EPIC、IKON、MOUNTAIN COLLECTIVEを利用してNZスキー場がどこまで滑れるのか調べてみた

@mt hutt
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夏でもスキー、スノーボードがしたいという方は、シーズンインしたニュージーランドへのトリップを計画している方も多いだろう。しかし、今年のニュージーランド・スキー場のリフト券は「高い!」。

マウントハットが昨年から14%アップで159ドル。コロネットピークも同じく14%アップで$159と、全体的に南島では、6%~14%アップしている。

以下、参考記事。
ニュージーランドのスキー場料金が軒並み急上昇!
https://dmksnowboard.com/new-zealand-ski-fees-rise/

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そんな中、ふと疑問に思ったのは、そもそもEPICIKONMOUNTAIN COLLECTIVEなどのインターナショナルなパスが、もしかしたらニュージーランドの人気スキー場でも利用できるのではないか?という疑問だ。たしか記者の記憶では、IKONとMOUNTAIN COLLECTIVEで、ニュージーランドのスキー場と提携しているような記憶がある。もしかしたら、そもそも日本の白馬、ニセコなど滑る計画がある人、あるいはアメリカのアスペンやマンモスを滑る計画がある人は、うまくこうしたグループパス券を利用できるのではないか、と思ったのである。もしあったとしたら、これは裏技であり名案となることだろう。

そこで、まずは前提条件として、ニュージーランドの各スキー場のシーズンパス券の値段を紹介したい。

マウントハットコロネットピークリマーカブルズの共通シーズン券 NZ$1399(123,951円)
カードローナトレブルコーンの共通シーズン券 NZ$1649(146,101円)
※2023年7月1日レート計算

ニュージーランドには、クラブフィールド(スキー場)を含めて、様々なスキー場があるが、おそらくはこの5つの南島のスキー場を行くことを考える方がほとんだろう。価格の方は、いずれも12万円オーバーでなかなか手強い。

まずは、記者が住むウィスラーも傘下に入っているEPIC、そしてそのライバルでアメリカではより威力を発揮すると言われているIKONの価格をチェックしてみよう。

EPICパス US$929(134,059円)
IKONパス US$1259(181,680円)
※2023年7月1日レート計算

いずれのパスを早割はあるのだが、残念ながらもうその時期は過ぎていて、以上の価格となっている。アメリカドルが強過ぎるということもあるが、かつて10万円ほどで買えていたEPICパスも13万円オーバーになってしまった。
それでも、もしこの2つのグループパスにニュージーランドで滑れるスキー場があるなら、検討できる価値はあるだろう。
そこで、ざっと参考も含めて、EPICパスとIKONパスで滑れるスキー場をご紹介!

参考サイト:Epic vs Ikon
https://epicorikon.com/

EPICパスで滑れるスキー場

Vail, CO
Beaver Creek, CO
Whistler Blackcomb, BC(カナダ)
Breckenridge, CO
Keystone, CO
Crested Butte, CO
Park City, UT
Heavenly, CA/NV
Northstar, CA
Kirkwood, CA
Stevens Pass, WA
Stowe, VT
Okemo, VT
Mount Snow, VT
Mount Sunapee, NH
Wildcat Mountain, NH
Attitash Mountain, NH
Crotched Mountain, NH
Hunter Mountain, NY
Liberty Mountain Resort, PA
Roundtop Mountain Resort, PA
Whitetail Resort, PA
Jack Frost, PA
Big Boulder, PA
Laurel Mountain, PA
Seven Springs, PA
Hidden Valley, PA
Alpine Valley, OH
Boston Mills & Brandywine, OH
Mad River Mountain, OH
Hidden Valley, MO
Snow Creek, MO
Paoli Peaks, IN
Wilmot, WI
Afton Alps, MN
Mt Brighton, MI
Andermatt-Sedrun-Disentis, Switzerland(スイス)
Falls Creek, Australia(オーストラリア)
Hotham, Australia(オーストラリア)
Perisher, Australia(オーストラリア)

