いつもDMKサイトにシーズン中の降雪予報を伝えてくれる気象予報士の唐澤敏哉さんから最新報告！
なんと今季も！！当たり年になりそう、という嬉しいメッセージ。
今シーズンの雪、冬の傾向についてレポートしていただいたので、早速、ご紹介。
9月20日に気象庁より冬の天候の見通しが発表されました。ズバリ！今シーズンは当たり年となりそうです。
ざっくりと説明すると、東・西日本では寒気の影響を受けやすいために、平年より気温が低い予想。さらに、冬型の気圧配置が強いために、降雪量は東・西日本の日本海側では平年並か多く、北日本の日本海側ではほぼ平年並の見込みとなっています。スキー場の多い北日本や東・西日本の日本海側では寒くて雪が多い、となります。
北海道や東北では平年通りに雪が降り、群馬・新潟・長野などでは平年よりも雪が多くなりそうです。全般的に雪に恵まれたシーズンとなりそうです
ちょっと難しいかも知れませんが、以下の理由で寒くて雪が多くなる予想となっています。
最大の理由はラニーニャ現象が続く可能性が高いためです。
ラニーニャ現象とは、海面水温が、太平洋赤道域の中部から東部で低く、太平洋熱帯域西部で高く、インド洋熱帯域で低くなる現象です。このため、積乱雲の発生が、太平洋赤道域の日付変更線付近では少なく、南シナ海からインドネシア付近で多く、インド洋熱帯域で少なくなります。この、積乱雲の発生が、地域によって、多くなったり、少なくなったりするために、上空の偏西風(ジェット気流)が、ユーラシア大陸東部で北に、日本付近で南に蛇行する見込みとなっています。このため、日本付近にはシベリア付近から寒気が入ってきやすくなります。
また、シベリア高気圧自体が南東側への張り出しが強く、アリューシャン低気圧は西側で強くなるために、東・西日本を中心に冬型の気圧配置が強くなる予想となっています。
ということで、今シーズンも先シーズンに続き、雪に恵まれたシーズンとなりそうです。
ただし、懸念されるのが、リフト代を含めた諸々の費用の高騰。円安・化石燃料の高騰などにより、各スキー場がリフト代の値上げを公表しています。さらに、コロナ禍による外国からの入国者数の制限がなくなり、インバウンドの人が戻ってくるのは確実。円安も相まって、北米のリゾートに行くのと比べると日本へのトリップは格安ということになり、多くの外国の方が日本のリゾートに来るようになるでしょう。去年は、ニセコであっても、リフト・ゴンドラに並ぶことがほとんどなくて、一日を通してパウダーを楽しめる日があったのですが……。
ガソリン代が高いこともあり、近場のスキー場であっても例年より出費は多くなりそうです。これを機に天気を勉強して、良い雪を当てられるようになってください！
唐澤 敏哉 プロフィール
1972年生まれ 北海道札幌市出身 琉球大学理学部海洋学科出身
気象予報士・防災士
大学入学時の1991年にサーフィンを始め、同年に出身地である北海道でスノーボードも始める。元々天気が好きで、波やパウダーを当てるために天気を予想していたことがきっかけで、1998年に気象予報士の資格を取得。
ホームゲレンデは、札幌国際・ニセコモイワ・空知のローカルスキー場。パウダーフリークのスノーサーファー。
現在、神奈川県藤沢市にある(株)サーフレジェンドに勤務しており、「波伝説」(波伝説 サーフィン波情報 )、「海快晴」(マリンウェザー海快晴（うみかいせい） – 海専門の気象情報サイト )で波・海・天気を予報するとともに、雑誌の記事や天気に関する本を執筆し、海・山やアウトドアに関する講習会やイベントのサポートもしている。依頼は[email protected]へ。
著述は、「サーファー・ウインドサーファーのウェイブ・フォアキャスト」
「マリンスポーツのための 海の気象がわかる本 知っておきたい55の知識」(株式会社 メイツユニバーサルコンテンツ)、雑誌「KAZI」(舵社)」「Blue.(ネコ・パブリッシング カンパニー)」などがある。
出演・講演・イベントサポート
横浜ベイサイドマリーナ気象講習会
https://www.ybmarina.com/event/lesson/000159.html
instagram
https://www.instagram.com/karasawa_wave_snow_weather/
波伝説
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