勘違い日本プロ選手

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今夜の試合で遂にヤンキースが首位のレッドソックスに0.5ゲーム差となった。3.5とかそれ以上離れた時には「どうかなあ」と思ったけど、いやいや本当に強いね、このチームは。まあ、これだけ金かけて戦力整えば、勝って当然とも言えるのかもしれないけど、意外に勝てない時があるんだなあ。
同じ金満チームと言えば、東京ジャイアンツだけど、巨人とヤンキースの大きな違いは、すべての選手が勝つことに対して必死というところかな。例えば、清原が7番とか座った時にホームランを打って、その打順のせいでムッとした、というようなことをニュースで拝見したけど、そういうのってメジャーではあり得ないことである。
ヤンキースでは、4番を勤めていたバーニー・ウィリアムス。イチローも憧れた同じ背番号51の打者だけど、そのバーニーなんか37歳になって力が衰えたので、7番とか普通に打っているから。ちなみにバーニーは、確か最もポストシーズン(日本シリーズのように最終決戦とその前のディビジョンシリーズなども含めたシリーズ)でホームランを売っている打者だろ。もしかしたら、あのベーブルースよりもポストシーズンでは打っているという凄い打者。そんな大打者でも腐らないでチーム・バッティングに接している。特に負けている時のファーボールを選ぶ根性とか、凄いものがある。なんとか後ろの打線につなげるぞ、という気迫が満々。また、最近調子を上げてメジャーでは最強打者の符号とも言える3番を打っているジェイソン・ジオンビー。彼は、先月だったか、チームが負けてなかなか安打が出ない時に、バントまでして必死に塁に出ようとしていた。ジオンビーなんて、メジャー屈指の飛ばし屋で、完全ホームランバッターとも言える存在なのに。
ちなみにジオンビーがバッターに立った時の相手チームのシフトが極端でおもしろい。なんと左打者で引っ張ってホームランを打つジオンビーに対して、ショートがいないような形。つまり、ファースト、セカンド、ショートがセンターラインよりもファース側にみんな寄って、サードだけ辛うじて寂しくポツンといるような状態。いつも、この守備位置を見るたびに、流して打ったらおもしろいのになあ、と思うのだけど。
ともかく、日本人選手というのはどんなスポーツ選手でも時々勘違いしちゃうようなことがある。プロという符号とか、肩書きが変な感覚を生んでしまって、健全なプロフェッショナルが育成できないのかもも。
例えば、日本のプロ・スノーボードの世界だって同じことが言えるんじゃないかな。厳しいことを言えば、日本のプロのレベルでは多くのライダーが北米で通用しない。そんな中にあって、プロでいられる状況というのをしっかりと把握しておかないと、ある日、石ころにつまづいて転落ということにもなりかねない、と思う。もちろんまだ世界では無名だけど、世界で通用するライダーが日本にいるってことも知っているよ。だけど、全体を見渡すと実力的にはまだまだ、という感じ。
一層のことオレみたいに何か限定したプロであることをカミングアウトしてしまう方が仕事もしやすいような気もするけどね。例えば、オレは一般スノーボーダーよりもうまいけど、普通のプロと比べたら下手なんです。だけど、コーチをやらせたら、どんな有名プロ・ライダーにも負けないものを持っているんですよ。だから、オレのキャンプは大盛況です、と自信持って言えるし。
ところが、多くのプロは「プロ・ライダー」という肩書きにこだわっているから、そこが逆にもったいなあ、と思ったりする。中途半端にビデオ撮影活動に参加したり、大会に出たり。オレは元第一線を張っていたプロだけど、今は若手の実力者がどんどん出て来たので、ハウツー専門とコーチに専念したと言っても誰もガッカリしないと思うけどね。むしろ、そのライダーを応援して来たファンたちは、第二の人生頑張って!と言うような気がするのだけど。それで、多くのプロが肩書きとかにこだわっている間に、どんどん新しい世界で走っちゃえばアドバンテージができるんだから。まあ、早い話、くだらないプライドにしがみついていたら、成長しないよってことだね。

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