昨夜、窓から外を見たら、山は雪が降っていてびっくり。それで今日、どれくらい降ったのか気になって、山に上がりました。
ウィスラーブラッコムは、1週間前の6月10日から夏の観光オペレーションを始めたところで、ゴンドラで上がれるのです。
たまたま乗ったゴンドラに懐かしいステッカーを発見!(※ブルーは珍しい!メインはイエローだったので)
この『THE SNOBOARD SHOP』は、世界で初めてできたスノーボードショップです。
気づいた方もいるかもしれませんが、SNOWBOARDではなくWが抜けたSNOBOARDになっています。というのも、始めた頃は、おそらくWも入っていたと思うのですが、その後、商標登録の関係で正しいスペルを入れられなくなったと。たしかそんな話だったような。
始めたのは、今でもおそらくウィスラーに住んでいるケン・アッケンバック氏。彼はカルガリー出身でスケートボードが好きで、スノーボードを目にした時、「これは行ける!」と思い、16歳の時にスノーボード・ショップ『THE SNOBOARD SHOP』をスタート! 1980年、しかも16歳って起業するって凄いですよね!
その後、80年代後半には世界にもいくつかスノーボード・ショップが始まって、「何かお客さんと、スノボの板の話、どーのこーのとかつまんねくなね?」という疑問が浮かび、なんと今度は1988年にブラッコムグレーシアでサマーキャンプ『キャンプ・オブ・チャンピオンズ』をスタートさせせました。自分がウィスラーに来たのは、1990年でケンはすでにサマーキャンプの方に特化していて、ウィスラーにあった『THE SNOBOARD SHOP』は、ダノという小太りくんがマネージャーでした。ダノは、よくローカルのライダーたちを引き連れ、リーダー格みたいで。「オレも密かに仲間に入りてえ!」と思っていました。結局、照れて告白できなかったけど、おそらくダノはナイスガイだったので、聞けば受け入れてくれたと思います。だけど、自分は結局、ケベックのプロライダーのエリックという奴と仲良くなり、その後、エリックの友達のケビン・ヤングが春にやって来て、新しいスノーボードの仲間を作っていきました。当時、ジャパレスのスシシェフだったけど、周りの日本人が日本人同士でつるむ姿を見て、生意気に「ダセー」と思い、カナディアンの友人ライダーたちがいることを勝手に誇っていました(笑)。
その後、ダノは有名なスノーボード写真家となって、その後、さらに大御所風になってしまって。話はだいぶ反れちゃったけど、ケンはサマーキャンプを邁進。その後、自分は『キャンプ・オブ・チャンピオンズ』は、日本代理店を行いました。
その時に『キャンプ・オブ・チャンピオンズ』の専属フォトグラファーだったマルくん(Dice K Maru)は、ケンは絶対にマリファナ厳禁ということを言っていました。当時のスノーボーダー、というか今もか。みんなプカプカやっていたけど、一見、大らかで明るいケンは、若者んもドラッグにひじょうに厳しい面がありました。というのも、マルくんが教えてくれたのだけど、ケンは兄のドラッグ中毒で相当苦しんだというのです。きっと母親思いなのだと思います。家族のためにも決して、自分はドラッグはやらずにキッズがスノーボードやスケートをやる姿を望んで、応援していたのだと思います。
ケンのサマーキャンプで、育ったライダーたちがどれほどいることか!もうみなさんの知っているカナディアンのプロライダー、すべてサマーキャンプ出身と言っていいくらいです。クリス・ダフィシー、シモン・チャンバレン、あとノルウェーからトースタイン・ホグモが来て、アメリカからジョー・セクストンも来て、無名時代からサマーキャンプで成長して行きました。あっ、そうそう!小学5年生くらいかな、角野友基も来たし、小学3年生頃の雅ちゃん(鬼塚)も来ましたよ。
そんなケンが世界で初めにオープンした『THE SNOBOARD SHOP』は、自分がウィスラーに来た1990年にすでにウィスラーにありました。ステッカーを見ると、TOKYOやNZのQueenstownの文字もあり気になりますね。当時、『THE SNOBOARD SHOP』は、世界のチェーンストア!?だったのか
ます東京の方はストーミー(ショップ)と提携です。そして、クイーンズタウンの方がNZ Shredです。なんと機縁にも、自分こちらのショップで2シーズンも働いています!
『THE SNOBOARD SHOP』は、グローブブランドを立ち上げて、その販売ショップも勝手に(?)提携ショップとしてステッカーに記載していたのかもしれません。もしかしたら間違っているかもしれませんが、あの時代のウエア、『YUKINEMAKI』もケンが仕掛けたブランドだったと思います。
ともかく、自分が思ったこと、夢などがどんどん実現するような良い時代でした。
ところで以下、本日のウィスラーブラッコムの写真です。セブンスはかなり積もっていたようですが、ラウンドハウスがある標高1800メートルのレベルは、意外にそれほどでもありませんでした。だけど、山に上がると、この時期にして雪も舞い寒かったです。