X-TRAIL JAM in TOKYO DOME 2006ストレート・ジャンプ速報
東京ドームにかつてなかったほどのレベルの高い戦いが繰り広げられた。世界のトップ・ライダーに交じって日本のベテラン・ライダーの平岡暁史が観客の度肝を抜くジャンプを見せた。そして優勝したのは、最後に個性際立つダブル・バックフリップのような技を決めたトラビス・ライスだった。
世界最高峰とも言えるバトルが繰り広げられた東京ドーム。 |
日本人予選が始まる前、残念なお知らせがあった。布施忠が昨日のクォーター大会中に膝を負傷したことにより欠場。
また日本人予選の終盤の頃、ニコラス・ミューラーも昨日の大会で脳震盪になって完治せず出場できない、とのお知らせがあった。その結果、急遽日本人枠が1名増えるという中、日本人予選は繰り広げられていたのだった。
かつてストレート・ジャンプと言えば、720を目処に勝利の行方を争われていたが、今年のレベルを見る限り、それは完全に過去のレベル。その象徴とも言うべきか、中井孝治がバックサイド900を決めて高得点をもぎ取った。
しかし、日本人予選の主役は、若い中井ではなくベテランの平岡暁史だった。高さ抜群のダブルバックフリップを完璧に決めて見せたのだ。357点で1位通過!この男気あるプロ根性を見せた平岡に会場のボルテージが一気に高まった。
ストレートジャンプ日本人予選結果
1位 平岡暁史 357点
2位 中井孝治 309点
3位 鈴木翔太 299点
4位 石川敦士 291点
5位 谷口尊人 287点
セミ・ファイナル。世界のトップ・ライダーたちが、ストレート・ジャンプの歴史を刻む最高のセッションを繰り広げる。高回転でフロントからバックサイドから、そしてスイッチから、さらにはワンフットなどなどライダーの個性を際立てる技が炸裂する。
ショーン・ホワイトはいきなりフロントサイド1080。
アンティ・アウティもショーンを意識したかのようにフロントサイド1080。
日本を代表する平岡はキャブ1080。
さらには平岡とトラビスのダブルバックフリップ対決が観客のハートを熱くする。これぞプロ魂と言える技と技のぶつかり合い。そして準決勝では、全方向から高回転を見せたマシュー・クレペルが1位となった。2位にはショーン、3位にはトラビスだ。
ストレートジャンプ準決勝
1位 マシュー・クレペル
2位 ショーン・ホワイト
3位 トラビス・ライス
1位トラビス・ライス
|
2位マシュー・クレペル
|
3位ショーン・ホワイト
|
写真提供:SnowBoarder誌。
さらに大会模様がわかる選手のシークエンス写真、大会詳細などぜひ次号のSnowBoarder誌をチェックを!
ショーン・ホワイトの1本目はメランコリー・グラブのキャブ1260狙い。しかし、思ったような飛距離を出せずに着地の時に手を付いてしまった。
2本目も同じ技を狙い高さは出たが、着地が決まらずに3位に。
マシュー・クレペルは1本目、スイッチバックサイド1080も着地の時、ボードが跳ねてしまいバランスを崩した。
2本目は手を付きながらも強引にスイッチバックサイド1260をメイク!
スピンマスター・コンテンスト優勝した鈴木裕司。 |
1本目ダブルバックフリップを狙うもトラビス・ライスは1本目ダブルコークをするも着地できず得点は121ポイント。後がなくなったトラビスだが、2本目は斜め回転(コーク)から入り、最終的にダブルバック(縦2回転)にする新技(?)を見事に決めて、両手を高々と上げた。結果、この個性際立つダブルバック・フリップが優勝につながった。
トラビス・ライスは2003年に行われた第三回大会でも優勝していて、これでX-TRAIL JAMは2回目の優勝となった。
最後にスーパーファイナルに出場できなかった選手で、スピンマスター・コンテンストが行われて鈴木裕司が1080で優勝した。
Straight Jump Results ストレート・ジャンプ成績 |
1位 トラビス・ライス Travis Rice (USA) 4位 リスト・マッティラ Risto Mattila (FIN) 9位 中井 孝治 Takaharu Nakai (JPN) Spin Master:鈴木裕司(1080) Yuji Suzuki (JPN) |
http://www.x-trailjam.net/index3.html