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本日、カナダのカルガリーで行われたスノーボードのワールドカップ(※名称スローロデオ)のスロープスタイル第4戦の決勝で、女子は深田茉莉(18歳)が77.58点をマークし、この種目で初優勝を果たした。これにより、ビッグエアを含めた通算3勝目となった。
男子では、長谷川帝勝が74.13点で日本勢最高の4位に入り、宮村結斗は11位、木村葵来は17位だった。優勝は、16歳のオリバー・マーティン(アメリカ)が80.60点を記録し、W杯初優勝を飾った。
また、木俣椋真、荻原大翔、飛田流輝は予選敗退。女子では鬼塚雅、鈴木萌々が予選を突破できなかった。
村瀬心椛、岩渕麗楽は今大会には出場していない。
目次
深田茉莉、圧巻の2本目でW杯スロープスタイル初優勝!
日前に予選1位通過した深田茉莉は、決勝でも絶好調。
2本目に77.58点を叩き出し、見事初優勝を果たした。
茉莉の優勝ランは以下の通り:
- スイッチフロントブラント270
- ハーフキャブ to バックボードスライド プリッツェル270
- スイッチバックボードスライド270
- スイッチバック900ウェドル
- フロント540ステールフィッシュ
今季のW杯では、常に安定した実力を発揮し続ける茉莉。
レベルの高い日本女子勢の中で、かつては若手の台頭株という存在だったが、今やエース級の活躍ぶり。来月開催される世界選手権でのパフォーマンスにも期待がかかる。
2位にはドイツのベテラン、アニカ・モーガンが76.30点で入り、シーズン初の表彰台を獲得。前回のアスペン大会では4位だったため、今季最高の成績となった。
3位は、茉莉同様に今季絶好調のイギリスのミア・ブルックス。74.08点をマークし、前大会のアスペンに続く2戦連続の表彰台を獲得。この結果により、ブルックスはランキング首位を堅守。また、ビッグエアと合わせて今季通算7度目の表彰台となり、女子パーク&パイプ総合タイトル獲得に大きく前進した。
W杯スイス/カルガリー大会 女子スロープスタイル4戦目結果
1位 深田茉莉(日本)
2位 アニカ・モーガン(ドイツ)
3位 ミア・ブルックス(イギリス)
4位 テス・コーディ(オーストラリア)
5位 レベッカ・フリン(アメリカ)
6位 アリアーヌ・ブリ(スイス)
7位 メリッサ・ペパーカンプ(オランダ)
8位 ロミー・ファン・ブレデン(オランダ)
9位 ラウラ・アンガ(エストニア)
10位 エヴィ・ポッペ(ベルギー)
11位 ローリー・ブルーアン(カナダ)
12位 メイジー・ヒル(イギリス)
— 以上、決勝進出 —
20位 鈴木萌々(日本)
25位 鬼塚 雅(日本)
オリバー・マーティン、決勝1本目の高得点で優勝!長谷川帝勝が4位
男子は2つのヒートに分かれ、予選で各ヒート上位6人の選手が決勝へ進み、4位から9位の6人がセミファイナルへ進出した。日本勢では、ヒート1で宮村結斗が7位、木村葵来が9位、ヒート2では今シーズンのビッグエア王者・長谷川帝勝が9位でセミファイナルへ進んだ。
しかし、強風の影響で予定されていたセミファイナルは中止となり、そのまま全員が決勝へ進むことに。決勝は18名の選手が2本のランを滑り、ベストスコアが採用されるルールで行われた。
アメリカの新星オリバー・マーティンは1本目で80.60点を記録し、トップの座を守り切って悲願のW杯初優勝を果たした。
マーティンの優勝ラン
- バックサイド450ボードスライド to フェイキー
- ハーフキャブ to バックボードスライド270
- バックボードスライド コーク630 ウェドル
- スイッチバックダブルコーク1260メロン
- バックダブルコーク1440ゴリラ
- フロントダブルコーク1440インディ
2位にはアメリカのレッド・ジェラードが78.63点で入り、3位はノルウェーのマーカス・クリーブランドが75.65点をマークした。
レッド・ジェラードにとっては今季2度目の表彰台。1月のLAAX OPEN(スイス)でも準優勝しており、今回の結果で自身9度目のW杯スロープスタイル表彰台、ビッグエアを含めると通算13回目となる。
マーカス・クリーブランドにとっては、2023年のLAAX OPEN優勝以来のW杯表彰台となった。
日本勢では、長谷川帝勝がジャンプセクションでキャブ1440、バックサイド1620を決めるも表彰台には一歩及ばず74.13点で4位に入賞。
W杯スイス/カルガリー大会 男子スロープスタイル4戦目結果
1位 オリバー・マーティン(アメリカ)
2位 レッド・ジェラード(アメリカ)
3位 マーカス・クリーブランド
4位 長谷川帝勝(日本)
5位 ダスティ・ヘンドリクセン(アメリカ)
6位 スー・イーミン(中国)
7位 ジェイク・キャンター(アメリカ)
8位 ジャスタス・ヘンクス(アメリカ)
9位 オイヴィンド・カークフス(ノルウェー)
10位 モンス・ロイスランド(ノルウェー)
11位 宮村結斗(日本)
12位 フ ィン・ブロック・ウォンブル(アメリカ)
13位 トゥルース・スミス(カナダ)
14位リアム・ブリアリー(カナダ)
15位 ショ ーン・フィッツシモンズ(アメリカ)
16位 キャメロン・スパルディング(カナダ)
17位 木村葵来(日本)
18位 ベンディク・ジェルダーレン( ノルウェー)
— 以上、決勝進出 —
47位 木俣椋真(日本)
54位 荻原大翔(日本)
58位 飛田流輝(日本)
2024-25 FIS WORLD CUP ビッグエア&スロープスタイル日程、結果
ビッグエア | 開催日 | 開催場所 | 男女優勝者 |
1戦目 | 10月19日、20日 | スイス(クール) | 長谷川帝勝(日本)/深田茉莉(日本) |
2戦目 | 11月30日~12月1日 | 中国(北京) | 荻原大翔(日本)/ミア・ブルックス(イギリス) |
3戦目 | 1月3日~5日 | オーストリア(クラーゲンフルト) | 長谷川帝勝(日本)/ミア・ブルックス(イギリス) |
4戦目 | 1月9日~11日 | オーストリア(クライシュベルク) | 楊文竜(中国)/アンナ・ガッサー(オーストリア) |
5戦目 | 1月30日~2月6日 | アメリカ(アスペン) | エリ・ブシャール(カナダ)/ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド) |
スロープスタイル | |||
1戦目 | 8月30日~9月1日 | ニュージーランド(カードローナ) | キャメロン・スポルディング(カナダ)/村瀬心椛(日本) |
2戦目 | 1月15日~1月18日 | スイス(ラークス) | キャメロン・スポルディング(カナダ)/ミア・ブルックス(イギリス) |
3戦目 | 1月30日~2月6日 | アメリカ(アスペン) | フランシス・ジョバン(カナダ)/ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド) |
4戦目 | 2月19日~2月23日 | カナダ(カルガリー) | オリバー・マーティン(アメリカ)/深田茉莉(日本) |
5戦目 | 3月13日~14日 | オーストリア(フラッハウヴィンクル) |