本日(現地時間2月2日)に行われた アメリカW杯アスペン大会(通称:USグランプリ)スロープスタイル決勝で、村瀬心椛が2位に入賞した。これでスロープスタイルは3大会連続の表彰台で種目別ランキングで1位に浮上!
優勝はゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)。
一方、男子では 日本人唯一の決勝進出者・荻原大翔が、予選1組を1位で通過し表彰台への期待が高まったが、最終順位は6位となった。男子優勝はカナダのフランシス・ジョバン。
目次
村瀬心椛が逆転も、ゾーイが最終ランで圧巻の勝利!
スロープスタイル決勝は2本のランのうち、ベストスコアが採用される方式。1本目を終えた時点で、ゾーイ・サドウスキー・シノットが75.90点をマーク。その後、村瀬心椛が圧巻の滑りを見せ79.00点を叩き出し逆転。しかし、最後のランを残していたゾイが驚異的なパフォーマンスを披露し、87.80点を記録。約8ポイント差をつけて優勝を飾った。
心椛は2本目のランでキャブダブルコーク900ウェドル、フロントサイド・ダブルコークダブルコーク1080トラックドライバー、バックサイド・ダブルコークダブルコーク1080メランコリーと、高難度のジャンプを完璧に決め、79.00点をマークした。
ゾーイが優勝を決定づけたランの詳細は以下の通り。
【ジブ・セクション】
スイッチフロントサイド・ボードスライド270アウト → キャブ270ボードスライド450アウト → スイッチボードスライド to 50-50 バックサイド180アウト
【ジャンプ・セクション】
スイッチ・バックサイド900ウェドル → フロントサイド・ダブルコーク1080ウェドル → バックサイド・ダブルコーク1080メラン
3位にはイギリスのミア・ブルックスが入り、スコアは74.70点をマーク。奇しくも、ちょうど1週間前のX Gamesアスペン2025のスロープスタイル表彰台と同じ結果となった。
「心椛のランを見て、自分の1本目では勝てないと確信した。だからこそレールセクションをしっかり決める必要があった。X Gamesよりもさらに成長した滑りができて、本当に嬉しい!」
– ゾーイ・サドウスキー・シノット
参考:
Zoi Sadowski-Synnott back on top as Francis Jobin claims first World Cup victory in Aspen slopestyle
W杯アメリカ/アスペン大会 女子スロープスタイル3戦目結果
1位 ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド)
2位 村瀬心椛(日本)
3位 ミア・ブルックス(イギリス)
4位 アニカ・モーガン(ドイツ)
5位 深田茉莉(日本)
6位 リリー・ダウォーンウェー(アメリカ)
7位 アリアーネ・ブリ(スイス)
8位 ハーナ・ノーマン(アメリカ)
— 以上、決勝進出 —
9位 村瀬由徠(日本)
11位 鈴木萌々(日本)
13位 鬼塚雅(日本)
フランシス・ジョバン、42戦目の悲願達成!W杯初優勝」
男子スロープスタイル決勝は、16人のファイナリストの半数以上が1本目をクリーンにまとめることができず、波乱の展開に。しかし、そんな中で光ったのがカナダのフランシス・ジョバンだった。
2本目のランで79.30点をマークし、見事W杯初優勝。2016年にFISスノーボードW杯ツアーにデビューして以来、42戦目にして初の表彰台という、感動的な勝利となった。
フランシスの勝利を決定づけたランは以下の通り。
【ジブ・セクション】
ハーフキャブ・ノーズプレス・バック180→スイッチ・バック270ボードスライド450→スイッチ・ボードスライド to フロントボードスライド 270
【ジャンプ・セクション】
フロントサイド・ダブルコーク1080オフ toノーズグラブ→バックサイド1260ステーるフィッシュ、スイッチ・バックサイド・ダブルロデオ1260ノーズグラブ
2位には、北京2022冬季五輪ビッグエア金メダリストであり、スロープスタイル銀メダリストのスー・イーミン(中国)。
アメリカのショーン・フィッツシモンズが77.43点で3位に入った。
ジョバンは、前週のX Gamesアスペン2025で「スノーボード・ストリートスタイル」金メダルを獲得したばかり。突如として波に乗り始めたこの男が、今後のシーズンをどう駆け上がるのか注目される。
表彰台が期待された荻原大翔は、ジャンプセクションでキャブ・トリプルコーク1260インディ、フロントサイド・トリプルコーク1440ウェドル、バックサイド1800メランコリーを繰り出すも、69.21点にとどまり、トップ3には届かなかった。
しかし、明日からは得意のビッグエア予選が開幕。あの衝撃のバックサイド2340が再び炸裂するのか、大きな期待が集まる。
W杯アメリカ/アスペン大会 男子スロープスタイル3戦目結果
1位 フランシス・ジョバン(カナダ)
2位 スー・イーミン(中国)
3位 ショーン・フィッツシモンズ(アメリカ)
4位 デイン・メンジーズ(ニュージーランド)
5位 リアム・ブレアリー(カナダ)
6位 荻原大翔(日本)
7位 フィン・ブロック・ウォンブル(アメリカ)
8位 モンス・ロイスランド(ノルウェー)
9位 ヤクブ・フロネス(チェコ)
10位 ジェイク・キャンター(アメリカ)
11位 クリス・コーニング(アメリカ)
12位 ロッコ・ジェイミソン(ニュージーランド)
13位 オイヴィンド・カークフス(ノルウェー)
14位 マーカス・クルーブランド(ノルウェー)
15位 マーク・マクモリス(カナダ)
16位 キャメロン・スパルディング(カナダ)
2024-25 FIS WORLD CUP ビッグエア&スロープスタイル日程、結果
ビッグエア | 開催日 | 開催場所 | 男女優勝者 |
1戦目 | 10月19日、20日 | スイス(クール) | 長谷川帝勝(日本)/深田茉莉(日本) |
2戦目 | 11月30日~12月1日 | 中国(北京) | 荻原大翔(日本)/ミア・ブルックス(イギリス) |
3戦目 | 1月3日~5日 | オーストリア(クラーゲンフルト) | 長谷川帝勝(日本)/ミア・ブルックス(イギリス) |
4戦目 | 1月9日~11日 | オーストリア(クライシュベルク) | 楊文竜(中国)/アンナ・ガッサー(オーストリア) |
5戦目 | 1月30日~2月6日 | アメリカ(アスペン) | |
スロープスタイル | |||
1戦目 | 8月30日~9月1日 | ニュージーランド(カードローナ) | キャメロン・スポルディング(カナダ)/村瀬心椛(日本) |
2戦目 | 1月15日~1月18日 | スイス(ラークス) | キャメロン・スポルディング(カナダ)/ミア・ブルックス(イギリス) |
3戦目 | 1月30日~2月6日 | アメリカ(アスペン) | フランシス・ジョバン(カナダ)/ゾーイ・サドウスキー・シノット(ニュージーランド) |
4戦目 | 2月19日~2月23日 | カナダ(カルガリー) | |
5戦目(未定) | 3月12日~14日 | イタリア(リヴィーニョ) |