【レポート】2019 DMK GWウィスラーツアー DAY1

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恒例!DMKのゴールデンウィークツアー。
今回は、史上初の10連休により、航空券が高くなることが予想され安い席を確保するために異例の昨年12月締め切り。その後のお申込み、お問い合わせをいただいても、高い金額提示するしかない状況でした。だけど、そんな中でも、集まってくれたDMKメンバー。今回は常連さんご一行となったけど、その中になんとDMK部長マスミさんの姿が!いつも国内ツアーのプロデュースからディレクティングまで幅広く活躍するマスミさんだけど、意外にもウィスラーは初参加。そこで、今回は気合の執筆!
いつかこのGWツアー参加したいための方に、詳しいレポート内容を届けてくれます。
まずは、DAY1の様子をご紹介しましょう!

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Report: Masumi Oya

平成から令和へと時代が移り変わる2019年。これまた歴史的な大連休の最中に今年のDMKウィスラーツアーは開催されました。

日程は4月25日から5月2日。6泊8日のスケジュールです。(※日付変更線をまたぐので日数が泊数より多くなるんですね。)

出発の日。もちろん出発は日本が誇る国際空港である成田空港。集合時間は14時30分。当日の気温は春先というよりも歩くと汗ばむ初夏のような陽気。暑がりの私はもちろんTシャツ姿。一応雪山に滑りに行くので足元がぬかるんでたら面倒なので登山靴でいるのが悩ましいぐらい暑い。

海外は初めてではないけれど、10年以上ぶりということで確実に経験値はリセットされている。ヒノキの棒でラスボスに挑むような気分でいちいち戸惑う。その度にじんわりと汗が出てくる。

とは言っても最近の手続きは指でピッピッって押していけば進んでいくので順調にいけば簡単。ただ一旦不具合が起こると全くいうことを聞いてくれない冷酷な雪の女王のようになるので注意も必要。ありのままに動揺していると気配を察して声をかけてくれる係の女性が、聖母マリアのように見えるのは私だけではないだろう。

エアカナダで行くウィスラーツアーに預け入れることができる荷物の数は二つ。ボードバックに板2枚と装備品をみっちり詰め込んだバックはさながら冷凍マグロだ。すしざんまいの社長が両腕を広げている姿がぼんやりと見える。

制限重量は一つ23キロまで。出発ロビーには重量計が用意されているのでも手続き前に測っておくとスムーズです。ちなみに私はオーバーしていたので、スーツケースに装備品を移し替えて、ことなきを得た。

ボードケースは大型の荷物になるのでスーツケースを預けた後に別の窓口で受け取ってもらい、やっと身軽になることができる。

バックパック一つで出国手続き。面白いところに金属反応が出ることもなく、あっさりと全員ゲートを通過。出発は16時50分なので搭乗まで時間はある。ひと息つくとなんだかお腹が減った。昼飯を食べるタイミングがなく成田まできてしまった。離陸して一時間もすれば夕食がサーブされるのはわかっているけど、我慢できないので日本で最期の日本食マクドナルドを頂き、日本を代表するショップセブンイレブンでジャスミン茶を購入する。日本に生まれてよかった。

ポテトを食べ終わってたわいもない馬鹿話をしているうちに搭乗の案内。搭乗口の番号と座席の番号を勘違いするのはお約束らしい。用意さえれていたのはもちろんファーストクラスではなく、庶民の味方普通席。窓側でテンションが上がったと感じた時、まだ自分には少年の心が残っていたことに感慨深くなる。

離陸前の非常口やらのジェスチャーを交えた説明は外国人のアテンダント。あのわざとらしい手振りを無表情で行われると、流れているアナウンスの英語がチンプンカンプンなのと相まってパントマイマーにしか見えない。

安全に対することは重要なので、パントマイムを尻目に座席の前のディスプレイの日本語字幕の映像をチェック。その間は映画やゲームなどがたのしめるエンターテイメントシステムは使えない。そう、何度画面を押しても使えません。

そうこうしているうちに離陸。さあ平成の戦士たちよ今こそ飛び立つのだ。
スムーズな 離陸で見る間にジャパンが小さくなっていく。確実に自分はカナダへと近づいていくことに身震いする。決してTシャツ一枚だから肌寒いわけではない。

