グローバル・ライダーを目指す

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この業界にいると、時々、「グローバル・ライダーを目指します。」ということを聞きます。

確かにプロ・ライダーにとっての「グローバル」という響きは良いです。世界にリリースされる広告に自分の名前が出ていたり、まして写真が出たら、とても嬉しいことでしょう。しかも、グローバル契約で、数百万から数千万などもらったら、ライダー冥利につきるってもんです。

だけど、彼らから発せされるこの言葉に、どれほど将来ビジョンズが描けているのか、疑問に思うことがあります。言葉は悪いけど、カラ元気というかハッタリに聞こえないでもない。もちろん、上を目指すのは良いことだけど、実際に、どうやるのだろう?と思います。

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彼らは、こんなことも言います。
「グローバルなビデオに出たい。」と。

確かに、フォーラムのチーム・ビデオやスタンダード・フィルム、アブセンスなどに出たら、グローバルにはなります。
だけど、その前提を考えていないように思います。

例えば、USオープンのような世界的にメチャクチャ名の知れている大会で、優勝する。もしくは優勝しなくても、インパクトあるランを残せる。そうしたら可能性は広がります。

またメーカーによっては、グローバルに押し上げてくれるところもある。
僕のイメージでは、Burtonがそうであり、またRideも吉田さんの力でそういう面がある。
ウチNomisも規模は小さいけど、そういう力は強いですよ。

もしくは、こっちの方がオーソドックスなのですが、まずはその手前ぐらいのフィルム・プロダクションズで良い結果を残すということです。

手前くらいのプロダクションズというのは、それほどメジャーではないけど、一応、世界的に販売しているビデオのこと。そこに出演し、そこのクルーたちと撮影を重ね、誰よりも良い映像を残す、ということです。

このようなことは、今、日本のライダーのレベルでも十分にこなせそうな人が思い当たります。
しかし、現状できていないですね。

というのは、日本人は、外国のフィルムクルーたちといっしょにつるむことが苦手だからです。あえて、「つるむ」という言葉を使ったのは、そのトリップでいっしょに寝泊まりして、その生活を楽しんで、フィルム撮影を続けるということです。つまり、まさに不良キッズのように、いつもつるんでいる状況がある、ということ。これが大事だと思います。

言い方を変えれば、この「つるみ力」があれば、チャンスは広がります。
社交的なことであること。英語を勉強したいという思いがあること。そういう若いライダーは、チャンスがあると思います。特に女性は男性よりも社交性があるので、チャンスは広がりそうです。ただ、女性は男性よりも露出できる映像環境が狭いですが。

日本人男性のライダーたちも、スノーボードの実力にある程度、自信を持ったら、今度は海外プロダクションズ、とは言っても超メジャーでなく、よりローカルっぽいところで、まずはトライアルできるように行動してみたら、おもしろいと思います。
きっと、今、日本でそういうことにチャレンジできるレベルの人って、20人から30人とかいるのではないでしょうか?
予備軍を合わせれば、それこそ100人以上はいると思います。

まだまだこのことで思うことはあるけど、長くなるので、今回はこのへんで。

写真は、本日撮ったもの。だいぶ秋っぽくなったけど、ここのところ空気が乾燥していて、山の方では雪はまだです。

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