怪物を発見したのは、2007年の夏のCOCだった。まだ彼が、あどけない笑顔の頃に遭遇した。
怪物はあっという間に世界最強伝説ストーリーを築き上げた。
大御所フィルムのStandard Filmsのメイン・パート獲得!X-Trail Jam in Tokyo Dome、X-Gamesの勝利!向かうところ敵ナシの大活躍を見せる。ジャンプもレールも、コンペも撮影も、この男にカテゴリーという国境はない。スノーボーダーなら、誰しもこの怪物の滑りに魅了される。
あれから3年。1987年生まれの彼は、今月22歳のバースディーを迎えたところ。この「超」実力に対して、ハンパない若過さだ!
無名時代から追いかけて来たdmkだからこそできる、独占インタビュー。
世界最強伝説継続中のトースタインに現在の心境を語ってもらった。
Interview & Photo by Fusaki Iida
今年でCOCは3回目。トースタインにとってCOCは、どんなとこ?
僕にとってCOCとは・・・、うーん、まさに最高の場所。
今年は雪が少なかったけど、それでも凄いパークを作ってくれた。ここではプレッシャーはないし、リラックスしてクリージング(滑る)することができる。自分のためのスノーボードができて。新しいトリックに挑んだりしている。
たくさんジャンプやレールがあって、スノーボードのための良い時間を過ごすことができる。
山から降りれば、サマーホリデーのようなところさ。天気の良い日には湖のビーチでリラックスして。
また世界中から集まるたくさんの人たちと会うことができて、最高だね。
シーズン中は撮影や大会で忙しいと思うけど、一体いつ練習しているの?
プラックティス(練習)?うーん、僕はそういう言い方好きじゃないんだ。ただ、スノーボード仲間と新しいトリックに挑みあったり。そんな感じかな。
大会前後に自分の時間を作って、仲間といっしょに滑ったりするんだ。フリーの時間は、絶対に必要だね。撮影の合間や大会の合間、必ず自分の時間を作る。そこで楽しんで、フリーライディングする。それが自分にとってスキル・アップにつながる。
もし、フリーの時間を作って滑らなければ、燃え尽きちゃうよ。そうなる前に、絶対にフリーって必要なんだ。
パウダーの日に仲間を山へ行く。そこにはフィルマーもフォトグラファーもいない。そこでターンして、ジャンプ台作って遊んで。
そういう時間を持たないと、自分がおかしくなってしまうだろうね。自分のスノーボードのためにとことん楽しむんだ。
トースタインを見ていると、もの凄く体力があるように見える。メチャクチャにハイクするし、誰よりも滑りまくっているね。やはり日頃から体力トレーニングをしているの?
以前は結構やっていたね。今はオセロ(ノルウェー)に引っ越して、アンドレアス・ウィッグといっしょにジムに行ったり、そこでトレーナーに付いて指導を受けたり。あと体操のトレーナーに来てもらって、そこでバランス・トレーニングなどやっているよ。このトレーニングは別に筋トレのような辛いものでなく、楽しめるものなんだ。
あとはスケートをやったり。僕はあまりうまくないけど、パークのミニランプで楽しんでいるよ。
大会と撮影。両方のフィールドで活躍しているけど、今後も両方をやっていく?
そうだね。大会と撮影、両方共にやっていくよ。
たぶん、大会は5つぐらいかな。Xゲームに出て、あとぜひ東京ドームにも戻って来たいな。
日本は、どうだった?
シック!(最高!)だね。コンテストで勝ったことも嬉しいけど、日本は僕にとって刺激的で。独自の文化があり、人々はやさしくて、とても印象的な旅だった。
今度、日本に行ったら、大会だけでなくぜひ山に行ってパウダーを楽しみたいな。
ここ3年間でどのスノーボーダーからも知られる有名人になってしまったけど、どんな気分?
うーん、わからないなあ。僕自身、変わらないし。僕が他人よりも大きな存在だとも思わないし。ただスノーボードが大好きで一生懸命やって来て・・・、うーん、わかんないよ。
ジャンプからレール何でもやるけど、これからもどれに特化するってことはない?
1つのことばかりやっていたら、飽きるから。レールだってジャンプだって、楽しいと思うことをどんどんとやって行きたいね。昨日、僕はジャンプばかりやっていたから、今日はレールの方をやっているんだ。その日の気分で決めている。
その気分って、どこから来るんだろ?計画を立てて、その日に何をやろうとか、考えないでしょ?
わかんないなあ。別に何をやるとか決めていないから。ただ、昨夜は夜間撮影でジャンプをやったから、レールをやろうって気分になったんだよね。
ところで、好きなライダーって誰?
うーん、たくさんいるから、答え難いなあ・・・。マーク・フランク・モントーヤが好きだし、トラビス・パーカーのようなスタイルも好きだね。アンドレアス・ウィッグのようなスタイルも好き。アンドレアスは、僕に良い刺激を与えてくれるライダーだね。
僕はただライダーが、カンファタブル(居心地良さそう)にボードに乗れている姿が好きなんだ。(フロウ)流れるように滑っている姿が。
トースタイン自身、とても自信を持ってリラックスして、乗っているように見えるね。
ありがとう。
これからプロを目指すライダーに対して、アドバイスを。
ネバー・ギブアップ!我が道を貫け。もし、他人が自分に対して、嫌っていたらそれだけ自分が台頭できたということ。決してあきらめないで、強い気持ちを持って成長を続けてほしい。
日々心がけていることや毎日していることってある?
特別ないけど、良い朝食をいただくようにしている。あとは、友達と仲良く遊んで、いっしょに滑って。スケートをしてって感じかな。
ここに日本から送られて来たカタログ号があるのだけど、トースタインがどのボードを愛用しているか、教えてくれる?
よくこんな重いもの持って来たね(笑)。
パークでは、PBJの153、ジャンプに最適だね。
今日はジブがメインだと考えたからPBJ 151。だけど、この151でもジャンプは充分で、特にポッピー(上に跳ね上がる)なジャンプ台とか、使いやすい。
あとパウダーだとPBJ 157。
それと、このチャズ(グルデモンド)も愛用しているMLF 158もいいね。
PBJ 157とMLF 158の使い分けは?
この2つは両方共にパウダーで良いんだ。
157の方が微妙にクイッカー(俊敏に敏感)でコントロールしやすく、158の方がフロー(浮く)だったな。
最後にdmk読者にメッセージを。
自分のためにスノーボードをして!誰から言われるのではなく、自分が輝くために楽しむためにスノーボーディングをするんだ。あなたは誰にとっても代わることがない、あなた自身なんだからね。
トースタイン・ホグモ(Torstein Horgmo)
生年月日:1987年8月2日 Sponsors: DC, Oakley, Vestal, Monster Energy, Park City Resort 出演ビデオ |