BURTONインターナショナルとの3年契約を結んだ布施忠が、ここのところ北米専門誌、ライダーたちの間での評価がうなぎ上りになっている。ウィスラーにあるdmk編集部にも北米ライダーたちから布施忠のライディングを称える声が高まっていて、まるでメジャーに挑んだイチローのような活躍だ。これほどまでに評価の高い要因の1つには、北米ではビデオでのフッテージこそ最大評価を得るというところから来ているようだ。
トレバー・アンドリューやマイキー・レンツも今月のスノーボード・カナダ誌で大会に対する意見を問われ「最近ではUSオープンやXゲームよりも最新ビデオのフッテージの方が気になる。なぜなら、そこには今、スノーボード界でも最も熱いライディングがあるから」というコメントを残している。
つまり、布施忠は日本で始めて、ビデオ・フッテージでのライディング評価が認められたライダーなのだ。
これだけ情報が洪水のように流れた時代になると、いったい誰が凄いライダーなのか、ということは、その人やメディアの主観によって様々変わってしまうものだが、依然として北米ではビデオこそ最高峰の知名度を上げる舞台になっているのである。 例えば、日本では中井孝治や国母和弘などが海外でも評価の高いライダーであるが、彼らが本当にスノーボードの世界でブレイクするためには、オリンピックの成績よりも今後海外でのビデオ・フッテージに登場することが必要となりそうだ。 とは言うもののオリンピックほど一般の人にスノーボードの魅力を伝えるツールもないので、まずはオリンピックでぜひメダルを取って、日本でのスノーボード人気を上昇させ、その後、海外のビデオ・シーンでも活躍してほしい。そうすれば、世間の誰もが認めるニュー・スノーボード・ヒーローだろう。
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