最先端3Dゲレンデマップ開発の舞台裏を取材!ウィンタースポーツの滑走体験を革新する『Slopes』の人気機能

広告 five  

Breakpoint Studioが開発・運営するスキー・スノーボード滑走記録アプリ「Slopes」は、累計400万以上のダウンロードを達成し、世界中のウィンタースポーツ愛好者から支持されるトップクラスのトラッキングアプリである。

Slopesは、GPSを活用した滑走データの記録に加え、友人とのリアルタイム位置共有や、3Dマップを使った滑走ルートの再生機能など、幅広い機能を備えている。対応スキー場は世界3,500以上に及び、日本国内でも約400箇所を網羅。また、ゲレンデの降雪予報や雪質情報の確認が可能であり、スキーヤーやスノーボーダーにとって非常に便利な機能を備えているのが魅力だ。

特に注目すべきは、今シーズンの大型アップデートで世界2,000以上のスキー場に導入された、高精度の3Dインタラクティブマップである。
このインタラクティブマップは、スキー場の地形、コース、リフト情報をリアルに再現し、滑走中のルート確認やスキー場内の施設検索が直感的に行えるため、スキー場での体験をより快適で充実したものにしている。

広告

また、Slopesは2025年1月のアップデートで、公式ゲレンデマップおよびインタラクティブ3Dマップを事前にダウンロードできる新機能を追加した。この機能により、電波が届かない山岳エリアでもオフラインでマップを利用できるようになる。(Slopesプレミアムプランで利用可能)

今回のストーリーでは、この高性能な3Dマップがどのように作られているか、その舞台裏を探るため、Slopesのマップチームを率いるLydia(リディア)さんに話を聞いた。驚くべきことに、これらの詳細な3Dマップはすべて手作業で作成されているという。

Q. 各スキー場が提供するゲレンデマップではなく、なぜSlopes独自のマップを作る必要があったのでしょうか?

Lydia:もちろん、既存のデジタルマップを利用するという選択肢もあるのですが、そうしたマップは十分な精度や詳細が欠けていることが多いんです。スキーリゾートは毎シーズン変化しますよね。例えば新しいリフトが設置されたり、コースが閉鎖されたりします。こうした細かい変更に柔軟に対応するためにも、やっぱり私たち自身で手作業でマップを作る必要があったんです。

私たちはGIS(地理情報システム)というツールを使ってマップを作成していますが、基本的にすべて手作業でデータを入力しています。スキー場の地形やコースの位置、リフトのルートなどを、衛星画像や公式マップをもとに描き起こしています。

手作業で行う事のメリットは、実際のスキー場の地形や施設の配置を非常に詳細に再現し、地形とリフトの位置など、スキー場の最新情報を正確にお届けできることです。そして、リアルタイムでのデータ更新が必要な場合にも素早く対応できるんですよ。

これにより、スキーヤーやスノーボーダーがスキー場を訪れる際に直面する可能性のある地形の変化や新しいルートにも対応可能なんです。私たちはSlopesのユーザーの皆様に、常に最新で信頼性の高い情報をもとに滑走を楽しんでいただけるよう努力しています。

Q. Slopesのデジタルマップでは、スキー場のさまざまな情報を確認することができますが、どのように管理されているのでしょうか?

Lydia:GIS(地理情報システム)は非常に強力なツールで、空間データだけでなく、それに関連する属性データも管理することができます。私たちはこのシステムを使って、スキー場の各施設、リフト、コースなどの具体的な位置情報と共に、コースの傾斜や高度、リフトの種類や所要時間などの詳細な情報も一緒に管理しています。

Slopesのインタラクティブマップには、スキー場の公式ゲレンデマップに掲載されているほぼすべての情報が含まれています。歩道、ツリーエリア、立ち入り禁止エリア、コース、リフト、建物などの要素は、ソフトウェア内でレイヤーとして保存されており、アプリ内のデジタルマップ上に表示しています。

この仕組みにより、アプリ内での直感的な操作を可能にし、ユーザーのマップに対する空間認識が大幅に向上します。紙のマップやウェブサイト上のデジタルマップでは、木々の間にある細いコースを見つけるのが難しい場合もありますが、Slopesを使えばこうした問題も簡単に解決できます。

SlopesのArcGISスクリーンショット – リフト、コースなどをレイヤーで管理

スキー場をマッピングする際に最も重要なのは、最新で正確な情報を把握することです。私たちは、以下の2つの信頼できる情報源から主にデータを収集しています。
各スキー場の公式サイト
National Ski Area Association(NSAA)が管理するSkiresorts.info
これらのソースから得られるデータはスキー場の最新の変更や特徴を正確に反映し、マッピングの精度と信頼性をさらに高めるために役立っています。

Q. マップを手作業で作成しているとのことですが、マッピングの過程を教えていただけますか?

Lydia:スキー場を一からマッピングする際、私たちはGIS(地理情報システム)のソフトウェアを使用して、高解像度の地図やその他の空間データセットの上からコースやリフトなどの要素を一つひとつ手作業で描き、レイヤーとして追加していきます。

