スノーボーダーにとっては、悲しい夏かもしれないけど。冬に備えて、やるべきことはある。それは、陸トレだ!
なぜなら陸トレには、スノーボーダーに大切な3つの効能があるからだ。
1)身体を動かす習慣を身につけることで、思い描いた動きが、実際にできるようになる。脳とボデイのコーディネーション効果!
2)たくさん滑ったりジャンプしたりしても、疲れないで一日中楽しめる体力作り。ケガの予防効果も!
3)スノーボードに対するやる気がますます沸いて来る。モチベーション効果!
だけど、普段、運動する習慣がなかったり、また日頃の生活に追われていると、なかなか陸トレに励めないものだ。
そこで、今回の特集では、短い時間で、誰でも継続できるメニューを提案したい。
ぜひ、参考にしてみてください。
text: Fusaki Iida
photo: Yosuke Shimizu
まず、陸トレのメニューをご紹介しよう。
走ったり、自転車に乗ったり、筋トレしたり、いろいろなものがあるが、今回は自分が普段行っているもので、誰でもできそうなものを提案したい。
まず、トレーニング・メニューは、大きく分けて、ジョギングや自転車のような体力を上げるものと、筋トレのような筋力アップするものがある。
その中でも、誰でも気軽にできる持久系は、大切だ。自転車、ジョギング、それにウォーキングだって。ちょっと速めに歩く競歩で、20分。これなら、走るのが億劫な人でもトライできる。
僕個人では、仕事に関することで頭を整理する時にも、競歩をしたりしている。何かテーマを見つけて、この問題、どうやって解決しようとか、この商品のプロモーション方法はどうしようか?など、考えながら、競歩しているのである。
競歩をした後は、運動後のスッキリ感もあって、気持ちいいものだ。
「今日はトレーニングする時間がない」という忙しい方には軽く10分ジョギングするといいだろう。だいたい、5分から6分あるとゆっくりめに走っても1キロは走れるので、2キロは走ることができる。こうして、こまめに一週間の内、5回ほど時間をトレーニングに捧げれば、一週間で10キロ走ることだって可能だ。
まるっきり走らない人と、一週間に10キロ走る人。オフシーズン中、やるとやらないのでは、雲泥の差が出ると思うよ。
走ると、食事もおいしくなるし、健康にも良いしね。
その他、持久系に関しては、自転車、またインラインスケートなども加えてもいい。ともかく、自分が楽しくて継続できるものを取り入れればいい。
これだけではもの足りないという頑張り屋さんには、50メートルから100メートルのショートランニング。さらには、スノーボードの筋力と同じような使い方で、やや速めに100メートル走って休み、またすぐに走って、ということを繰り返してもいい。
バルエーションは、無限大にあるから、いろいろやってみるといいだろうね。
毎日、気軽にできる持久系。ウォーキングからジョギングでも。できる限りやる習慣を付けて、足腰を鍛えよう。 | さらに筋力を鍛えたい人は、ショートランニング。身体に無理のない程度で、やってみるといいだろう。 |
次に筋トレ。これは大きく身体のボディを3つに分けて考えるといいだろう。
スノーボーダーに最も必要な下半身。そして、上半身。上半身と下半身をつなぐ腹・背中部分。
まず、下半身のトレーニングで最もポピュラーなのが、スクワットだ。
ヒザを深く曲げたり、背中を伸ばしたり、また手で勢いをつかない方法の方が、より強化されるけど、自分ができる方法でやると良い。人によっては、「お前、それじゃあ鍛えていないだろ。」というレベルのようなスクワットでも、自分が継続できることが大切なのだ。頑張り過ぎて、3日坊主になるのが、一番良くないこと。続けられることをやろう。
頑張り屋さんには、スクワットしながらジャンプしたり。
あと、スノーボードをやっているように、180したり、360したりするのもおもしろいよ。この時、ランディングで身体がよたっといかないようにすることが、肝心だ。
スクワットの深さや、手をフリーにして反動を付けるなどは、それぞれのコンディションしだい。大切なことは続けること。スクワットはスノーボーダーにとって、最も大切な筋トレだと思います。 |
