FIS世界選手権は昨日、韓国・江原でパラレル大回転(PGS)が行われ、竹内智香がアルペン種目で日本人初となる4位入賞を果たした。
予選3位の竹内は決勝トーナメント2試合を突破した後、準決勝でドリス・ギュンター当たった。ドリスは、現在、種目別ランキング1位のアルペンの女王。
しかし、竹内は惜しくも準決勝で破れ、続く3位決定戦へ。
ここで勝てば、アルペン日本人選手としては初の快挙となるメダル獲得となる。
相手は、スイスのパトリシア・カマーだ。
1本目は、かなりの接戦となった。途中、竹内がカマーよりも先に行った場面も見受けられたが、最終的には0.47秒のビハインド。しかし、まだまだ逆転の可能性はある。
続く2本目は、竹内が左、パトリシア・カマーが右のコースになった。
グーフィー・スタンスのカマーだけに、レギュラーの竹内と向かい合う形で嫌でもお互い目に入る展開だ。
竹内は、0.47秒のハンデをものともせず果敢に攻めた。
ゴール間際まで、どちらが勝ってもおかしくない展開。アルペン種目の場合、ほんのわずかなエッジングのミスなどで、一気に展開を変えることだって可能なのだ。
そして、ドラマは最後の4旗門目で待っていた。
カマーがフロントサイド・ターンで大きく飛ばされそうになったのだ。まるで、竹内のコースに迫る勢いで振られた来た。しかし、懸命にバックサイドに切り替えてリカバリー。
その時、竹内もそのカマーが視界に入ったのか、フロントサイド・ターンでエッジングを抜かすような形で、バランスを崩してしまった。腹が付くほどの体勢になったが、両手で雪面を付きながらも懸命にリカバリー。ゴールまで根性で滑り切った。
ゴールした時の二人の差は0.33秒に縮まったが、竹内は惜しくも4位。
しかし、それでも世界選手権のアルペン種目での入賞は初快挙だ。
強豪選手が揃った世界選手権での4位は、大いなる勲章。来年のバンクーバー五輪に向けて、竹内智香が充分にメダル圏内であることを証明した!
その他、日本人女子では、家根谷依里、佐藤彩佳、宮武祥子は予選落ち。
男子はカナダのベテラン、ジェシージェイ・アンダーソンが2大会ぶりの優勝。
長野五輪から常にメダル候補と言われた実力者は、五輪では常に悲運の転倒などでメダルを逃して来たが、地元開催のカナダ五輪に向けて調子上々だ。
日本勢男子では、斯波正樹、川口晃平、野藤優貴、服部冬樹は予選落ちだった。
なお、現在スノーボードのアルペン種目は、このスノーボードならでのカービングの美しさと二人で同時で戦うスリリングさを表現できる、パラレル大回転だけが五輪種目に採用されている。
他、五輪スノーボード種目では、ご存知のようにスノーボード・クロスとハーフパイプがあり、以上3つの種目となっている。
World Snowboard Championships
Korea-Gangwon
Men PGS Results
Women PGS Results
1 Marlon Kreiner (AUT)
2 Dorls Guenther (AUT)
3 Patrizia Kummer (SUI)
4 Tomoka Takeuchi (JPN)
28 Eri Yanetani (JPN)
42 Saika Sato (JPN)
43 Shohko Miyatake (JPN)