スノーボーダーなら誰でも憧れるビッテリーターン。
ビッテリーターンは、身体を斜面に寝かすくらい身体を倒しこみながら行うターンで、写真を一瞬見たら「これで転ばないの?」と思ってしまいます。
日本では、「ビッテリーターン」の名称でお馴染みのクールなターン・トリックですが、海外では、「ユーロカーブ」という名称の方が定着しています。
このビッテリーターンを広めたのが、90年代初期に活躍したプロ・スノーボーダー、ドイツ出身のピーター・バウアーとフランス出身のジャン・ネルバ。彼らヨーロピアンの影響が強く、こう呼ばれているのかもしれません。
今では多くのスノーボーダーがトライするビッテリーターンですが、各ライダーでスタイルも様々。身体全体を斜面に這いつくばるようなものもあるし、片方の手をピンと天高く上げるものもある。かと思えば両手を雪面に付かすダブルハンド・スライドターンのようなものもあります。
だけど、今回は、このスタイルとってもカッコいい!と思わす、タカチャンマンのビッテリーターンをご紹介します。
これから伝えていくコツを実践すれば、きっとあなたも憧れのビッテリーターンができるようになるでしょう。
ぜひご参考ください。
ビッテリーターンができるPOINT
1 まずカービングがしっかりできること。
そもそもカービンターンがしっかりとできないと、ビッテリーターンをメイクすることができません。
カービングができることが条件になって来ます。
また、身体を傾けながらも上体を起こす安定したアンギュレーション姿勢で滑れることも大切になって来ます。
2 できるだけ低い姿勢でカービング
ビッテリーターンの状態を作るために、その手前で低い姿勢でカービングすることが必要になって来ます。できるだけ低い姿勢でカービングできるようにしておきましょう。
3 低い姿勢のままで手を置きにいく
低い姿勢のまま雪面で手を置きにいきます。
トゥサイドなら後ろの手を。ヒールサイドなら前の手を置きにいきましょう。
4 倒れこみながらヒザを伸ばす
3までのことができるようになったら、エッジを切り替えると同時に前方(斜め前あたり)に向かって倒れ込みながら伸び上がっていくようにしましょう。
トゥサイドの場合には、野球のヘッドスライディングのようにおもい切った突っ込みが必要になります。その時に頭を起こしておくと、胸をしっかり張れる安定したビッテリーターンができます。
ヒザを使って伸びあがる様は、まるでヨーヨーのよう。そして再び、ターンの仕上げに向かってまたヒザを抱え込み姿勢を作るようにします。
以下、イラストを描いてみたので、そちらも参考にしてみてください。
黒線:カービングのライン
点線: 手が置くライン
青線: 身体を倒しにいく方向
赤線: そうでない方向
さらに気をつけている点
・手をつきにいかない。
ビッテリーの手をつく姿勢にとらわれず、あくまで低い姿勢から倒れこんでいくようにすること。
・倒れこむのはエッジ方向(ターン弧の中心)ではなく、進行方向(斜め前あたり)に向かって。
・手はターンの中心をなぞるイメージで手を置いてます。
・躊躇しないこと!頭を上げたまま胸・腰で倒れこむ意識。
タカチャンマン・プロフィール
本名:佐藤貴(さとう・たかし)
神奈川県大和市出身
スタンス:グーフィー
カナダ留学プログラムに参加している時、カナダのスノーボード・インストラクター資格を所得。12年前にウィスラーでイントラとして就職し、世界中の人にスノーボードの魅力を伝えている。現在はイントラだけでなくカナダのイントラ資格CASIを与えるエグザミナーとしても活躍中。