言ってもいいでしょう。

②水分です。水分に関しては最近テレビなどでたくさんの情報が流れていますが、基本的には”体重×40です。例、65キロ×40=2600㎖。
結論水分を取りすぎて…、水中毒になるかも!?なんてありません。体重×40が最低ラインそれ以上摂取できることが理想です。

正直、現場で患者さんのからだを触る際、水分を普段から取っているか、一日500ml程度しかとっていないかは、すぐわかります(笑)。
さらにその方の排便回数もあてられるほどです(笑)。
それほど人間の体は正直で、私たち治療家にシグナルを送ってくれるのです。そのため私たち治療家は問診をしっかり行うのです。いつから痛い、なにをする時が痛い、水分はとってるか?そこから患者さんにあったトレーニングを提案しますね。

--自分は麦茶が好きで、ほぼ毎日飲むのですが、麦茶も水ということでカウントしてもいいですか?さすがにコーヒーはダメかな?

大輝:はい、お茶でも、麦茶はとてもいいです!中には水が嫌いで水だけでは飲めないという患者さんもいたので、そんな方にはおすすめです。
水分と言うのは要するにミネラルの総称で、ミネラルを多く含む、一般の人が飲みやすい飲み物だと、麦茶か水。
緑茶はミネラルが少なく、利尿作用が多く入っているのでNG。(一日に必要な水分としてカウントされない)
コーヒーも利尿作用があります。

--いやあ、本当勉強になります。いろいろ教えていただき、ありがとうございました!
最後に、大輝くんにとって初のウィスラーのシーズンですが、何か挑戦したいこととか、目標とかありますか?

大輝:僕のウィスラーで挑戦したいことは、柔道整復師なので、まずは怪我をしないということですかね。2シーズン前に肘が逆に向く大怪我をしてしまったので、第一の目標はそこかなぁ…と思います(笑)。
あとは、日本にはないほど大きなゲレンデなので、いろいろな地形に挑戦し、映像を残せたらと思っています。パークで滑るのも大好きなので、体ができ上がって来た春には、パークでの映像も残していきたいと思います。あとは小さなコンペなどもあると聞いてるので、機会があればどんどん挑戦もしていきたいなと思います。

安藤大輝(あんどう・だいき)
@daiki__0615
愛知県大治町出身(25歳)
父親の影響で小学生の頃からスノーボードを始めて今季で14シーズン目。
高校ではバスケットに明け暮れその間もライディングし、卒業後は柔道整復師になるために専門学校に通う。この期間は、スノーヴァ羽島で練習した。
昨シーズンは岩岳に通いながら、ローカルたちに混ざり地形&パークライド。
柔道整復師の仕事は資格取得後3年間行い、一日多い時では25〜30人ほどの患者さんを診て来た。


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