眼前のディスプレイをムニム二いじくり飽きた頃に1回目の機内食がサーブされる。とりあえずビーフとビアーと叫んでいれば良いと言われたのでいう通りにする。肉じゃがに似たような甘めな味付けのメインディッシュは何だか私の大嫌いなスキヤキを若干感じさせ、今まで上がりまくっていたテンションが正常値まで下り、いつものジェントルマンに戻る。

好きなだけビール飲んじゃないなといわれていたけど、トイレに行くのが面倒なので一本で済ます。映画を一本見た後は、自分でiPadにダウンロードしてきた滑らない話を永遠と見続ける。小藪最高。前夜は早く寝たつもりだったが、小学二年生のように興奮していたのであまり寝られなかった。にもかかわらずあまり眠くならない。アドレナリンとは恐ろしい魔薬だ。自分の中のモンスターなエナジーと格闘しつつ飛行機は順調に飛行距離を伸ばしていく。機長もお疲れだろう。こんなにギンギンならば変わってあげたいぐらいだ。

お約束のように到着間際に睡魔が襲ってくる。操縦を変わらないでよかった。中途半端で霞がかった意識の中で2回目の機内食がサーブ。今度は自分で下調べしてきたお粥を食べたい。でもお粥って英語でなんていうんだ?なんて安定の挙動不審でメニューを聞かれるが、そもそもエンジン音で何喋っているのかさえ聞こえない。もうお粥は和食ぽいのでジャパニーズと叫んで中身の見えないパックを受け取る。出身地紹介も済んだところで、ドキドキしながらパックのアルミの蓋を開くと、お粥だった。成功体験は人を成長させる。

今まで食べたどのお粥よりも美味しく感じた。他の人の時にはどうやって英語で説明しているのだろうと耳をダンボにさせていると“OKAYU”と申してました。

日本では真夜中だろうと思われる時間だが、窓の外からは強烈な日の光が差し込んでくる。日付変更線とは不思議なものですね。お腹も落ち着いて眠気の深みが増してくると地上が見え始めてきた。道もあり、港もあり、自動車が行き交っているのがよくわかる。何となく日本の風景と比較しながらキョロキョロとするが、決定的に異なる形をした山々が遠くに見える。カナディアンロッキー。今はっきりと夢のカナダに降り立とうとしている現実を知り不覚にも目頭が熱くなる。

美しく整えられた港町を見下ろしながら私たちの夢を乗せた飛行機はバンクーバー国際空港へと降り立っていく。

バンクーバー国際空港には現地時間の9時30分ごろに到着。ウィスラーには12:00のシャトルバスで向かう予定なので十分時間に余裕がある。

カナダに入国するにeTAという事前審査をクリアしている必要がある。インターネットで手続きが可能だが内容が英語なだけに面倒。しかしながら現地に行って記入するよりは落ち着いてできるので、入国する側も受け入れる側もメリットはあるでしょう。

なんとなくグループでまとめて入国の受付をしたので、下手な英語を喋らないでも入国できた。ホッとしたような、残念のような。でもそんなポンコツでもカナダは受け入れていただけるわけでして、大変ありがたいことです。

入国して最初のお買い物はプレッツェル。バンクーバーからウィスラーまではバスで3時間ほどあるので小腹を満たすオヤツ。しかし現代のお買い物はとても便利だ。商品を手にとって、レジに持っていき、クレジットカードを出せば何も考えずに手に入れることができる。自動販販売機ですらクレジットカードが使えるなんて便利。買えるまで散々苦労しましたが。

今まで何も説明してこなかったのですが、今回のウィスラーツアーの人数はとても少ない。スタッフは私と村田さん。参加者はウィスラーツアーエキスパートのみっくん。2回目だけど全開の記憶が喪失ぎみな後藤さん。私と同じくウィスラーは初めての浅尾さん。合計5名の超アットホームな構成。経験者揃いで安心です。

私以外の方々は空港の外にある屋台でホットドッグを購入する猛者っぷりを発揮する。よくよく聞いたら販売していたのは日本人で支払いもカードでOKだったらしい。なんともおもしろい。

バスに乗り込むまでは各々腹ごしらえを済ませて準備万端でさあウィスラーへ!
大きなシャトルバスは当然右側通行で走り始める。今回は国際免許も持ち込み、初の海外ドライブもする予定なので、風景を見つつもどんな流れで車が動いているのかをチェック。しかしながら好奇心がさっさと勝ち名乗りをあげながら興味の対象を次々と変えていく。走っている車は自分の想像する以上に日本車が多い。思っていたよりも道幅は広くない。街並みは都会ながらも緑が多く、気持ちが落ち着く。

