本邦初公開!
フサキのSB的オフトレ術
先日メルマガで『専門的なジャンプ練習している』って書いたら、「それどんなトレーニング何ですか?」って何人かの方から聞かれた。いやあ、実を言うと大したことないってのが実情なんだけど・・・。それじゃあ、これを機会に自分が考案したトレーニング方法を紹介しよう、と思った。往来、ナショナルチーム選手がやっているようなスタージャンプとかそういうのもやるけど、自分で工夫したものだけを披露してみたい。なぜなら凄いバカげた練習なんだけど、実際、この練習が一番おもしろいし役に立つと思うから。多少周りから白い目で見られる可能性はあるけど、勇気がある人ぜひやってみて!
ところで今回はこのトレーニング効果を実感していただこうと、このようなトレーニングの未経験者を呼ぶことにした。今年、ウィスラーのクラブ活動でいっしょに参加する孝一(コウイチ)である。コウイチはまだ19歳でなんと自分の歳の半分!中学の時にはサッカー部で、ちょっと不良っぽい感じがいかににも運動センスありって感じ。でも、実際やったら、かなり辛そうだった。そんなに大変な運動だったかな!?
ともかく、昨日、僕たちがやった練習をここで再現しまーす!
Text: Fusaki Iida
Photo Takumi Ohara
今日はオレが考えた本邦初公開のトレーニング方法を紹介するぞ。よろしく!
こちらこそよろしくお願いします!
まずスノーボーダーというのは、踏むってことが大切なんだ。だから、こうして中間姿勢で保ち続けることが必要なんだよ。やってみな。
はい。
うわあ、これ結構、疲れますね。
そうだろ、結構、これだけでも疲れるもんだよ。でも、スノーボーダーというのは、こういう筋力が必要なんだ。なるべく、自分のスノーボードのスタンスといっしょくらいに構えるとより実践的だし良いトレーニング効果を発揮できる。
そうしたら、今度はその体勢からオーリーしてみな。
こうっすか?
よーし、高くていいぞ。そのまま連続10回やれ!
えっ、10回っすか!?
そうだ、そうだ早く10回行けー!そして今度はスイッチオーリー10回連続で返って来い。
ウッヒャー、これってハンパなく疲れますね。
バカヤロウ!これくらいで疲れているって言っていたら、スノーボードできないぞ。 スノーボーダーというのは、体力があった上に技術力をつけて、そしてさらに精神力も加わりうまくなっていくんだ。だけど最も基礎となるのが体力で、それのない奴は上達の壁にすぐにぶつかる。技術ばかり求めていても長い目で見たら、上達しないんだからな。
次は両足を揃えてカエルみたいに連続で跳ぼう。そして、絶対に着地した後、よろけちゃいけない。着地の後、踏ん張って、そこからさらに飛ぶことで効果が出る練習だ。よしっ、付いて来い。
はい。
うわあ、これも疲れますねえ。よろけたくなくても連続でやっていると、よろけてしまう・・・。
そうだろ。でも、よく頑張った。これでどれだけ耐えるか、それが着地の時の踏ん張りにもつながるんだ。日本人は基本的にこのへんが弱いと思う。いくらテクニックがあっても耐える力がないから、メイク率が低くなってしまう。着地する時、意地でもピタッと決まるように。
そう言えば、オリンピックの体操選手を見ていても、よろけると減点ですよね。
なかなか良いこと言うな。そうだよ、どれだけ凄い技でも最後よろけるってことはメイクしていなってことだからな。技術も重要だけど、こうした筋力も必要になるってわけさ。
なるほど。
次の練習は、これからオレが行うジャンプを真似してやること。今度はコウイチが何でもいいから違ったジャンプしてトリックの形を作る。それをオレが真似をする。それを交互に行うんだ。
これ、結構楽しいっすね!
そうだろ。これは、真似能力を鍛えるトレーニングでもあるんだ。あるライダーのカッコいいトリックを見るだろ。それがどんな動きで成立するか観察するんだ。足の先から手の先、そして肩の動きなど細かいところまで注意して観察するようにする。基本的なベーシック・トリックでもそれぞれで特長あるし、また回転系になると、かなり複雑になりま真似するのが難しくなる。
はあ~、なるほど。真似する能力を鍛えるってわけですね。
そう、同時に体力も鍛える。
よしっ、今度はあそこの坂をカエルみたいに両足でジャンプ上がって、降りて来る。上がる時には、脚の裏側の筋肉を鍛え、降りる時には脚の表側を鍛えることができる。
オレこれ得意っすよ。サッカーで鍛えたから。
能書きはいい、さっさと行くぞ!
次は段差を使った練習。両足揃えてジャンプして飛び乗り、またジャンプして返るんだ。この時もスノーボードをイメージしていることを忘れずに、なるべくスノーボードのスタンスでやること。
ジャンプで返る時にスピンとかしていいっすか?
それは良いアイデアだ!だけど、何度も言うけどスタンスのこと忘れるな。着地の時もしっかりと両足を広げてピタ着するんだ。結局、この手のトレーニングはスノーボーダーのスタンスから離れると効果が薄れるから。あくまでも実践を意識してやること。
よし、それじゃあ、いよいよセッションやるか。ここをゲレンデだと思え。おいしそうな壁あるだろ。思わずアーリーウープとか決めたくなるおいしそうなヒッツもあるだろう。
はあ~。
お前、そんな自信ない顔するな。もっとバカになるんだよ。今の奴はバカ度が足りなさ過ぎる。バカ正直とかバカ真面目とか、そういう奴がうまくなるんだ。ちゃんとスノーボードやっている気持ちでスタンス広げて行くぞ。付いて来い。ドロップ・イン!
うわあ、フサキさん、オレたち完全にバカっぽいですよー!
つべこべ言わずに付いて来やがれ!
うわあ、これかなりおもしろいですね!
そうだろ。
オレこういうの得意っすよ。スピンとかできますから。
それなら今度はお前が先に行け!
よっしゃ、ドロップ・イン!!
オーイ、コウヘイー!ダメだよ走ったら。もっとスノーボーダーっぽくスタンス横で攻めないと~。普通に走ったから、チャーリー(フサキの犬)乱入しちゃったよ(笑)。
いやあ、今日は楽しかったっす!どうも、ありがとうございました。
いや、こちらこそ撮影協力ありがとう。最後に記念撮影しよう。
それにしても疲れますねえ。
そうだろかなり短い時間だったけど良い運動になるし、何しろ楽しいしな。
よしっ、解散!
はい。
でも、ちょっと待て、帰り道も油断するな、途中ジブできるところたくさんあるから。
えっ、まだやりますか!?
あたり前だよ。スノーボード・バカになればどこでも練習できるんだ。付いて来い!
はい。
かくしてスノーボード・バカの旅は永遠に終わらないのだった・・・。