スノーボードの新しい板を購入して、自分専用の「マイ・ボード」にビンディング(バインディング)をセッティングするのは、スノーボーダーにとってワクワクする瞬間です。しかし、初心者にとっては「どうやって調整すればいいのか分からない」と悩むことも多いでしょう。
そこで今回は、スノーボードのビンディングを正しい位置に調整するための「センタリング調整」の方法を分かりやすく説明します。
目次
ビンディングを調整する前に確認しておきたいポイント
スタンス幅や角度について知りたい方はこちら
ビンディングを取り付ける前に、スタンス幅や角度を正しく設定する方法について確認したい方は、以下のページがおすすめです。
初心者向け!スノーボードのスタンス幅と角度の設定方法
ハイバックの調整方法も要チェック
ビンディングのハイバック調整が分からないという方は、以下のページをご覧ください。
スノーボードのハイバック調整ガイド
それでは、今回はセンタリング調整について、お伝えしていきましょう。
センタリング調整とは?
ビンディングの「センタリング調整」とは、ビンディングの位置を前後に動かして、つま先側とカカト側がボードの中央に正しく位置するよう調整する作業を指します。この調整を適切に行うことで、以下のような効果が得られます:
- 操作性の向上:エッジングがスムーズになり、ボードのコントロールがしやすくなります。
- 安全性の向上:つま先やカカトが極端に出過ぎていると、ボードを寝かせた際にブーツが雪面に接触して転倒するリスクがあります。
初心者だけでなく、中級者や上級者にとっても重要な作業であり、ライディングの質を高めるためには欠かせません。
前後に動かす方法
前後に動かす方法は、ビンディングメーカーによっても異なりますが、多くの場合には、ボードに装着するディスク部分を動かすことによって、調整できます。
ビンディングでなくブーツを中央に
ビンディングをボードの前後真ん中に持っていくようなイメージが強いかもしれませんが、むしろブーツをボードの真ん中に持っていくような形で行います。
ややつま先を出しカカト側に収めるといい
スノーボードのエッジング操作、切り替えはつま先とカカトで行います。
その時、カカト側はまさにカカトを使ってエッジングするのですが、つま先側は厳密に言えば、つま先でなく足の指の付け根あたりになります。
以上の写真で赤くしたところが、だいたい実際に使用しているところになります。やや極端な表現ですが、つま先側は意外にも足の指の付け根あたりで踏んでいるということを伝えたくて、このような表現にしてみました。
その結果、ちょっとだけつま先を出すような感じでセッティングすることになります。
ぜひ、参考にしてあなたの大事な板とビンディングのセンタリングをしてみてください。
こちらのセッティングがうまく行っていなかった人は、劇的に滑りやすくなる可能性もあるでしょう。
●ご質問などは、以下メールでも受け付けます。
何かお困りの際には連絡してください。
e-mail: [email protected]
飯田房貴(いいだ・ふさき) プロフィール
@fusakidmk
東京都出身、現在カナダ・ウィスラー在住。
スノーボード歴40シーズン。その大半を雑誌、ビデオ、ウェブなど、スノーボードメディアでのハウツー記事の発信に費やしている。
1990年代を代表するスノーボード専門誌『SNOWing』では、「ハウツー天使」というハウツーコラムを執筆。季刊誌という環境下で100回以上の連載を達成し、金字塔を打ち立てる。『SnowBoarder』誌でも初期からハウツーコーナーを担当し、その中でも読者へのアドバイスコーナー「ドクタービーバー」は大人気となった。
また、自身でディレクションし出演したハウツービデオやハウツー本も大ヒットし、1990年代のスノーボードブームを支えた。
現在も日本最大規模のスノーボードクラブ「DMK Snowboard Club」の責任者として活動し、レッスンを行っている。普段はカナダ・ウィスラーでインストラクターとして、多くの人にスノーボードの魅力を伝え続けている。2016-17シーズンには、ウィスラーのインストラクターMVPを受賞。
著書に『スノーボード入門 スノーボード歴35年 1万2000人以上の初心者をレッスンしてきたカリスマ・イントラの最新SB技術書』、『スノーボードがうまくなる!20の考え方 FOR THE LOVE OF SNOWBOARDING』がある。