
今季リリースが発表され、スノーボード界で大きな話題を呼んでいるUnionブーツ「Reset Pro」。買うべきか、待つべきか——スノーボードマーケットでは新システムは「1シーズン待つべき」という声も少なくない。なぜなら、初年度はまだユーザーのフィードバックが出揃わず、製品の本当の実力を判断しづらいためだ。
しかし、Reset Proはそれまでのブーツの常識を覆す設計となっており、すでに「ゲームチェンジャー」と評されている。開発にはトラビス・ライスが参加しており、キング・オブ・マウンテンのライダーが関わっていることから、信頼性も非常に高い。
そんな中、世界的に知られるギアレビューYouTuber、Board Archiveが早速このブーツを試着・試乗。そのレポートから、Reset Proの特徴と実際の使用感が詳細に明らかになった。
1. 一体成型シェルで耐久性とフレックスを維持
Reset Pro最大の特徴は、上部シェルが一体成型のインジェクションモールドで作られていること。これまでのブーツは、複数の素材を縫い合わせることで形作られていたため、使用を重ねるごとに縫い目が伸びたり摩耗したりして、ブーツの性能が変化しやすかった。
対してReset ProはPAX素材を使用したイタリア製シェルにより、フレックスや剛性を長期間保持。極寒の条件でも性能が変わりにくく、複数シーズン使用しても初日とほぼ同じ感覚でライディングできることを目指している。Board Archiveも「これまでのブーツとは全く違う感覚で、フレックスとリバウンドがシェルから直接生まれる」とコメントしている。
2. メモリーフォームライナーで即快適
従来の高級ブーツで主流となっている「ヒートモールド可能なIntuitionライナー」とは異なり、Reset Proはメモリーフォームライナーを採用。
これにより、箱から出した瞬間でも快適なフィット感を実現。アンクルポケットもシェルに正確にフィットする設計で、従来ブーツで必要とされていた「内側ストラップ」や複雑なロック機構が不要になっている。Board Archiveは、初雪上ライドでも「アンクルがしっかり固定され、ヒールリフトは全く感じない」と評価している。
3. 最新設計のミッドソール・アウトソール
Reset Proのミッドソールには、高密度のPhylon EVAを採用。軽量で反発力があり、長期間使用しても性能が落ちにくい。さらに足裏にバッシング(衝撃吸収材)を配置し、どのバインディングを使っても快適性を確保。
アウトソールは薄めの天然ゴムで作られ、ボード感覚を損なわず、グリップ力と耐久性を両立している。これにより、フリーライドでもパークでも、これまでにないダイレクトで軽快な足さばきを可能にしている。
4. フルインテグレーションによる品質管理
Unionはデザイン、設計、製造、組み立てまで全て社内で完結するフルインテグレーション体制を採用。素材選定から品質管理まで自社で管理することで、他ブランドでは難しい精密な作り込みを実現している。Board Archiveは「一貫した品質を保証できるのは大きな差別化ポイント」と指摘している。
5. 使用感と初ライドの印象
Board Archiveが実際に試乗した感想では、ミッドフレックスながらも非常に反応がよく、跳ね返り感(リバウンド)も十分。履いた瞬間の快適性も高く、長時間のライディングでも疲れにくい印象を受けたとのこと。
また、フレックスや反発力が初日から安定しており、従来ブーツでありがちな「使い込むごとにブーツが変化してしまう」という問題を大きく解消している。
結論
Union Reset Proは、従来の縫製ブーツの常識を覆す設計で、耐久性・快適性・反応性の全てを高次元で実現している。開発にトップライダーが関わり、全工程を自社で管理することで品質も徹底。Board Archiveも「ゲームチェンジャー」と評するのも納得の仕上がりだ。
ブーツ選びで迷うスノーボーダーにとって、Reset Proは試す価値のある一足。発売は今季で、国内ショップおよびオンラインで購入可能だ。動画でのレビューもぜひチェックしてほしい。

