もはやdmkクラブ春の恒例イベントとなった「第4回dmkコブラ~キャンプ」(2007/3/24~25)のレポートをお届けしよう!
report: Kaji
先シーズンの大雪のせいで、いつものゲレンデが営業停止してしまい開催地を変更せざるをえなかったコブキャンプ。
そして今シーズンの雪不足のため急遽、日程が変更になってしまったコブキャンプ。
いろいろ試練があってもキャンプは開催される。だってみんな楽しみにしてるから。
【初日】
朝:ほてる千家に集合。7時半にはほぼみんな集合。そうはいっても今回はキャンパー13人+スタッフ3人だけ。ちょっと人数がさびしい。
アヤ部長の確認によると、まだ来ていないのはまゆみちゃんだけらしい。
(本当はハヤトくんもいなかったのに。部長の人数確認は毎回疑わしい)
ほてる千家のご好意で朝から各自の部屋に入って支度をすることができた。
支度が完了して、みんなでぞろぞろとゲレンデに向かった。
道路からリフト乗り場までのちょっとした坂道でグダグダになってしまった。
グダグダになってもキャンプは開始されるのだった。
コブキャンプ開催4年目にして初めての予定時刻に全員集合した。
(過去のキャンプでは集合時間になってもスタッフの姿がみえず、キャンパーは所在無くさまよっていた。あぁ、懐かしい)
今回は少人数なので一人一人、自己紹介とキャンプへの意気込みを発表した。
意気込みは2パターンに分かれた。
1つめは「稲川コーチにどこまでも付いていきます」
2つめは「ちょっと不安&去年は美和コーチに教えてもらいました」
2つめの人は稲川コーチが『鬼コーチ』かもしれないということを予想して不安が大きくなったのかな。
かくいう私も前もって泣き言をいっておいた。
なんでこんなに恐れるようになってしまったか?。不思議です。
さて、挨拶もすんで足慣らしということでリフトに乗り込んだ。
目の前にすごい急斜面が見えた。一応コースらしい。
地面も見えているから閉鎖してるんだろうと思って、いっしょにリフトに乗ってるキャンパーに「あれ見て。あんなとこは滑りたくないね」と話しかけた。
「あいていたら連れて行かれそうだよ」と笑いあっていたら、本当に連れてかれた。
『ここが最初のコースか・・・この先どうなっちゃうんだろう』
救いはコース上に人がいないことだった。暴走しても林に突入するか転げ落ちるだけ。
まあ覚悟を決めればなんとか降りられる。実際、みんな無事に滑り降りてきたし。
ハイテンションなコースを満喫したあとは、とてもなだらかに見えるコースで基礎練習をすることになった。
毎年恒例のサイドスリップから。まずは姿勢を作る。
コーチは「イメージは『鳥』で」と言った。
「鳥って??」ざわついていると、補足してくれた。「あたまを突き出すような感じ」
勢い良く姿勢をつくったら、腰の辺りが「ブチッ」という感じがした。このせいでキャンプ中ずっと腰周りが痛かった。
サイドスリップをしている姿はかなり笑える。普通のゲレンデではまず見かけない。集団じゃないとできない。
毎年、キャンプに参加していてもまともにできない。普段の適当な滑りが丸出しだ。
これができないからコブが攻略できない。頭でわかっていても体は動かない。
ネガティブな気分とキャンプならではの浮かれ気分がまざりあいながらチャレンジしていた。
コーチからは色々なアドバイスや激が飛び出していたんだけど、記憶に残ったのは「アヤちゃ~ん(部長のこと)、それじゃイカみたいだよ」ってこと。
「イカってなんですか?」と質問したら「ダイオウイカかな」と答えてくれたけどなんのことやら良くわからない。
今回のキャンプは動物シリーズになるのかな。
(あとで「手の動きがイカの触手みたい」ということに落ち着きました)
キャンプとは直接関係ないけどどうしても書いておきたいことがある。
