Interview & text Takamasa Kato
高正(以下T): スノーボードはいつからやってるの?
小島(以下K): はじめてやったのは高校1年の時で6年目です。
T: それで先シーズンプロ資格を取ったわけだけど、どうなのそのへんは?
K: そうですね、資格を取ったときは確かにそれが目標だったからすごい嬉しかったけど、今は・・・プロの資格は取ったけどそれだけではまだプロじゃないんで。
T: それはどういうこと?
K: プロっていったらまず基本的にそれだけで生活していけるのがプロだし、自分の今の技術や精神的な面、周りのスノーボーダーに対する認知度もすべてが足らないから。
T: じゃあコジロー的にどういうプロでありたいと思ってるの?
K: 誰が見てもプロだって思わせる滑りができるのは最低条件で、やっぱり一般層の人達がスノーボードを楽しんで、いろんな道具を買ってくれること。自分達がプロという位置でやれていると思うので、コーチングやメディアなどで徐々に返せていけたらいいなと思ってます。
T: まあでも、とりあえず第一目標だったプロっていう資格を取ったわけだけど、当面の目標とかはある?
K: はい、なんだかんだいってもやっぱり実績が大事だと思うんで、来シーズンは大会をメインに頑張ろうと思ってます。その他にもメディアにでれるように努力します。あとはお店の人やお客さん達に、今まで御世話になった分をツアーやキャンプなどでコーチングをしたりして、少しずつでも返せていけたらいいなと思ってます。
T: コジローはすごいスノーボードに対する姿勢がまっすぐでいいよね。滑りに対しては自分のポリシーとか目指すところ、こだわりとかはある?
K: 今はハーフパイプをメインでやっているのでやっぱり高さです。でもそれだけじゃ通用しないのはわかってるから、スピンにしろなんにしろパイプ内での一連の動作をスムーズにこなせるようにしたいです。
T: 俺から見てもベーシックなことはすごく余裕をもってやってるし,グラブの形とかもスタイルが入ってていいよね。特にエアー・トゥフェイキー・スティールフィッシュはすごいスタイルが入っててカッコイイけど、こだわってるの?
K: こだわりはあります!もともとスケートのビデオを見てやり始めたんですけど、あんまり他の人がやってないし、自分のスタイルを出しやすいから。
T: じゃあ、あの技にコジローのスタイルに対するこだわりが凝縮されてるといっても過言ではないんだ。
K: そうですね。自分を出せてる数少ない技だと思ってます。
T: その気持ちは見てる側にすごく伝わってると思うよ。それとさあブーツのつま先の所に“RELAX”と“HAVE FUN”って書いてるでしょ?あれは何で?
K: あれは自分がスノーボードに行き詰まったりした時に、考え過ぎちゃうと楽しくなくなってきちゃうんで、“もっとリラックスして楽しむことがスノーボードには一番大切なことだぞ”って思うためにです。あそこに書いてあるとバインディングをしめるときに目に入るんで、滑る前にそういう風に思いなおすことができるんです。
T: コジローにとってスノーボーディングとはリラックスして楽しむことが大切だってことなんだね。
K: そうですね、やっぱり楽しいからやっているっていうのはあるし、ちょっとぐらい壁にぶつかっても、その先にはもっと楽しい事があるんだと思えばそれも楽しいことであって、「楽しくないからいいや」とはならないんです。
T: スランプの状態すらも楽しみたいと思ってるわけだ。
K: 極限までいけばそういうことですね。
T: ある意味究極の“マゾ゛ってことだ。
K: そこまでいければ俺もたいしたもんですね!(笑)
T: じゃあ最後に一言どうぞ。
K: これからもスノーボードを楽しんで、その楽しさを周りにも伝えていけるようなプロとして活躍していきたいです。スポンサーの方々、スパイニーの方々、両親、仲間、彼女、いろいろ御世話になってます。
T: あれっ、オレは?
K: もちろん!御世話になってます。(笑) でもこれからもっと御世話になると思うのでよろしくお願いします。
T: よろしく。とりあえずここの勘定はよろしくね。(笑)
K: ゴホッ,ゴホッ!ゴホッ,ゴホッ!(驚) あ~びっくりした!!
1979年6月15生 22歳 B型
神奈川県横浜市出身 神奈川大学
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●このインタビューは、SNOWing2001年9月号に掲載されました。