14年ソチ銀メダリスト、アルペン竹内智香が来季限りの現役引退を発表

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スノーボード女子アルペンの第一人者で、2014年ソチ五輪パラレル大回転の銀メダリスト・竹内智香が、2025-2026シーズンを最後に現役を引退することを発表した。5月29日、自身のYouTubeチャンネルにて多言語でメッセージを発信し、日本語のほか英語、ドイツ語で世界中のファンに感謝の思いを伝えた。

竹内は北海道旭川市出身。元馬術選手で五輪出場の夢を果たせなかった父・隆治さんの思いを継ぎ、小学4年生で「将来は五輪に出る」と宣言。スノーボードを始めたのは、14歳のときに98年長野五輪を見たのがきっかけだった。驚異的な成長を見せ、クラーク記念国際高校在学中の2002年、ソルトレークシティ五輪で初出場。以降も06年トリノ、10年バンクーバー、14年ソチ、18年平昌、22年北京と6大会連続で冬季五輪に出場してきた。

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中でも14年のソチ五輪では、スノーボード競技における日本女子初のメダルとなる銀メダルを獲得。男女通じて日本人初となるW杯優勝(2012年)や、スイスを拠点にした長期の海外活動など、そのチャレンジングな姿勢と実績は、日本スノーボード界に大きな影響を与えてきた。

今年1月のW杯パラレル大回転では3位に入り、来年2月に行われるミラノ・コルティナ五輪への派遣基準をクリア。実現すれば7度目の五輪出場となり、夏冬通算7度の五輪に出場した橋本聖子氏に並ぶ、日本女子最多の出場記録という金字塔を打ち立てることになる。

発表当日も都内のジムでトレーニングに励む姿が見られ、42歳で迎える集大成のシーズンに向けて準備を進めている。

動画内で竹内は、「引退という言葉と何度も向き合ってきたが、今がその時だと心から思える」と語り、「寂しさではなく、楽しみとワクワクを感じている」と心境を明かした。さらに、「皆様と同じ気持ちであと1シーズン駆け抜けたい」として、早めの発表に至った理由を説明。競技人生のラストイヤーに向けて、全力で挑む決意をにじませた。

【竹内智香選手からのメッセージ(動画より)】

みなさまへ

いつも温かいご支援、ご声援
心から感謝申し上げます。

2025-2026シーズンをもって
競技の世界から退くことを
ご報告させていただきます。

最後まで
自分と向き合いながら
競技を続けられる事
終わりたい時に終えられる事
そして 
その日を迎えられる事
伝えたい時に伝えられる事
どれだけ幸せな事なのでしょうか。

今まで
何度も「引退」という言葉と向き合ってきました。
そしてようやく、その時期が“今”なのだと
心から思えるから、
寂しさや不完全燃焼ではなく
その日を迎えられる事が
とても楽しみで、ワクワクしています。

皆様と同じ気持ちで
あと1シーズン駆け抜けたいから
このタイミングでのご報告を選ばせていただきました。

残り1シーズン、
皆様と最高の景色を見ながら
駆け抜けられるように、
覚悟を持って全力で精進して参ります。

今後も応援よろしくお願いします。

2025年5月29日
広島ガス 竹内智香

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