それはゲレンデに流れている音楽。懐メロといいたくなるような曲が次々を流れる。10~20年前くらいのものが。
懐メロがなくなるとヨーデル風の音楽が流れ出す。
練習しているコースの名前はヨーデルゲレンデだから?。
ヨーデル風音楽なんてわりとあちこちのゲレンデで流しているけど、ここのヨーデルはなんというかスノーボードと合わない。
おかげで気が散ってしょうがない。私が集中力に欠けているせいなんだけど。
午前中は基礎練習を繰り返して終了。
ランチタイムのレストランは今のコースからはちょっと離れていた。
ここでキャンプ中で一番つらいことが待ち受けていた。それはスケーティング。
シーズン終了間際の汚れた雪でべたべたになった板で真っ平にみえる連絡路を移動するのはつらい。
レストランはコースの中間にあったせいか勢いあまったキャンパーがレストランに気が付かずどこかに行ってしまった。
アヤ部長がすかさず追いかけたので迷子にはならなかった。よかった。
レストランにはゲレンデでは珍しいフリードリンクがあって、キャンプのランチ券はフリードリンク付き。
アヤ部長が「フリードリンクがあったからここにした」と豪語していた。
そんなアヤ部長は、フリードリンクに浮かれたせいか、見知らぬ人に対して大きな声で「ますみさ~ん」と呼びかけていた。
スタッフのますみさんとは似ても似つかないひとだった。当のますみさんのきょとんとした表情をしていた。
愉快なランチタイムのあとは、コブ斜面でのレッスンが始まった。
午前中のレッスンをいかしてコブにチャレンジする。
基礎がまともにできていないので予想通りのダメダメさ。でも第1回キャンプのときのようにどこを滑るのかわからないとか、
どこで何をするのかわからないということはなく、わかっているけどできないという状態だった。一応、進歩しているみたい。
ここでビデクリ用の撮影を行うことになった。
人がほとんど通らない空き地みたいな場所で。撮影担当はアヤ部長。
毎回なにか問題が発生する撮影、今回はカメラの不調と天候により、1本しか撮影できなかった。
夜のビデクリはどうなっちゃうんでしょう。
コブはわりと大きめで慌てることはなく良い練習場所だったけど、なんども滑っているうちにコブというより単なる不整地に変わっていった。
バタバタしたキャンパーが何人も滑り降りればコブも消えるさ。悪意はまったくはない。
見事な手本を見せてくれるコーチの姿を目に焼き付けていても、滑り出せば・・・。
午後はだんだん天気が悪くなってきて、特に風が強い。
コーチがしゃべっている間も、滑る順番を待っているときもとにかく寒い。雨も降ってきたし。
疲れもでてきたころに、コーチから「ちょっと長く滑ってみましょう。最後までコブから飛び出さないように」と指示が出た。
キャンパーはもうお互いの滑りがわかってる。順番を決めて次々とスタート。
これが結構焦る。自分がこけたら後ろの人に轢かれるか後ろの人もこけさせるかのどっちかだと思うと、後ろの音が気になって仕方がない。
そして長くコブに入っていると太腿が耐え切れなくなってくる。基礎を無視して足の曲げ伸ばしなんてやっていない(できていない)のに。
曲げ伸ばししないから疲れるのかな?どっちにしろ今の私のレベルでは足に疲れがでてコブから飛び出すだけだ。
一日目のレッスンは終了。みんなコブの魔力に捕りつかれたようだった。疲れていても楽しそう。
さて疲れたところにまたスケーティングの試練が振りかかった。なんとか止まらずに滑りたいところだけど板が汚れているので自然とブレーキが効いてしまう。
両足はずして歩いたり、フラフラしながらスケーティングしたり、ほんと疲れる。
ようやく下に到着したときは「もう滑らなくて済む」と思ってほっとした。
解散前に集合写真を撮ることになった。
今の時点で天候が悪いし、明日も悪いかもしれないということで。
