史上初の無観客で行われているX GAMES、最初の種目となった女子スロープスタイルは、ジェイミー・アンダーソンが前人未到の7個目の金メダルを獲得した!
また、この勝利で18個ものX GAMESメダル獲得となり、女子では最もメダル数が高いライダーとなっている。
女王ジェイミーは、1本目から全開!
最初のダウンフラットをバックリップから入り、レインボーではボードスライド、さらにフラットダウンではキャブ270イン。この3つのジブ・セクションでも他の女子選手を圧倒。
さらに、キャブ・ダブルコーク9、フロント5、スパインでスイッチ・バックサイド180、最後ここで決めれば高得点という勝負どころでバックサイド7を鮮やかに決めた。
3つのジブ、4つのジャンプ・セクション、しかもスパイン系アプローチあるという難しいコース。おそらく、これまでのスロープコースでも最もテクニカルで北京オリンピックを見据えてのコース設計だろう。そんな難コースでも、ジェイミーは1本目からしっかりと結果を残せる実力者。他の選手とは離れた30歳というベテランながら、まだまだこの世界を君臨する力を見せた。
それにしても、長年コンペティション・シーンで活躍を続け、さらに進化を続けるこの世界でトップでい続けるエネルギー、その努力には頭が下がる。
ジェイミーは、コロナ禍で無観客という特別な状況で、優勝できたことを以下のように喜びのコメントを自身のインスタで残した。
「X Ggamesで17年間もコンペティションして来て、今回の勝利は、2008年に同じ日にボーダークロスで優勝した姉ジョアンといっしょに、最初のスロープスタイルで金メダルを獲得したときと同じくらい嬉しいです。 同じ日に金メダルを獲得した姉妹はまだ私たちだけだと思います。その日、家族は言葉を失うほど感激しました。今回の勝利、私の家族と友人、そしてスポンサーに感謝します!」
銀メダルを獲得したのは、ゾーイ・サドウスキー・シノット。
ラストランで、3位ポジションからの2位へ昇格!その要因は、キャブ・アンダーフリップ、フロントサイド1080などジャンプ・セクションでの優秀なトリックにあった。
最後、ゾーイの逆転ランでカナダのローリー・ブルーインは銅メダルとなった。
日本勢では、村瀬心椛が5位と奮闘。また続いて岩渕麗楽が6位となった。
村瀬は、ジブ・セクションでも果敢にスイッチアプローチからのトリックを見せ、成長した姿を見せた。キッカー・セクションでは、キャブ5、フロント5、さらに最後のジャンプではバック9も成功。それでも全体的に得点が伸びなかったのは、もう1つダイナミックさというか、スムースさが足りなかったからかもしれない。1つのトリックを決めた後、やや減速してしまったところもあり、ジェイミーのようなスピード感ある流れがなかったか。
それでも、彼女が大会ごとに成長する姿は、今後このスロープ大会において、彼女がひじょうに可能性があることを示したと思う。
現在女子のスロープでは、ジェイミーが強いが、ニュージーランドの19歳のゾーイが成長著しく迫って来ている印象だ。さらに16歳の村瀬がひじょうに伸びて来ている。
岩渕麗楽は、さらに巨大化しテクニカルなスロープコースに苦戦しているようにも見えた。体重が軽い分、ちょっとしたミスによる減速が、次の巨大キッカーで自身のベストトリックを見せれない点もあった。しかし、持っているジャンプ技術は世界トップレベルなので、今後はジブ・セクションの強化とパワーを付けることで、スロープでもさらに輝きそうな予感。
鬼塚雅は、なぜかこのスロープには招待されずに、ビッグエアーのみのエントリーとなっている。鬼塚もスロープ技術がどんどん高まっているので、スロープでのパフォーマンスが見たかった。
Jeep Women’s Snowboard Slopestyle Final
Rank | Name |
---|---|
1 | Jamie Anderson |
2 | Zoi Sadowski-Synnott |
3 | Laurie Blouin |
4 | Julia Marino |
5 | Kokomo Murase |
6 | Reira Iwabuchi |
7 | Anna Gasser |
8 | Annika Morgan |