ネバー満足

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一昨日、ウィスラーのレストハウスで忠くん(布施)に会った。今年の撮影などのことを伺ってみると、まだまだ自分のフッテージに満足していない様子だった。

同じ日、 NOMISの新鋭ライダーであるマーク・ソラーズと撮影をしていたのだが、かなりカッコ良く決めているのに満足していない様子で同じアイテムで何度もハイクを繰り返していた。いっしょに滑っていたライダーは「マークは決して満足することがない」と言っていた。

さらに、また同じ日のことなんだけど、dmkクラブ員からライダーとして旅立とうしている2人のライダー、ハジメ&タクミを撮影していた。レールの撮影をメインに行いハジメは何度かカッコいいフッテージを残した。だけど、「こんなシンプルな技ならもっと完璧にやらないとダメ」とか、首を傾げるしぐさなどして、決して満足することがなかった。

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よく自分はメジャー・リーグを見るのだけど、彼らのようなタイプはイチローに似ていると思う。完璧主義者で、自分がやっていることに必ず説明したい風。どうしてダメなのか? どうやったらもっとうまくなれるのか、常にそういったことを探求しているようなイメージだ。スノーボードに対して、直向に対して妥協がない。だからだろう、忠くんとか撮影がない日には、こうしてウィスラーを流してライディング感覚を磨こうとするのだろうし、マーク・ソラーズもひたすらハイクを繰り返す。またハジメなんかにしても、朝一番からずっと滑り、またシーズン終わりまでひたすら滑り続ける。

今、これ読んでいる人は、
「あーあ、オレも彼らのように毎日好きなだけスノーボードがしたいよ。羨ましいなあ」
と思うかもしれない。だけど、意外とこうして山に篭っている人でも、常に同じような強い向上心でスノーボードを続けるというのは難しいこと。だから、多くの篭っている人は朝一番から出なかったりするし、シーズン中盤あたりからダラダラ滑るようになったりするもの。

スノーボードはやはり楽しんでナンボだし、それぞれの楽しみ方があっていいと思う。一般のスノーボーダーたちは、ここまでストイックにすることないし、大切なスノーボードの日を楽しく満足行くような気分で過ごしてもらいたいと思う。だけど、こうして楽しもうという気持ちの一方で、今回紹介した彼らのように「ネバー満足」という気持ちもあれば、それが一種のスパイスとなって、これからもずっとスノーボードを楽しんで行けると思うのだ。だって、スノーボードはチャレンジをすることを忘れた時からつまらなくなるものだし、そうした意欲を出すためにも満足せずに、コツコツをやるということも大切だからね。

時には自分に「よくやった!」と褒めてあげたり、時には「まだまだだよ」という気持ちも織り交ぜながら、うまくスノーボードと付き合って行けばいいだろう。
ライダーを目指している人は、やはり常に探究心を持って挑まないとダメ。スノーボードも他のスポーツ同様にセンスだけではどうしょうもなく、努力の積み重ねにより良い結果が出るという時代だ。努力あたり前時代だね。

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