通りがかりの人に撮影をお願いして、少人数ならではのレイアウトで撮影した。
アヤ部長、見知らぬ人にも容赦なく注文する。「もっと上から撮ってください」
(ここで撮影しておいて良かった。翌日は撮影なんて雰囲気じゃなかったからね)
風呂に入ってご飯を食べて、ビデクリの時間になりました。
ビデオを1本しかないけど、ビデクリ。
なんとなくビデオを遠ざけて単なる宴会になってしまうかと思ったところに、美和コーチが登場した。みんな大いに盛り上がる。
美和コーチは諸事情により今回はゲレンデにでれなかったけど、ここにきて大活躍。みんなの将来のためになる子育て講話が始まった。
詳しいことを書くのは面倒なので割愛しますが「子育てはお互い協力してやりましょう」ということなのでよく覚えて置くように。
いつまでもはぐらかすわけにいかずビデオを見ることにした。
レッスン中に言われたことを繰り返し指摘される。画面に映っている自分の姿を見ればコーチの指摘はひじょうに耳が痛い。
ビデオを見ていた美和コーチにも同じように指摘され、みんなしょんぼり。しょげてままではいられないので質問したり。
宴会兼ビデクリはどんどん盛り上がる。
そして外もどんどん盛り上がる。台風のような大荒れの天候になっていた。
明日は大丈夫だろうか?いくらなんでも暴風雨のなかで滑りたくない。天候が回復することを祈りつつ就寝。
【2日目】
朝起きると、激しい雨音が聞こえてくる。外を見るまでもない。
キャンプは続けられるのだろうか?
朝食中も外が気になって仕方がない。
とりあえず支度をはじめるとアヤ部長が「開始を1時間遅らせます」って言いにきた。
「一時間待っても雨はやまないかもしれないけど、とりあえず山には行くからね」
一時間後、雨はやまなかった。それどころか山を見ればガスってる。テンションは下がるばかり。
昨日のうちに集合写真を撮っておいてよかった。
雨はだんだん小降りになってきたので救われた気分だった。
ガスってるせいでレッスンはかなり難しくなった。ホントに見えないから。2ターン(2コブ)もしたら見えなくなっちゃう。
コース脇からリフトの音は聞こえるけどリフト自体は見えない。
一般のスキーヤー&ボーダーがいない。こんな天候で滑る物好きは少ないらしい。
人が少ないと思って油断してコースの途中でとまってると、ガスの中から突然人が出てくるから要注意。
同じようにレッスンをしている人たちがいるようで少ないコブ斜面は、余計な障害物(人)がいるコースになっていたらしい。
レッスンは見えないから待機せずにどんどん滑るという方針になった。
先に行った人が見えなくなったら滑り出す。前方でコケていないことを祈りつつ。
下で待っているコーチはキャンパーが見えればすかさずアドバイスをくれる。
私の成果を披露すると、昨日に引き続き体が伸びっぱなし、後ろ加重気味でコブに入ってる。一朝一夕で身に付くものではないのだ。
一時間遅れてはじめた午前中のレッスンはあっという間に終了。昨日とおなじところでランチタイム。
しかし移動中にまたキャンパーがいなくなった。3人くらい足りない。
どうやら途中に分岐で逆に行ってしまったようだ。ガスってるせいだ。
レストランは閑散としていた。本当に営業中なのか心配になった。「天候が悪いから閉鎖です」って言われても信じられる。
午後になると雨はだいぶおとなしくなってきた。ガスは相変わらず。だけど所々ガスがなくなるところもでてきた。
午後も引き続き、どんどんコブにチャレンジ。基本どおりじゃないけどコブを滑っている気分を満喫してた。
そんな浮かれた気分が打ち砕かれる出来事が起こった。それは『暴走ワイパー』。今シーズンに行われた「いながわキャンプ」で初登場したらしい。
コーチから「要望があったのでやってみましょう」と宣言されたが、いったいどんなものなのだろうか?
