ハウツー掲示板は、自分が担当しているが、先日、こんなカキコミがあった。
「下半身の筋力不足か去年右足の太ももの筋肉が断裂して一ヶ月のドクター・ストップ。今シーズンはそんなことがないように筋トレをしなくちゃって思ってるんですけど オフトレとかってどんなことをしてますか?今ストレッチとスクワットやってるだけなんですけど・・・」
ということである。
自分は、別に専門のトレーナーとかでないのだけど、一応スノーボードを 20年間もやっている。また年間滑走日数は撮影仕事日も含めて80日以上あたり前!というような生活をしながら、一度も山を降りれないケガをしたことがない。今、自分のやっているトレーニングは、なかなかのモノだろう、ということで、ここにその内容を発表しよう。ちなみに僕のトレーニングは、誰でもできるレベルのものだよ!
まず掲示板でもちょっと回答したけど、自分が気にしているのは、トータルなバランスである。確かに故障箇所である下半身を重点的に鍛える気持ちもわからないでもないし、実際そうすることも良いことだと思う。だけど、その一方であまりにもそればかりすると、体の鍛え方がアンバランスになる懸念がある。
筋力のパーツは、簡単に3つに分けられるとができる。
上半身、下半身、そして腹部分だ。腹部分というのは、腹筋、背筋のことである。
この3つのパーツをバランスよく鍛えることが大切だ。
また筋力アップにしても、ジムのように負荷を上げて、筋力をパンプアップするものもあれば、回数を増やして筋肉の中(インナー・マッスル)を鍛えるものもあり、特にインナー・マッスルを鍛えることはケガの防止に役立つと思う。というのも、回数で行ったトレーニングは、その見た目の筋力はアップすることはできないが、その使った筋肉の細かいところまできれいに筋力アップしているように思えるからだ。あまり細かいことは理解していないが、経験としてそう思うし、またライダーたちの間でもインナー・マッスルに注目している人は多い。
ちなみにインナー・マッスルを鍛えるために自分がよく使うのは、ゴムチューブのようなもの。これで肩の筋肉を鍛えて、脱臼しないようにしている。お陰様でここ3年間ほどは脱臼していない。以前は、寝ている時でも脱臼していたけど。
(※ゴムチューブは、体のパーツの様々な部分を鍛えることができる優れモノ。)
それと、筋力アップと言っても、ジョギングのような有酸素運動の持久系で足腰を鍛えるものもあり、またジャンプをして瞬発力を鍛えるようなものもある。 400メートル走るなどのその中間的なトレーニングもあり、つまりこのへんのことだけでも3つのトレーニングがある。持久系、瞬発系、筋持久力系だ。
いきなり負担が掛かる瞬発系は、返って体を痛めることもあるので、最初は持久系でアップしてから、筋持久力系、そして瞬発系をやって行くといいだろう。
ここまでの話をまとめると、普段は家でスクワットや、腹筋、背筋、腕立てなど、回数を行うトレーニングを行い、理想では週に2度ほどジムに通い、筋トレを行う。
さらにその他、ドライランド・トレーニングと言って、陸地で走ったりジャンプしたりなどの持久系、瞬発系、筋持久力系を行うといい。その方法は、走るだけでなく、マウンテンバイク、インラインスケート、水泳、球技など様々な方法がある。ちなみにdmkクラブの陸トレでは、サッカーを行うのが恒例だ。
あと、最も楽しくて、しかも筋力アップになるのは、家の中でボードをつけて行うジブ・トレ。これはただ好きな音楽をかけたり、ビデオを見ながら、実際に雪上に行った時に行う、プレス系、オーリー、ノーリー、スピン系などをやるというもの。
ここまで、書いて「えー、そんなこと毎日できない。ジムだって一週間の内に2度なんて無理だよ」という声が聞こえて来そう。「ハイ、それは自分も充分に承知しています!」だから、やれることをやればいいと思う。好きなスノーボードでもっと楽しめるように普段からできるトレーニングだけでもやればいいと思うのだ。
もし1日で 20分間テレビを見る時間があれば、スクワット、腹筋、背筋、腕立ての類はできるだろう。また、毎日お風呂の後にストレッチングを20分間行うことも可能だ。それと、1週間に1度は、ジョギング、水泳、競歩、ジムなど、その内の1つはできることが可能では? もし、自分がサラリーマンの立場で、土日に休みがあったら、土曜日は疲れてもいい遊びやトレーニングをやってみる。そして日曜日はちょっとメローに競歩でも。競歩でも20分間以上やったら、脂肪が燃えて来て、立派な有酸素運動だから。
その他、最近では Tボードもやることが増えたし、またシモンからの影響でボールを使ったトレーニングもするようになった。このボールのトレーニングは、スノーボーダー誌のシモンのハウツー・コーナー(10月6日発売号)で説明しているので、ぜひチェックしてほしいと思う。ちなみにハウツージブ・ビデオでも、細かい説明まではしていないけど、その映像はチェックできるようになっている。
以上、ご参考までに。
左)室内でジブトレするシモン。バランス強化と筋トレにもなる。
右)ボールを使ったトレーニング。このボールを使う方法もかなりのバリエーションがある。