
X Gamesで世界の頂点を目指してきたカナダ人スノーボーダー、リアム・ブリアリー(Liam Brearley)。
その歩みと内面に迫るショートドキュメンタリーが公開された。
タイトルは『UNFINISHED|The Story of Liam Brearley Part 1』。
本作は、順風満帆に見えるトップアスリートのキャリアの裏側、そして「未完」のまま次章へと進むリアムの現在地を描いている。
表彰台の向こう側にあるリアム・ブリアリー
20歳でX Games初出場を果たし、世界中から注目を集める存在となったリアム。
映像では、実況で語られる華々しい結果やハイレベルなランの映像と並行して、彼の原点が静かに語られていく。
オンタリオ州グレイブンハーストという小さな町で育ち、7歳の誕生日に祖父母から贈られたスノーボードをきっかけに、この競技にのめり込んでいった少年時代。
仲間と滑り続け、互いに高め合ったローカルクルーとの時間が、彼の急成長を支えていた。
支え、失い、それでも前へ
14歳のとき、リアムは最も大きな支えだった父親を癌で亡くす。
戸惑いと喪失感の中で、スノーボードは彼にとって「逃げ場」であり、同時に「前へ進む理由」でもあった。
「父が喜んでくれることをやり続けたかった」
その想いが、彼を止めることはなかった。
夢を諦めないために、できることを全てやる
競技活動が本格化すると、遠征費という現実的な壁にも直面する。
リアムが選んだのは、地元でのボトルドライブ(空き瓶回収)。
夏の間ずっと働き、仲間たちと同じ舞台に立つために、できることを積み重ねてきた。
「環境や出身地は関係ない。やり方は必ずある」
この言葉は、映像を通して強い説得力を持って伝わってくる。
そして、オリンピックへ
ドキュメンタリーの終盤、リアムに届く一本の電話。
2026年ミラノ・コルティナ五輪への出場内定という知らせが、静かな感動とともに描かれる。
だが本作は、そこで物語を“完成”させない。
ケガによって立ち止まることを余儀なくされた今、彼の物語はまだ「途中」だ。
UNFINISHED ― まだ書かれていない最高の章へ
『UNFINISHED』は、勝利や結果だけを描く作品ではない。
信念、挫折、家族、仲間、そして夢を追い続ける理由。
リアム・ブリアリーというライダーの“人間としての強さ”を、静かに、そして力強く映し出している。
これはPart 1。
物語は、まだ終わっていない。
スノーボードが好きな人なら、きっと心に残る一本だ。
Director / DP / Edit / Sound & Colour: Drew Austin
Executive Producer: Connor Finlay
Additional Filming: Marcos Miranda, Gabriel Shubat, Craig Gouweloos
Contest Footage Provided by: X Games