まずは説明をしてもらう。「板をフラットにして、こうやって左右に振る」。
コーチの華麗な滑りのあとに、「いながわキャンプ」に参加したキャンパーが続く。
運動に関する神経と理解力が鈍い私は、案の定、いつもどおり、口をあけて呆然とするのみ。
とりあえず滑ってみるけど、まず左右に振れない。力任せに振ったらエッジがひっかかってコケる。
コーチのようにリズム良くシャッシャッと振るのは難しい。なぜコブキャンプにきてこんな課題が降りかかってくるのか・・・。
経験者たちが『暴走ワイパー』をわりと上手くこなしているのを見たコーチは、鬼に変身した。
いや、鬼じゃなくてガキ大将かも。(失礼な表現ですみません)
「じゃあこれはできる?名づけて『暴走スネーク』」と言い残して、奇妙な滑りを披露してくれた。
キャンパーはどよめいた。目の前でなにが起こっているか理解している人は一人もいない。
なんとか理解しようとざわざわと話しだす。
「まずはオーリーをして着地前に方向を変えて・・・」
「えっ!ノーリーじゃないの?」
「いや、まずはオーリーからでしょ」
誰も解説できないのに、コーチは「お~い、早く来なよ」って呼んでる。
ムリムリ。いくらなんでも解説できないすべりは出来ないよ。
それでもやらなきゃならない。首をかしげながらブツブツいいながら次々と挑戦するけど誰も出来ない。当たり前だ。
そんな中でも一瞬、コーチの動きと似たような動きが出るときがあった。でも違う。似てるだけ。
コーチの元に集合して解説をしてもらった。やっぱり最初はオーリーらしい。ポイントは方向を変えるところと着地の動き。
あ~~もう~~これこそビデオ撮影をしてもらうべきだった。説明できないあの奇妙な滑り。キャンプ参加者だけの思い出だよ。
コーチの凄さを見せ付けられ、放心したまま、またコブ練習。
今度はちょっとペナルティ付きで。次々と滑るのは同じ。だけど失敗したら、端によけて最後尾に付くことになった。
つまり、滑り出しと終了後はキャンパーの並び順が違う可能性があるわけだ。
まぁでも失敗をチェックするのは自分。自分に厳しい人はタイミングがちょっとずれただけで端によけてた。
私のチェックレベルはかなり低いもので後ろの人に追いつかれなければOKという程度。
言い訳をするとコブに必死になってるのでついつい次のコブに向かってしまったいたから。
毎年参加しているコブキャンプ、いつも2日目の午後はグダグダになって、とてもじゃないけどコブを練習しているようには見えない滑りだった。
だけど今年は最後までちゃんと練習できた。去年とは違うゲレンデだったせいかもしれないけど、自分の腕が上がっていると信じたい。
実際の上達振りはどうであれ、レッスン終了を「やっと終わった」ではなく「もう終わりなのか」と思えたことは確かなので、何かがレベルアップしたことは間違いない。
【おわり】
結局、雨は最後まで降り続いた。天気予報は外れだ。
水が滴る姿のまま一応恐縮しつつ、ほてる千家で着替えさせてもらった。
そして、キャンプに来る前から楽しみにしていた、おやつタイム。
なんとキャンパーみんなが尊敬している美和コーチが自ら作ってくれるクレープを食べるのだ。
動いて疲れたときには甘いものが食べたい。そんなキャンパーが列をつくり鮮やかな手つきを見物しつつ自分の番を待つ。
そして食べる。いやぁ~本当に幸せそうな顔ばかり。
楽しいキャンプも終わってしまう。ドキドキして参加してリベンジを誓いながら解散するコブキャンプ。来年もまたやるぜ!!
名残惜しみながら帰路についた。
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参加者の声
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お疲れ様でした。 稲川コーチに「タケシ君(やってる事)全然違う!」等々、愛のムチをいっぱいいただき、内心半泣きになっていた1日目。 みなさん。雨にもまけず、霧にもへこたれず コブラーの皆さんお疲れ様でした~。 |
このキャンプのインフォメーション
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日程2007年3月24日(土)、25日(日) キャンプ料金: 28,000円 ツアー参加人数: 17名 開催ゲレンデ:赤倉温泉スキー場 宿泊施設:「ほてる千家」 コーチ:稲川 光伸コーチ・吉田 美和コーチ 同行スタッフ:アヤ、マスミ、モリッペ 協賛:? |