
『The Bomb Hole Group Chat』で明らかにされた新展開
フリースキー文化を牽引してきたブランド、Armada(アルマダ)が、ついにスノーボード業界に参入する。
スノーボード、ブーツ、そしてバインディングの開発を進めており、2026年秋にスノーボードをリリース予定だという。
このニュースが明らかになったのは、10月15日に配信されたポッドキャスト番組『The Bomb Hole Group Chat』の最新エピソード。
番組内でArmadaのグローバルセールスマネージャー、トレバー・ブレイディ(Trevor Brady)が、「Armada Snowboardsの担当」として自己紹介したことで発覚した。
「ブランド創設当初からスノーボードを作るという夢がありました。
ただしそれを実現するのは“正しい方法”でなければならない。
スノーボード業界にしっかりと貢献できる形で進めたい。」
― Trevor Brady(番組内コメント)
フリースキー文化の象徴、Armadaとは
Armadaは2002年、タナー・ホール(Tanner Hall)やJPオークレア(JP Auclair)らニュースクールスキーの先駆者たちによって設立。
それまでレース中心だったスキー業界に、“ストリートとフリースタイル”の文化を持ち込み、
スノーボードと並ぶ自由で創造的な滑りを確立したブランドだ。
2000年代には、彼らのスキーがX Gamesやムービーシーンで圧倒的な存在感を放ち、スノーボードカルチャーとも共鳴するスタイルで多くの若者を魅了した。
その後、Armadaはアウターウェアの展開やAmer Sports(Salomon、Arc’teryxなどを傘下に持つ)による買収を経て、今日に至るまで“ライダー主導のブランド哲学”を貫いている。
Rome Snowboards創設者や業界ベテランも参加
今回のスノーボードプロジェクトには、Rome Snowboardsの創設者ポール・マラヴェッツ(Paul Maravetz)が参加し、スノーボード部門を統括。 また、『Snowboarder Magazine』元副編集長のトム・モンテロッソ(通称T-Bird)がマーケティングを担当するなど、スノーボード界の実力者たちが集結している。
ブレイディによると、すでにライダーチームも結成済み。
詳細はまだ非公開だが、男女同数のバランスを持つチーム構成で、プロダクト開発にも深く関わっているという。
「スキーブランドがスノーボードへ」への反応
番組内でホストのクリス・グレニアー(Chris Grenier)は、「スキーブランドがスノーボードに参入すると、否定的に見る人もいる」と指摘。
これに対しブレイディはこう答えている。
「アスリートを支援し、ショップを大切にし、業界メディアをサポートし、そして良いプロダクトを適正な価格で提供する。
そんなブランドがスノーボードに還元していくなら、それこそが本当に重要なことなんです。」
このニュースが明かされた『The Bomb Hole Group Chat』のエピソードは、YouTubeで公開中。
番組内ではArmadaの背景や今後の展望について、より詳しい話を聞くことができる。
Armada Skis Official Site
https://www.armadaskis.com
ニュースクールスキーの黎明期から「自由な滑り」を提唱してきたArmada。
そのスピリットが、今度はスノーボードというフィールドでどんな形になるのか。
“スノーボード的マインドを持ったスキーブランド”が本格的に動き出した今、
雪上カルチャーの垣根がまたひとつ溶けていく予感がする。