新スノーボード動画『WELCOME – A Snowboard Video Recap From Japan’s Last Frontier.』。
邦題にすると『ようこそ – 日本最果ての地から贈るスノーボードビデオレポート』。
日本最北端に位置し、ほとんど手つかずの自然が残されたエリア、利尻島。
ここは、本気でスノーボードに情熱を注ぐライダーたちにとって、まさに「ラストフロンティア」と言えるスポットだ。その魅力が、この作品で余すところなく伝えられている。
「本当の冒険とは、命を落とすかもしれない旅、少なくとも別人として帰還する旅のことだ」
– イヴォン・シュイナード
利尻島は世界でも有数の秘境とされるスノーボード目的地であり、日本最北端に位置するほぼ未開の地だ。
島には約5000人が暮らし、島を一周するには約60kmの道のりがある。
その中心には標高1721メートルの休火山、利尻山がそびえ立つ。
シマパウの魅力とリスク
北海道のパウダースノーは、シベリアから吹き込む気象条件によって生まれる軽くてフワフワの雪質で世界的に有名だ。
その中でも利尻島は北海道の他のエリアよりさらに北に位置し、シベリアやその気象源により近い。そのため、ここで体験できるパウダー、地元で「シマパウ」と呼ばれる雪質は、日本の「ジャパウ」を凌駕すると言われるほど素晴らしい。
一方で、海に非常に近い地理的要因と大量の降雪によって、雪崩のリスクが非常に高く、雪質も予測が難しいのが特徴だ。
多様な地形が織りなすバックカントリーパラダイス
利尻山は富士山のような完璧な円錐形ではなく、長い年月の間に形成された無数の尾根や谷が島の中心から海岸まで伸びている。そのため、風が山を一周するのではなく、地形によって複雑に分散される。
結果として、一つの山でありながら、複数の山を一度に楽しんでいるかのような多様性が魅力だ。
360度すべてが自力でアクセスするバックカントリーの楽園であり、経験豊富なバックカントリー愛好家向けの絶好の地形が広がっている。
経験者向けの過酷な条件
常に強風にさらされることが多い利尻島だが、適切な場所を知っていれば風を避けられる場所も多く、間違いなく世界最高峰のパウダーを見つけられるだろう。
しかし、このエリアでの滑走には特別なスキルが求められる。雪崩への注意、ルート計画、緊急時の準備、必要な装備など、すべてが重要だ。
万が一の事故が起きた場合、救助が到着するまでにかなりの時間を要することを覚悟しなければならない。
忘れられない冒険へ
2024年2月2日の夜、4人のライダーは、一生忘れられないスノーボードの冒険を求めて利尻島へと旅立った。
今回のビデオレポートは、『Slush Magazine』VOL 4.1(2024年10月号)掲載の特集「Welcome」の一部として制作されたものである。
Riders in order of appearance:
Masaaki Irie – @irie.1023
Tatsuya Nagumo – @tatsuyanagumo
PJ Gustafsson – @pjgustafsson
Reo Yasuda – @00_rabies
Shingo Sasaki (Rest in Peace)