高石周の教えてコーチ!「バックサイドスピンの抜け」

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世界の舞台でコーチとして活躍する高石周さんが、スノーボードの上達に関する悩みから、環境の提案など、様々な角度からスノーボーダーの相談に乗ります。
今回は、前回質問してくれたバックサイドの抜けの悩みについて。回転方向とは逆にシフトしてしまう現象についてのアドバイスになります。

 

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質問者: ろー

 

こんにちは。
バックサイドスピンの抜けの瞬間に板が回転方向とは逆にシフトしてしまう現象に悩んでいます。
これはスピンを掛ける時の重心が前寄り(ノーリー気味)になる事で起きるんでしょうか?
抜けの瞬間にトーエッジ側への圧が抜けてしまっているのでしょうか?
飛び出した瞬間にすっぽ抜ける様な感覚がするのですが、原因と修正方法が見えないのでよければご教授願います。

もう1つ、飛び出した瞬間に回転方向を覗き込む(上半身が折れて頭が下がる)クセがどーしても抜けません。
何か良い改善方法はありますでしょうか?
先行の時点では頭が入っていたりする事もなく、また軸がおかしくなり空中でバラバラになる等の事も無いのですが、覗き込む動作のせいで腰がロックしてしまい、スピンが重くブレーキが掛かって回らないといった感覚です。
回転数は540~720を狙って練習しています。
こちらもご教授いただければ幸いです。
よろしくお願いします。

 

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動画確認しました!
いいアプローチ姿勢ですし、抜けも上手いですね!
そして板がズレているのもわかりましたよ~。
あれが原因で回転力が伝わらないんですね。

3本目を言っておられましたが、3本すべてが抜けの回転力を無駄にしていますね。
通常あれだけの上半身の回転力と「蹴り」があれば、余裕で720は回せます。
思い出しましたが、自分も特に180の時に同じ症状が出ます。
なぜなら180はストレートエア抜けするからです。
(動画のスピンも同じでした)
つまりエッジが掛かっていないから上半身の捻りに下半身が踏ん張れずにズレるわけです。
しかしフラットを保ちながらズレを出さずに回すことも可能です。

方法は単純に抜けを待つだけです。
この動画では抜けは待っていると思いますが、フラット抜けするには上半身の動き出しがまだ早いです。
下半身の「蹴り」は十分待っています。
待たなければいけないのは上半身なんですね。
板がフラットなのに上半身を強く捻れば、下半身(板)は逆方向に回って、腰は結局回りません。
過去に何度も言ってきたように、腰に動力(回転力)が伝わらなければスピンでは回っていきません。
しかし上半身の捻りを抑えるということではありませんよ。
同じ程度捻ってもらってかまいません。
ただ向こう側のナックルが見えてから回すくらい待ってみましょう。

または後ろ足がリップに掛かってから動き出しましょう。
(これは180をオーリー抜けすることからタイミングと感覚を磨いていき、同じタイミングと感覚で360以上につなげていきます。)
これはぎりぎりまでストレートエアのように真っ直ぐ立っている(動かない)ので、上半身がトーエッジ側に倒れることも防ぎます。
ついでに飛距離も出ます。

どうしても上半身の動き出しが待てないのであれば、トゥエッジを軽く踏んで蹴る習慣をつけましょう。
これは頭がトーエッジ側に倒れるという症状が出やすいですが、そこは根本的に抜けの形を修正していくことで改善されます。

Boxのトリックで「マイケルジャクソン」というのがありますよね。
トゥエッジの上に体が真っ直ぐ立ったまま真っ直ぐ滑っていくトリックです。
これをBSスピンの抜けで応用します。

練習方法は、まずエッジを立てたストレートエアから始めます。
この時には自然とマイケルジャクソンに極めて近い姿勢のはハズです。
なぜならエッジを立てて頭が入っていたら横方向にスーパーマン状態になりますよね。
飛びなれた人がそんな空中バランスにはなりませんから、エッジを立ててストレートエアをしようとすると、自然と抜けでマイケルジャクソンになるわけです。

ストレートエアで慣れたら180。
180で慣れたら360。。。と続けていきます。
その日の最後30分から1時間になったら、540でマイケルジャクソンができるか試験です。
これを何日も何日も続けましょう。
また報告お待ちしております!

 

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