使用する地図は、1メートル解像度の衛星写真や航空写真から取得しており、スキー場の地理的特徴を正確に描画するための基盤として活用しています。高解像度の衛星写真のおかげで、リフトやスキー場内の建物など、細かいディテールまで明確にマッピングすることができるんです。

Q. 細いコースなど、衛星写真だけでは確認が難しいコースは、どのようにマッピングしているのですか?

Lydia:木々の間を通るような細いコースは、ある程度まで認識できるものの、正確な位置に配置するのはかなり難しいんです。地図上ではコースは密接に並んでいて、その開始点と終点を示す明確な目印がありません。同様に、衛星画像だけで歩道の正確な位置を特定するのも簡単ではありません。こうしたコースや施設を正確にマッピングするには、やはり追加の情報が必要不可欠なんですよ。

では、具体的にどのようにして位置を特定しているかというと、ここで活躍するのがSlopesが持つ滑走データなんです。

左から公式ゲレンデマップ、衛星写真、Slopesの滑走データ

私たちは、完全に匿名化されたSlopesユーザーの滑走記録データを活用して、マップの精度をさらに向上させています。このデータをヒートマップとして可視化し、公式のゲレンデマップの下にレイヤーとして重ねることで、滑走データと地図情報を統合し、より詳細で正確な情報を得ることができるんです。

公式マップとこのヒートマップを組み合わせることで、どの部分に滑走ラインを追加すべきか、その方向や形状まで正確に決定できます。このプロセスによって推測に頼る必要がなくなり、高い精度でのマッピングが可能になるんですよ。

Q. Slopesのインタラクティブマップは現在、世界2,000箇所以上で利用可能ですよね。この膨大な数のスキー場マップの更新や品質管理は、どのように行われているのでしょうか?

Lydia:スキー場のマッピングを完了した後、データの正確性を徹底的に確認するプロセスを実施します。まず最初に、Slopes独自の品質保証(QA)ツールを使用します。

このツールは、スキー場データの構造に特化して設計されており、異常なデータの組み合わせや欠落した属性を特定し、自動的にエラーや警告をフラグ付けします。これにより、必要な箇所のレビューや修正が迅速に行える仕組みになっています。

SlopesのQAツール – スイスのツェルマット(マッターホルン)

例えば、公式のリゾートマップとの不一致、誤字、配置ミス、属性入力の誤りなどがエラーとしてフラグ付けされます。これにより、データの精度を保つために必要な箇所を重点的にチェックできます。また、Slopesのヒートマップや公式サイトの情報を組み合わせて、情報が正確に配置されているかを検証します。

QAは一度きりの作業ではなく、継続的かつ恒常的なプロセスです。スキー場のマップデータは、スキー場が新たにアップグレードされたり、コースが閉鎖されたり、エリアが拡張されたりするたびに年間を通じて更新されます。シーズンの始まりに新しいマップが公開されると、データアナリストが現在のトレイルマップと前シーズンのマップを手動で比較し、更新が必要な箇所を特定します。その情報はGISアナリストに伝えられ、必要な変更が行われます。

また、ユーザーから提出された修正情報をもとにした更新も重要なプロセスの一部です。こうしたユーザーからの情報提供は、私たちのQAプロセスにとって欠かせない存在です。その重要性をいくら強調しても足りないほどです。

私たちには、Slopesアプリを通じて修正を提案し、サポートしてくださる献身的なネットワークがあり、もしかしたらこの記事を読んでくださる方もその一員かもしれませんね。ユーザーから問題が報告されると、マッピングチームが詳細な調査を進め、必要な対応を行います。

Slopesアプリのスクリーンショット ー – スキー場情報の修正フォーム

マッピングが完了すると、開発者のCurtisがサーバー技術を駆使し、スキー場のデータがユーザーの皆さんにとって使いやすく、楽しめる形で利用可能になります。

正確なマップを作成するためには、多くの協力が必要です。そのため、Slopesユーザーの皆さんには、マップに関する意見を書き込んだり、修正を提出していただくことを積極的にお願いしています。皆さんのご協力がアプリをより良いものにしており、私たちはそのフィードバックを心から大切にしています。

Q. Slopesのデジタルマップには、今後どのような新機能が追加される予定ですか?

Lydia:2025年1月のアップデートでは、公式ゲレンデマップとインタラクティブ3Dマップを事前にアプリ内でダウンロードできる新機能を導入しました。この機能により、電波の届かない場所でも安心してマップを利用できるようになります。オフライン環境でも滑走ルートを確認したり、スキー場情報にアクセスしたりできるため、ユーザーの利便性がさらに向上しています。

さらに、今後のアップデートでも、新しいインタラクティブな機能の追加を予定しています。私たちSlopesは、ユーザーにとって最適な雪山体験を提供することを目指しており、常に新しいアイデアに挑戦し続けています。

Slopesの未来に、ぜひご期待ください!

【アプリダウンロード】
iPhoneをお使いの方はこちら
Androidをお使いの方こちら

広告