美しさ

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山に上がって最後の撮影。
まだアイテムもあるし、滑ろうと思えば滑れるけど、やらなくちゃいけない仕事もあるので、今日で最後になった、と思う。天気も良かったし、楽しい撮影だった。
夕食を取った後は、あきほさんのところへ。あきほさんは、こちらの保育所のようなところで仕事している方で、時々、30代の会というのを開いてもらっている。この会は、ウィスラーに住む30代の人が集まってそれぞれ自分たちで作った食事を持ち寄って、集まるというもの。毎回、それがひじょうに楽しくて、良い時間を過ごさせてもらっている。
しかし、今日、あきほさんのところにいったのは、シモンのハウツー・ビデオのあるシーンの撮影のため。コマーシャル風に話す、外人女性風のトークが必要で、英語が堪能で声がよく通るあきほさんにお願いした、というわけだ。
もちろん、このような仕事をあきほさんはやったことないのだが、果敢にチャレンジしてくれた。あきほさんの声は、とてもクリアで最初のフレーズを聞いたところで、「お願いして良かったなあ」と思った。
慣れないから、ところどころつっかえてしまい、そのたびにそのセリフを読み直すのだが、その録音している姿勢を見て、本当に集中していただいてやってくれているんだなあ、というものがひしひしと伝わった。そして、人というのは、何事も純粋にチャレンジしている姿勢は何かアートというか、美しいものだ、とも思った。
きっと結果でないんだろうなあ。その瞬間に自分の持っている力を素直に発揮するようにして、それを続けている姿が何か人の心を打つ、というか。自分のもっているものを表現する時はアート、そして美しさであったり。
小学生の時、音楽で一人ひとり歌わせられたりして、オレなんか照れてちゃんと歌えなかったけど、クラスの女の子に何人か歌っている子がいて。今、ふっとそういった光景を思い出したけど、あれなんかも美しさを感じたシーンだったなあ。何よりもできあがっているものを見せられるようりも、その人間が持っているものを発散させている時にアートを感じるというか。
今日、撮影していたカオリンも自分の持っているものを一生懸命に出そうとしてくれて。やはり、そういう姿は美しいと思うし。
まあ、そんな分析ごとをしているばかりでなく、自分ももっとアートを作り出したたいし、美しいと思えるようなことをやってみないと!

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