
2026年1月11日、カナダ・ブリティッシュコロンビア州の人気スキーリゾート、ウィスラー・ブラックコムで、同じ日に2件のインバウンズ雪崩が発生した。いずれもリゾート管理内のエキスパートエリアで起きたもので、合計6人が巻き込まれたが、幸い全員無事だったことがリゾート側への取材で確認されている。
同日2件の雪崩・けが人なし
最初の雪崩はブラッコム山の「Bushrat」エリアで午前10時過ぎに発生。3人が巻き込まれたが、全員無傷でパトロール隊によって約40分で現場は安全確認された。
2件目はその約2時間後、同じくブラッコム山の「Sapphire Bowl」エリアで起きた。こちらでも別の3人が巻き込まれ、1人がスキーパトロールの救助を要したものの、いずれも負傷はなかった。
リゾート側は声明で、「状況の変化するコンディションの中でもゲストとスタッフの安全を最優先にしており、雪崩対策や地形評価を継続的に実施している」と説明している。
背景にある異常な天候変化
当日は急激な気温上昇と強い雨がシー・トゥ・スカイ地域一帯を襲い、上部の雪が急速に不安定化していた。ある滑走者は、「雪が水になった」と話し、瞬く間に状況が変わったことを証言している。
このような条件は雪崩リスクを高める典型的な気象パターンであり、レインフォール(大雨)や暖気による雪質の急変が雪崩の誘因となる可能性が指摘されている。
Avalanche Canada(雪崩情報機関)も、暖かい気温と高いフリージングレベルが雪崩危険度を引き上げていると警告しており、バックカントリー利用者に対して慎重な行動を呼びかけている。
現地での状況:ピークエリアはクローズ継続
筆者自身もこの日ウィスラーで滑走していたが、視界不良のためアルパインエリアには入らなかった。その後の状況から判断して、その判断は適切だったように思える。
また、この雪崩発生の影響もあるのか、翌日以降もウィスラーのピークエリアはクローズが続いている。通常ウィスラー・ブラッコムでは雪崩リスクが高まると、該当エリアやリフトが先行して閉鎖されることがあるが、今回もそれが反映された可能性が高い。
管理内でも油断できない雪崩リスク
ウィスラー・ブラッコムのような大規模スキーリゾートでは、パトロールが雪崩対策を日々行っているが、雪崩リスクを完全にゼロにすることはできない。実際にインバウンズ(管理内)で雪崩が発生するのは比較的稀ではあるものの、気象条件が極端に変わると発生することがある。
特に今回のように急激な昇温・雨・高フリージングレベルが重なった日は、例え管理されたエリアでも雪崩や地形変化に注意が必要だ。

