自分のハウツーコーナーの撮影終了。撮影ボランティア隊(と言っても一人)のカオリンは頑張ったね。ここ数年、自分のハウツー・コーナーは、プロで活躍しているカメラマンでなく、自分の周りに出て来た人で、「撮影したい! この仕事の世界を見てみたい!!」という人とやっている。彼らにいろいろ教えるのも時間が掛かる作業だし、辛抱もいる。こちらが何度も滑ったり、細かい指示を与えたり、今年の場合には町で練習日も作ったり。
しかし、ちょっとずつオレも教え方がうまくなって来て、即席カメラマンを作るのがうまくなって来た。
それで今年、来てくれたカオリンは、不思議なほど良くやってくれたね。いい意味で期待を裏切ってくれた。何か女性のカメラマンというのは男性よりもしっかりと撮影しない、という認識があった。これは女性軽視という意味にとってほしくないのだけど、一般的に男性の方がそのレンズに滑っている人間を命中させて撮影を続ける力というのがあるように思えるのだ。
だけど、カオリンはなかなかそういったところも頑張ったし(注:日頃打った注射で集中力が鍛えられたかな?)、それに加えて絵を作るということもまでやっていた。また、さらに素直にアドバイスを聞き、決してその心は屈することなく向上心に燃えていたようなのだ。だから、やるたびんにどんどん上達して行き、最後はかなり信頼できる場面も増えて来た。もう、あまりあれこれ言わなくてもいい、というか。
なんでカオリンがそんなに良い仕事をしたのかなあ、と考えるとやはりその人生にあるバックグランド、経験かな、と思う。彼女はカナダに来る前までに看護婦をやっていた。そこで、何人もの死に遭遇し、また誰かが他界すれば自分の看護の仕方が良かったかどうか深く考える。そんな大変な経験をしている間でも、その場その場で常にベストを尽くす努力をしていたのだと思う。だから、新しい仕事をやってもその仕事に集中するのだろう。
例えば、オレがこうした方がいいよ、こうしないとダメでしょ?とアドバイスを送ると、必要以上に萎縮したり、考え過ぎになってしまう人がいる。その場でどんなことをすればいいのか冷静に判断できなくなることもある。それでは良い仕事ができない。
ともかく、今年の自分のハウツーは近年にない良いものができたと思う。とても嬉しいなあ。カオリンもこういった新しい経験をして充実していたようだし、本当に良かったと思う。そして何より手伝ってくれたこと、大変感謝!
★カオリン★
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