バンクーバーから大きな橋を渡ると景色は一変する。緑と青い空。ひたすら登っていくフリーウェイは快適に目的地まで走っていく。所々水辺が見える。川かと思ったら内陸部に深く海が入り込んで来ている地形らしい。ちょっと不思議な感じだ。海が見えて景色が最高だから向かって左の窓側に座った方がいいよと教えてもらったが、なんだか一番綺麗だよと言われるところで惰眠をむさぼるという漫画のような行動で失笑を買う。

ウィスラーまでの行程の中間ぐらいに位置するのがスコーミッシュという町だ。あまり大きな町ではなく、村って感じの規模。バスは一旦停車するが、降りることなく目的地のウィスラーへ移動を続ける。

そこから1時間ちょっと。午後3時過ぎに夢にまで見た彼の地、ウィスラーに到着した。
バスの到着したロータリーにはお出迎えの鼓笛隊がレッドカーペットを挟むように配置されて・・・、はいなかった。しかしながらバスの階段から一歩ウィスラーの地を踏みしめた時、ファンファーレが鳴ったような気がした。

ウィスラービレッジのロータリーから各ホテルへの送迎をしてくれる小さなバスに乗り換える。

我々が期間中滞在するホテルはスキー場のゴンドラにもアクセスしやすい場所にあるウィスラービレッジイン・スイート。部屋にキッチンがあるコンドミニアムタイプの部屋で、滞在期間の我が家にするにはとても住みやすい環境。部屋にもバスルームはあるが、屋外にホットタブ、いわゆるジャグジーがあり、スノーボードで疲れた身体をほぐすには最高の設備だ。

部屋に大きな荷物を放り込んだら、落ち着く間もなく今日やらなくてはならない事に取り掛かる。リフト券の発券だ。

ウィスラー、正式にはウィスラーブラッコムという二つの山を開発した広大なスキー場だ。
そのコース数は100を超え、まさに世界一のスノーリゾートである。そんなスノーリゾートは当然リフト券のお値段もセレブリティ。しかしながら春のこの時期には片側の山がクローズとなるため、お値段もだいぶ抑えたパスが販売される。10日間使えるそのパスは、今回の行程中滑走を4日間設定している私たちでも十分おトク。しかも自分の写真が入るので記念に最高のものを手に入れることができるのです。その手続きに少し手間がかかるので、翌日から滑り始めるためには到着した当日に発行するのが一番なのです。

それさえ発券できればその日にあるのは、みんな大好き!ウィルカムパーティー。
海外に来た〜という雰囲気が満点のビアホールで今年もウィスラーに来ることができたメンバーとお迎えするメンバーとが出会う最高のパーティ。
カナダで迎えてくれたメンバーは、もちろん飯田 房貴。DMKスノーボードクラブの創始者であり、我らが愛すべき父ちゃん。長いことクラブのお手伝いをしてきた私がこの地で一番会いたかった人物。その人は道の真ん中に立っていた。一瞬気がつかなかったが、たしかに飄々と立っていた。10年以上前、東京の平井駅で初めて出会ったあの普通のおじさん感。この爽やかな風の漂うカナダでも、変わらず身にまとい立っていた。そんな姿に嬉しさが込み上げてきて思わずハグ。

そしてここ最近DMKに協力してくれている、新進気鋭のYOUTUBER、マイルンのウィスライフでお馴染みの岡真衣ちゃん。いつも楽しく場を盛り上げてくれる最高のガイド。彼女は行程中ずっと私たちのツアーのアテンダントとして付き添ってくれます。

そんな嬉しい再会の中、みんなで乾杯できる喜びは何物にも変えがたい。そしてもう一人ビッグゲスト。ウィスラーの伝説的なローカルライダー、ルーブ・ゴールドバーグ! ワールドカップにも出場経験があり、現在も有名なマウントベイカーのバンクドスラロームでも上位の成績を残す、とにかく滑りがうまい最高のライダー。毎年ウィスラーツアー来てくれていて、今年も早速駆けつけてくれたイケメンなナイスガイです。

近況を語り合ったり、スノーボードの話で盛り上がったり、そんな最高の3人と共に飲む。なんだか夢見心地なのか、それとも酔っているのか。長い時間をかけて訪れたのは本当に現実なのか。まるで異世界に迷い込んでしまったかのようなフワフワとした気分。旅の疲れと相まって心地よい1日目はゆっくりと終わってゆく。

 

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