以上、アメリカ以外の国は括弧表示。
残念ながら、ニュージーランドはなかった。
さらに、EPICで最高で7日間まで滑れるスキー場も紹介しよう。

Telluride, CO
Fernie Alpine Resort, BC(カナダ)
Kicking Horse, BC(カナダ)
Kimberley Alpine Resort, BC(カナダ)
Nakiska, AB(カナダ)
Mont-Sainte Anne, QC(カナダ)
Stoneham Mountain Resort, QC(カナダ)
Hakuba47 Winter Sports Park, Japan(日本)
Hakuba Cortina, Japan(日本)
Hakuba Goryu, Japan(日本)
Hakuba Happo-One, Japan(日本)
Hakuba Iwatake, Japan(日本)
Hakuba Norikura Onsen, Japan(日本)
Hakuba Sanosaka Snow Resort, Japan(日本)
Jiigatake, Japan(日本)
Kashimayari, Japan(日本)
Tsugaike Kogen, Japan(日本)
Rusutsu, Japan(日本)
Skirama Dolomiti, Italy(イタリア)
Les 3 Vallees, France(フランス)
Arlberg, Austria(オーストリア)
4 Vallées, Switzerland(スイス)

日本はルスツと白馬エリアで11スキー場も出て来たけど、残念ながらニュージーランドはなし。
ちなみにルスツと白馬のスキー場は、7日間ではなく5日間滑ることができる。
以上の結果、ニュージーランドを滑る人はEPICパスは必要なし

IKONパスで滑れるスキー場

Winter Park, CO
Copper Mountain, CO
Steamboat, CO
Eldora Mountain, CO
Palisades Tahoe, CA
Mammoth Mountain, CA
June Mountain, CA
Big Bear Mountain Resort, CA
Stratton, VT
Snowshoe, WV
Sugarbush, VT
Tremblant, QC(カナダ)
Blue Mountain, ON(カナダ)
Solitude, UT

残念ながら、IKONにもニュージーランドのスキー場名はなかった。しかし、まだ7日間マックスの限定で滑れるパートナーの方は?

Snowbird, UT
Aspen Highlands, CO
Aspen Mountain, CO
Buttermilk, CO
Snowmass, CO
Arapahoe Basin, CO
Alyeska, AK
Big Sky, MT
Brighton, UT
Deer Valley, UT
Snowbasin, UT
Jackson Hole, WY
Mt. Bachelor, OR
Windham Mountain, NY
Boyne Highlands, MI
Boyne Mountain, MI
Crystal Mountain, WA
The Summit at Snoqualmie, WA
Schweitzer, ID
Sun Valley, ID
Revelstoke, BC(カナダ)
RED Mountain, BC(カナダ)
Sun Peaks Resort, BC(カナダ)
Cypress Mountain, BC(カナダ)
Panorama, BC(カナダ)
Sunday River, ME
Sugarloaf, ME
Loon Mountain, NH
Taos, NM
Killington, VT
Pico, VT
Banff Sunshine, AB(カナダ)
Lake Louise, AB(カナダ)
Norquay, AB(カナダ)
Zermatt, Switzerland(スイス)
Dolomiti Superski, Italy(イタリア)
Chamonix Mont-Blanc, France(フランス)
Grandvalira, Andorra(アンドラ)
Kitzbühel, Austria(オーストラリア)
Niseko United, Japan(日本)
LOTTE Aria Resort, Japan(日本)
Valle Nevado, Chile(チリ)
Thredbo, Australia(オーストラリア)
Mt Buller, Australia(オーストラリア)
Coronet Peak, NZ(ニュージーランド)
The Remarkables, NZ(ニュージーランド)
Mt Hutt, NZ(ニュージーランド)

出たニュージーランド!マウントハット、コロネットピーク、リマーカブルズ、さらにに日本ではニセコとアライまで。
IKONでその3つのニュージーランドのスキー場が滑走できる日数は、7日間だ。しかもトータルで7日間なので適度に休みを入れる日も作れる。
ちなみに先ほど、EPICで紹介した白馬エリアの方は、5日連続で使わないといけないようなルールになっている模様。だから、総合滑走日数で7日間までと決められていると使い勝手が良い。例えば、最初はクライストチャーチからマウントハットにアクセスして、2、3日滑り、それからクイーンズタウンまでの移動日があり、残りをコロネット、リマーカブルズを滑るという方法もできるのだ。
ということで、IKONパスは18万円という高価格ながら考える余地はあると言えよう。