次に上半身。これもいろいろあるけど、オーソドックスなのは、腕立てですね。
普通の腕立てがキツいという方は、ヒザを付く方法もあるよ。
さらに頑張り屋さんには、両手を閉じたり、広げたり、そうすることで、様々な箇所の腕、胸を鍛えることができる。
スノーボーダーは、あまり上半身を使わないかもしれないけど、上半身もしっかりと筋力を付けることで肩の脱臼などのケガを防ぐし、何より身体全体でバランスよく筋力を付けることが大切なんだ。
それと、僕は個人的にゴミュチューブのトレーニングで、肩のインナーマッスルとかも鍛えているよ。
僕は、脱臼のクセがあるので、このゴムチューブで発症しないようにしているんだ。
左、インナーマッスルを鍛えることで、肩の脱臼を防ぐ。 右上、通常の腕立て伏せ。右下、ヒザを付けた腕立て。こちらの方がカンタンにできるよ。 |
そして、最後は、腹筋と背筋だ。
腹筋もやり方によって、クオリティが変わるけど、僕はあまり上げ切らないで、お腹を地面に押すようなものを好んでやっている。さらに、サイド部分もやったり。
背筋は、両手をバンザイして、ウルトラマンみたいに足もシュワッチで上げると効いて来るよ。
左上、この腹筋運動は上半身をあまり上げないで、むしろ腹を地面に押すようにやること。 右上、こちらは背筋。腰に痛みが走る人は無理しないように。左手上げた同時に右足を上げる方法もオススメします。 下左右の写真は、腹筋の横部分を鍛えてもの。左の方がキツく感じるでしょう。どちらでもお好みの方法で! |
今回ご紹介した方法にも、様々な筋トレがあります。ここでは、身体の部分を上、中、下に分けてバランス良く鍛えられるものの代表各として紹介しました。
もちろん、これ以外のものをやることで、さらに違った個所の筋力を鍛えることができるので、いろいろ勉強して違ったものをやることもオススメします。
だけど、以上の紹介したものをやるだけでも、効果は上がるので、ぜひやってみてください。
一連のトレーニングで、大切なことは、
1)痛くないこと
2)不快でないこと
不快でないことと辛いことのジャッジメントは難しいし、個人差はあるけど、ともかく続けられることが大切なんだ。だから、自分にあまり厳しくなく、やさしいことが大切だよ。自分自身が、トレーニングの親であり先生のような気持ちになって、毎日、トレーニングするために、どんなことをやるべきか、その程度とかも決めていくことにしよう。
何度も言うけど、肝心なことは毎日続けること。
最初は、こんなレベルのもので大丈夫かな?と思うようなレベルでも続けることで、いつか、「うわあ、凄い。こんなにトレーニングできるんだ!」と人から思われるようになるから。トレーニングを続ければ、お腹だって出て来ないし、筋肉で風邪だって引かなくなるよ。まさにいいこと尽くめだね。
どう、ここまで読んで。早速、試したくなったでしょ?
それでは、最後にトレーニング・メニュー例を提案するよ。
ともかく、続けられることが肝心ってことで、最初は軽めにいくよ。
月 ジョギング10分、腹筋20回、背筋20回、腕立て10回
火 スクワット30回
水 腹筋30回、背筋30回、腕立て20回
木 競歩20分、スクワット50回
金 腹筋20回×2、背筋0回×2、腕立て15回×2
土 自転車30分、腹筋20回、背筋20回
日 スクワット30回
どうだろう?最初は、超カンタンかもしれないけど、ここから始めてみたら。
そして、必ずやってほしいことは、行ったトレーニングを日記やメモ調などに、書いておくこと。
また1ヵ月ごとに、集計をしてほしい。
すると、一年を通して見ると、自分のパフォーマンスが上がったことなどわかるよ。
こうして、ともかく毎日続けるようにするんだ。
もちろんジムに行くことや、友達とテニスを楽しんだり、水泳教室に通うことだっていい。
ともかく、バランスよく、筋力を鍛え、またスノーボードに必要な体力を維持していくこと。
すると、健康で何歳でもスノーボードを楽しめることができるよ。
ぜひ、やってみてね!
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