
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックのスノーボード男子スロープスタイル予選が、悪天候の予報を受けて一日前倒しで実施された。
ビッグエア金メダリストの木村葵来は14位で予選敗退。一方、銅メダルの木俣椋真は4位、11位の長谷川帝勝は9位で決勝進出を決めた。スロープスタイルでメダル獲得が期待されていた荻原大翔は足首の負傷により無念の欠場となった。
1位通過はニュージーランドのデーン・メンジーズ。安定したランで86.06点をマークし、堂々のトップ通過を果たした。メダル候補の一角、ノルウェーのマーカス・クレブランドが2位通過。さらに“不屈の魂”を体現するカナダのマーク・マクモリスが3位で続いた。ビッグエアを怪我で欠場したマクモリスは、悲願の金メダル獲得へ決勝での逆襲を狙う。
木俣椋真「MAX出せれば1位狙える」
木俣は1本目に73.18点で5位発進。2本目は80.83点までスコアを伸ばし、安定した滑りで上位通過を果たした。
「1本目と2本目、どっちも予定通りに進めて目立ったミスもなく、いい雰囲気でファイナルに臨めるかなという予選でした」と冷静に振り返る。
日程変更についても「公開練習の1日目からジャンプも決まっていて、そこまで影響はなかった。自分の滑りができました」と動じない。
決勝へ向けては強気だ。
「スロープスタイルは金メダルを目標に、自分のMAXの滑りを出せたらいい。MAXをしっかり出せれば、1位を狙える技は持っていると思うので頑張りたい」
ビッグエアでメダルを獲得した勢いそのままに、2種目制覇を狙う。
長谷川帝勝、崖っぷちから逆転「こけても立っても最後」
初出場の長谷川は、1本目で乱れ21位と出遅れた。
「想像以上に走らなくて、このまま終わっちゃうのかなと思った」と苦笑い。それでも「こけても立っても最後」と腹をくくり、2本目へ。
スタート前に風の強さを確認し、「1本目より走っている」と感触をつかむ。
1つ目のジャンプは思い切って飛び、2つ目は減速せずにシックス(1620)を選択。最後は迷いながらもフロント1440を決め、72.03点をマーク。最終的に9位まで順位を上げ、逆転で決勝進出を果たした。
「自分の中でも納得のいくランができてよかった」
この日は両親も会場で観戦。
「両親の支えがあってここまで来られた。2本目を諦めずに滑れたのはいい親孝行になった」と感謝を口にした。
決勝へは「自分の滑りをして表彰台の真ん中に立てるように頑張る。金メダルを取って、この大会を自分の名前で締めくくりたい」と堂々の宣言だ。
荻原大翔は足首負傷で欠場「四年後に戻る」
金メダル候補の一角だった荻原は、ビッグエア決勝で足首を負傷。公式トレーニング中にも同箇所を痛め、スロープスタイル欠場を決断した。
「通常生活に支障はないが、コースの衝撃には厳しい状況。理想のパフォーマンスができないと判断し、苦渋の決断だった」と説明。
それでも「四年後、万全の状態でこの舞台に戻ってきます」と前を向き、仲間たちへエールを送った。
18日に行われる決勝。
木俣は“持っている技”で頂点へ、長谷川は逆転劇の勢いそのままに頂点へ――。
日本勢の金メダル争いに注目が集まる。
男子スロープスタイル予選結果
※各選手の「1本目/2本目/ベストスコア」を掲載(上位12名が決勝進出)
| 順位 | 選手名 | 国 | 1本目 | 2本目 | ベスト |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | デーン・メンジーズ | NZL | 86.06 | 23.33 | 86.06 |
| 2 | マーカス・クレブランド | NOR | 76.96 | 81.86 | 81.86 |
| 3 | マーク・マクモリス | CAN | 81.81 | 78.58 | 81.81 |
| 4 | 木俣 椋真 | JPN | 73.18 | 80.83 | 80.83 |
| 5 | キャメロン・スパルディング | CAN | 33.61 | 78.76 | 78.76 |
| 6 | オリバー・マーティン | USA | 66.51 | 78.30 | 78.30 |
| 7 | ロマン・アレマン | FRA | 76.05 | 36.93 | 76.05 |
| 8 | スー・イーミン | CHN | 70.83 | 72.78 | 72.78 |
| 9 | 長谷川 帝勝 | JPN | 26.98 | 72.03 | 72.03 |
| 10 | ジェイク・キャンター | USA | 70.53 | 60.00 | 70.53 |
| 11 | レッドモンド・ジェラード | USA | 57.43 | 70.00 | 70.00 |
| 12 | モンス・ロイスランド | NOR | 15.56 | 69.63 | 69.63 |
| 13 | イーライ・ブシャール | CAN | 17.65 | 69.51 | 69.51 |
| 14 | 木村 葵来 | JPN | 69.20 | 40.33 | 69.20 |
| 15 | リオン・ファレル | NZL | 68.61 | 65.80 | 68.61 |
| 16 | オイヴィン・キルクフス | NOR | 46.83 | 61.83 | 61.83 |
| 17 | イアン・マッテオリ | ITA | 43.81 | 58.90 | 58.90 |
| 18 | ロッコ・ジェイミソン | NZL | 56.56 | 42.28 | 56.56 |
| 19 | ヨナス・ハスラー | SUI | 55.90 | 53.83 | 55.90 |
| 20 | レネ・リンネカンガス | FIN | 46.23 | 34.60 | 46.23 |
| 21 | ヤクブ・フロネス | CZE | 44.98 | 29.61 | 44.98 |
| 22 | ヤン・ウェンロン | CHN | 16.96 | 41.73 | 41.73 |
| 23 | ノア・ヴィクトール | GER | 26.81 | 34.81 | 34.81 |
| 24 | エンゾ・ヴァラックス | FRA | 33.40 | 34.26 | 34.26 |
| 25 | クレメンス・ミラウアー | AUT | 32.03 | 25.40 | 32.03 |
| 26 | ショーン・フィッツシモンズ | USA | 26.50 | 20.43 | 26.50 |
| 27 | チェマ・マゼット・ブラウン | GBR | 22.26 | 23.01 | 23.01 |
| 28 | グー・チュンユー | CHN | 21.70 | 19.61 | 21.70 |
| 29 | フランシス・ジョバン | CAN | 13.33 | 17.80 | 17.80 |
| — | 荻原 大翔 | JPN | DNS | DNS | DNS |
※ベスト=2本のうち高得点を採用
※DNS=スタートせず(欠場)

