おそらく、今、日本のスノーボード市場でも最も大きなカテゴリーとなっているグランドトリックやラントリック。そのカテゴリーの中で一際輝く女性ライダーがいる。
19-20シーズン
・NEXTSKY GroundTrick 1st 女子Open優勝
・Snowlabelbattle猫魔 女子Open優勝
20-21シーズン
・Snowlabelbattle猫魔 女子Expert優勝
21-22シーズン
・NEXTSKY Turn&Trick 女子優勝
・Snowlabelbattleアルツ 女子Expert準優勝
22-23シーズン
・NINOX GroudTrickBATTLE 女子Open優勝
・Snowlabelbattleアルツ 女子Expert準優勝
・NEXTSKY Turn&Trick 女子Expert優勝
そんな輝かしい成績を収めたのは、まだ中学新3年生の長島実耶だ。
Noah Snowboarding Japanの社長である山根利昭氏は、まだ彼女が小学6年生の時に将来の可能性に注目し、直接指導をすることになった。その後、彼女はシーズン中はもちろん、オフシーズン中もレクチャーと指示された課題を繰り返しこなした。そして、中学2年生の最後の日には、新たな取り組みとして「noah youth rider」というポジションを作り、契約を結んだ。
今回は、長島実耶の他、父の長島優氏、そしてNoah Snowboarding Japanの山根氏にもご協力していただき、グラトリ界のフューチャーを託された逸材にインタビュー。
インタビューアー:飯田房貴
ご協力:Noah Snowboarding Japan
--スノーボードを始めたきっかけは?またグラトリをしようと思った理由は?
実耶:母に誘われて、近所のスキー場で姉と一緒に練習しました。グラトリはYouTubeなどでカッコいいグラトリをしている人を見て、自分もあんな風に滑りたいなと思ったのがきっかけです。
--グランドトリック・ラントリックの大会で輝かしい成績を収めていますが、実耶さんにとってグランドトリックやラントリックとは?
実耶:それまで何をやるにもそれほど熱中できなかった私を変えてくれたもの。練習すればするほどできることが増えていくので、その度にもっとやりたい!!って思うようになりました。
--スノーボードの世界には、グラトリ以外にもパーク、パイプ、あるいはパウダーやフリーランで活躍する人がいますが、どんなライダーを目指していきたいですか?
実耶:他の人にはない自分らしい滑りを目指したいです。グランドトリックやラントリックはもちろん、パウダーやフリーランでも魅せれるような、かっこいいライダーを目指していきます!
--小6の頃にはNoahとの交流が始まったようですが、出会ったきっかけは?
長島優(父):行きつけショップの試乗会に参加したときに、ショップの店長さんのおすすめで、Noahのテントに伺い、社長と直接お話したのがきっかけです。その際に、練習方法などいろいろと相談したところ、近日中にいっしょに滑る約束をしていただきました。
山根利昭(Noah社長):出会ったときは小学6年生で、まだまだこれからと言う状況でしたが、お父様が娘さんに対する熱心な姿勢に何か協力できないかな?と言う気持ちになりました。
いっしょに滑り、実耶ちゃんの滑りを見させていただきましたが、非常に良いものをもっており、原石を光らせようと言う気持ちになりました。
その後もレクチャーした内容や課題も毎回こなし、この結果は本当に実耶ちゃんの努力の賜物だと思います。
--社長へ、実耶さんのyouth riderというのは、あまり聞きなれないのですが、他のライダーと何か違うのですか?
山根利昭(Noah社長):私の息子(小学生)が実績のある別スポーツのプロyouth teamに入っているのですが、意識高い環境で目指す大切さもあれば仲間との時間もあります。もちろん小学校生活が日々ありますので勉強もですが、息子のスポーツ指導も日々しながら実耶ちゃんの指導が重なったときにスノーボードでも小学生から意識高い指導をした方が良いなと感じたのです。
Noahのyouth riderとは、スノーボードを楽しみながら向上心を持って、目標を持ち自らのスノーボードと合わせて学業も疎かにならないよう頑張って、友達や家族の時間も大切にしながら活動するコンセプトです。
--中2最後の日に、Noah Snowboarding Japanの新設されたyouth riderと契約になったということですが、率直にどのような感じでしたか?
長島優(父):驚きの後に嬉しさが込み上げました。そして本人のこれまでの努力を評価いただいたことに感謝しました。
まだ人として未熟なところなど、様々な不安もありますが、社長のyouth riderの考えをお聞きし、今は期待の方が上回ってます。
実耶:最初は不安もあったけど、自分の目指していたものに近づけたのですごく嬉しかったです。
youth riderとしてまだまだ足りない部分があると思うので、これからもっと練習して上手くなりたいです。
--実耶さんの使用しているモデル、またその板の感想を教えてくれませんか。
実耶:CrownTwister XX 22-23モデルです。
板を上げたとき、しなりと安定感があってプレスが楽しいです。弾き技をすると回転速度も出てかっこいいトリックができます。パウダーでも楽しく滑れます。
--最後になりますが、社長へ、noahと言うブランドはネット検索をしても全く情報が無く、稀にみるブランドのように感じます。今後のyouth riderについての展望、また将来のnoahの方向性についてお聞かせいただけますか?
山根利昭(Noah社長):今後のYouth riderについてですが、実耶ちゃんはすでにSAJの1級、JSBAの1級も取得しています。パークではジャンプのタイミングも合ってきて、先日はnoah riderの戸谷隼人(元HP日本ナショナルチーム所属)と一緒にハーフパイプ・デビューもして楽しそうに滑っていました。
今年は高校受験がありますので、受験勉強を第一に優先できるように心掛けつつ、受験後はnoah teamの経験豊富なライダー陣がいるので、状況を見てアドバイスや指導をしていきたいと考えています。
もちろん、新たなカテゴリー問わずYouth rider候補者が入れば、コンセプトに沿った指導をしていく方針です。
最後に今後のnoahについてですが、間もなく私の36シーズン目が終わろうとしております。良きも悪きもその時代には様々な変化がありますが、変わらないといけないこと、変わってはいけないこと、この判断を大切にnoah snowboarding japanブランドはブレずにオンリーワンブランドとして前進して行きます。
■長島実耶プロフィール
生年月日:2008/4/6
出身地:新潟県長岡市
ホームマウンテン:新潟県中越エリア
スタンス幅、角度:46cm。前12度、後-6度
身長:153cm
インスタ:miya.sk8877
https://www.instagram.com/miya.sk8877/