プロスポーツ選手になるというのは、ある意味、ギャンブルのような世界です。
いくら才能があっても、運が悪ければ、良い環境に出会えません。
また、プロ選手になっても、一部のトップ選手だけが潤っていて、その他は少ない報酬でやっていかなくてはいけません。
例えば、超トップ選手が100点満点レベルで年収1億だとすると、そこに達しない選手、80点のような選手は、1千万円とか。
これをスノーボードの世界に置き換えるなら、超トップ級が、1千万以上稼ぎ、その他は精々200万~300万という世界ではないでしょう、か。さらにそれよりも下になると、50万円以下になるから、スノーボード以外の仕事をしないとやっていけないということになります。
ウチの息子が、今、プロ・サッカー選手を目指しているのですが、Jリーグでも年間数百人とか入れるようなレベルで、200人もいないようですね。一方、医者や弁護士などは、同じように入る門は狭くても、それでも毎年、数千というレベルで人材を排出している世界です。
また、100点万円の弁護士や医者も、80点、それ以下のようなレベルの人でも、平均的なサラリーマン年収に比べたら、ずっと報酬が良くなります。
だから、プロスポーツの世界というのは、もの凄くいびつで、総取りのような世界なんです。
極端な話、99人がまったく0円報酬という中で、100分の一人だけがそのすべての報酬を持って行ってしまうという、厳しい世界なんです。
もし、あなたがプロになりたいとか、スノーボードで食って行きたいというのなら、そういう覚悟は持っていないといけません。
しかし、一方でもう1つの考え方として、プロを目指しながら、様々なことを勉強し、将来に役立てる武器を蓄えていくということがあります。
例えば、世界でやっていく上で、英語は大切です。
また、何より、グローバルで活躍していくには、その人間力というのか、道徳感、人間性ということが大切になって来ます。
ナイスガイは、国境問わず好かれるし、将来のビジネス・チャンスが広がります。
プロとして活動して上で、プロモーション能力やマネージメント力を高めるのも1つの手です。
こうして、プロを目指しながら、将来役立つこと様々なことを学ぶことで、いろいろなチャンスの道が開けるのです。
野球選手やサッカー選手でも、平均的には30歳そこそこで辞めるので、プロになったところで、そのキャリアは10年程度。残る人生、もの凄く長いことを考えれば、人間、生きていく上で、様々なことを学んでいく必要があるというのはごもっともなことでしょう。
これから、プロを目指す子は、本当、早いウチからこうした気構えを持たないとヤバイよ、ということを忠告したいと思います。