MOUNTAIN COLLECTIVEは1つのスキー場で最高で2日間滑れる

最後に考慮したいのは、ちょっと特殊な形態とも言えるMOUNTAIN COLLECTIVだ。彼らの宣伝文句は、以下の通り。

5 continents
24 dream destinations
48 days
2 DAYS AT EACH RESORT

意味は5つの国で、24の夢の目的地(スキー場)で48日間滑走ができ、1つのスキー場は2日までという制約だ。
価格は安い!US$600(86,601円)だ。※2023年7月1日レート計算

ということは、もしこのMOUNTAIN COLLECTIVグループにニュージーランドのスキー場があれば、各スキー場で最高2日間滑れて、しかも日本のスキー場のあれば、さらに利用できる可能性があるということか。早速、チェックしてみよう。以下参考、MOUNTAIN COLLECTIVEホームページ

USA
alta ski area
arapahoe basin
aspen snowmass
big sky resort
grand targhee resort
jackson hole mountain resort
snowbasin
snowbird
sugar bowl
sugarloaf
sun valley
taos ski valley

CANADA
banff sunshine
lake louise
le massif de charlevoix
marmot basin
panorama mountain resort
revelstoke mountain resort
sun peaks resort

JAPAN
niseko united

FRANCE
chamonix

AUSTRALIA
mt buller

NEW ZEALAND
coronet peak + the remarkables

CHILE
valle nevado

出た!コロネットピークとザ・リマーカブルズ。2日間+2日間で合計4日間滑ることができるのか!?
いや、待て。書き方が怪しい。わざわざ「+」を入れているのだ。なるほど、ということは両方の山を合わせて2日間しか滑れないということか。
まあ、短期で行く方なら、考慮する余地はあるかもしれない。例えば、日本ではニセコもあるので、2日間滑り、さらに同じシーズン中にカナダの豪雪地帯レベルストークに行って、さらにロッキー山脈が美しいバンフに行ったり。そしてニュージーランドのコロネットとリマーカブルズ。
まっ、強引か(笑)。かなり夢のあるトリップができそうだけど。

まとめ

以上のことを総まとめをすると、残念ながら裏技はなかったようだ。
まず、ワナカ組のカードローナ、トレブルコーンに行く方は、いずれの国際パスも使えず。
ただ、IKONの方は、7日間かけてマウントハット、コロネットピーク、リマーカブルズはできる。さらに日本ではニセコとアライも滑れる。そして、カッパー、マンモス、ビッグベアなど人気のアメリカのスキー場が滑り放題で、アスペンも7日間マックスで滑走可能だ。
だから、もしかしたらこれからハット、コロピーを考える人で、アメリカでの人気スキー場も行く予定がある人は考える余地はあるかもしれない。
どちらにしも記者は、おとなしくこの夏もウィスラーでオフシーズン。ハイキングなど楽しみ、冬に備えます。
いつかウィスラーが滑れるEPICパスが人気のNZスキー場が滑れるようなると良いのになあ…。



飯田房貴

1968年生まれ。東京都出身、カナダ・ウィスラー在住。
シーズン中は、ウィスラーでスノーボードのインストラクターをしており、年間を通して『DMKsnowboard.com』の運営、Westbeach、Sandbox、Endeavor Snowboards等の海外ブランドの代理店業務を行っている。日本で最大規模となるスノーボードクラブ、『DMK CLUB』の発起人。所属は、株式会社フィールドゲート(本社・東京千代田区)。
90年代の専門誌全盛期時代には、年間100ページ・ペースでライター、写真撮影に携わりコンテンツを製作。幅広いスノーボード業務と知識を活かして、これまでにも多くのスノーボード関連コラムを執筆。主な執筆書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書 』『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。
今でもシーズンを通して、100日以上山に上がり、スノーボード歴は38年。
スノーボード情報を伝える専門家として、2022年2月19日放送のTBSテレビの『新・情報7daysニュースキャスター』特集に、また2022年3月13日に公開された講談社FRIDAY日本が「スノーボードの強豪」になった意外な理由にも登場。
インスタ:https://www.instagram.com/fusakidmk/
ツイッター:https://twitter.com/dmksnowboard


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