鬼塚雅が種目別V、荻原大翔は圧巻の優勝で五輪内定へ大きく前進

@FIS/ActionPress/Andrew Wevers
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日本勢がアメリカ・スチームボートW杯ビッグエアを席巻

スノーボードW杯ビッグエア最終第3戦が、アメリカ・スチームボートスプリングズで行われ、日本勢が男女ともに圧倒的な存在感を示した。男子は荻原大翔、女子は鬼塚雅がそれぞれ優勝。両者にとって、この勝利は2026年ミラノ・コルティナ五輪出場内定を大きく引き寄せる、極めて重要な一戦となった。

目次

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荻原大翔、覚醒の一撃。日本勢ワンツーで表彰台独占

男子決勝では、荻原大翔(20歳)が3本目にバックサイド1980テールグラブを成功。決勝最高得点となる94.75点を叩き出し、合計180.25点で優勝を果たした。
X GAMESで衝撃の2340回転を決め金メダルを獲得した逸材だが、オリンピックへと繋がるワールドカップでは、これまでなかなか勝ち星に恵まれてこなかった。しかし今大会、ついに眠っていた獅子が目を覚まし、昨年12月以来となるW杯通算3勝目を挙げた。その完成度とインパクトは群を抜いていた。

2位には木村葵来が179.25点で続き、日本勢がワンツーフィニッシュ。このオリンピック選考という極めて重要な時期に、2大会連続で2位に入り、内定獲得へ大きく前進した。
3位にはアメリカのオリバー・マーティンが入賞。世界選手権覇者の木俣椋真が4位、若手台頭株の木村悠斗が7位に入った。宮村結斗は前大会に続き予選トップ通過を果たしたものの、決勝では流れを掴みきれず8位に終わり、代表選考に向けて痛い結果となった。今後、逆転で選考争いに踏みとどまるには、この後に控えるスロープスタイルでインパクトある結果が求められそうだ。

Men’s Big Air – Final Results & Scores

RankAthleteNationRun 1Run 2Run 3Total Score
1Hiroto OgiwaraJPNf-T-18-Mu (35.25)f-T-18-Mu (85.50)b-19-Tg (94.75)180.25
2Kira KimuraJPNb-19-Me (90.50)x-b-18-Ddr (88.75)x-b-19-Ddr (DNI)179.25
3Oliver MartinUSAf-T-18-Mu (84.00)Cab-T-16-pb-Mu (90.00)f-3-I (DNI)174.00
4Ryoma KimataJPNb-19-Me (19.25)b-19-Me (81.75)x-b-D-Rd-12-St (86.25)168.00
5Rene RinnekangasFINb-NB-Rd-14-Tg (89.50)x-b-D-Rd-12-St (30.75)x-b-D-Rd-9-St (58.00)147.50
6Justus HenkesUSAf-NB-14-Me (67.50)hw-b-10-Mu (48.00)hw-b-10-Mu (67.50)135.00
7Yuto KimuraJPNf-19-I (21.50)f-19-I (93.25)Cab-19-Mu (36.75)130.00
8Yuto MiyamuraJPNb-19-Me (25.75)b-19-Me (DNI)f-T-16-I (82.50)108.25
9Lyon FarrellNZLf-D-16-Tg (15.75)f-D-18-Tg (19.50)b-18-Ro (84.75)104.25
10Yingxu ZhaoCHNf-T-18-Me (10.00)f-18-Mu-to-Tg (13.50)f-18-I (53.75)53.75

鬼塚雅、完全復活。6年ぶりVでシーズン女王&五輪へ大きく前進

女子では、2大会連続冬季五輪代表の鬼塚雅(27歳)が174.00点で優勝。2019年以来、実に6年ぶりとなるワールドカップ勝利を挙げた。

決勝ではイエロービブを着用して臨み、ラスト3本目でスイッチ・フロントサイド1260ミュートを完璧に成功。91.00点を叩き出す圧巻の滑りで逆転優勝を果たした。この勝利と、11月の開幕戦(中国・シークレットガーデン)での3位入賞を合わせ、通算205ポイントを獲得。2025/26シーズンの女子ビッグエア種目別クリスタルグローブも手にした。

1週間前の北京大会では激しいクラッシュに見舞われ5位に終わっていただけに、今大会は完全復活を強く印象づける一戦となった。鬼塚は「信じられません。キャブ12には多くの時間をかけてきたので、本当にうれしい」と喜びを語っている。

この優勝により、鬼塚は五輪出場内定へ大きく前進した。すでに村瀬心桃、岩渕麗楽、深田茉莉の3名が内定圏とされ、今大会を欠場する中、残る1枠を巡る争いでは鈴木萌々がリードしていた。しかしシーズン終盤、この大一番でベテランエースが返り咲き、さらにシーズン王者まで獲得した意義は極めて大きい。

勝負を決定づけた最後のスイッチバック12には、鬼塚雅の気迫と覚悟が凝縮されていた。

Women’s Big Air – Final Results & Scores

RankAthleteNationRun 1Run 2Run 3Total Score*
1Miyabi OnitsukaJPNb-D-10-Mu (83.00)Cab-9-Mu (78.50)Cab-12-Mu (91.00)174.00
2Seungeun YuKORb-D-10-Mu (18.50)b-D-10-Mu (86.50)f-D-10-I (86.75)173.25
3Ally HickmanAUSf-10-Mu+Tg (88.00)b-7-Me (72.75)b-7-Me (74.25)162.25
4Juliette PelchatCANCab-9-I (75.00)f-7-Mu (58.25)f-10-Mu (79.00)154.00
5Xiaonan ZhangCHNf-10-Me (80.50)Cab-9-Ng (68.75)Cab-10-St (71.00)151.50
6Jamie AndersonUSACab-D-UF-9-Mu (75.75)f-7-Mu (70.75)Cab-D-UF-9 (DNI)146.50
7Meila StalkerAUSf-10-Mu (26.75)b-7-Mu (63.00)f-10-Mu (82.00)145.00
8Yura MuraseJPNCab-dC-9-Mu (24.75)Cab-dC-9-Tdr (74.50)f-10-Me (40.75)115.25

五輪予選は最終局面へ

今大会を終え、ビッグエアおよびスロープスタイルの五輪最終予選は、1月に行われるアスペン(アメリカ)とラークス(スイス)のスロープスタイルW杯を残すのみ。2026年ミラノ・コルティナオリンピック五輪出場者発表は、2026年1月19日に発表される予定だ。

男女ともに世界の頂点で結果を残した日本勢。スチームボートでの圧勝は、ミラノ・コルティナ五輪本番へ向けた、これ以上ない弾みとなった。

W杯 アメリカ・スチームボートスプリングズ ビッグエア第3戦 結果

男子ファイナル結果
1位 荻原大翔(日本)
2位 木村葵来(日本)
3位 オリバー・マーティン(アメリカ)
4位 木俣椋真(日本)
5位 レネ・リンネカンガス(フィンランド)
6位 ジャスタス・ヘンケス(アメリカ)
7位 木村悠斗(日本)
8位 宮村結斗(日本)
9位 ライオン・ファレル(ニュージーランド)
10位 趙盈旭(中国)

女子ファイナル結果
1位 鬼塚雅(日本)
2位 ユ・スンウン(韓国)
3位 アリー・ヒックマン(オーストラリア)
4位 ジュリエット・ペルシャ(カナダ)
5位 張小楠(中国)
6位 ジェイミー・アンダーソン(アメリカ)
7位 メイラ・ストーカー(オーストラリア)
8位 村瀬由徠(日本)

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