クセの直し方ってあるのだろうか? 長年染み付いてしまった、やりたくもない行動、つまり悪いクセって直せるのだろうか?
そんなことを考えながら、先日、ウィスラーのクラブ員と話し合っていたのだけど、どうやらクセというのは、地道な努力でしか改善できないらしい。
例えば、そのクラブ員の子は、箸をつかむ時に下の方を持つクセを直すために、毎回箸をつかむ時には、意識しながら上の方を持ったそうだ。結局それの繰り返しで、そのクセが直ったということだ。
よくよく考えてみれば、自分も日頃の訓練により、できなかったことができた、ということがあった。例えば、右肩の脱臼クセを直す手術の時、当時、毎日のように左手で食事や歯磨きなを行っていたが、その時にずいぶんと左手を使うのが上手だった。
それと同じようにフェイキーができなかった時も、毎回滑りに行くたびにフェイキーをして滑れるようになったのである。
例えば、今、これを読んでいる人は、自分は上体が高くて不安定なライディングをするクセがあるとしよう。その場合には、毎回滑るたびに意識して「低くなろう」としていれば、直るということである。また、そういった人は、またその人に大変な状況、例えば、エアーのアプローチなどでその悪いクセが出るだろうから、そういった時も意識的に「低くなる」という心がけが必要なのである。
なーんだ、あたり前のこと言っているじゃん!と思われそうだけど、結局、そのあたり前の方法しかない、というのが今のところの自分の出した結論だ。その1つのクセを生み出した環境、時間を、そのままそれを直すための環境や時間を与えて、気長にクセを直すことに付き合う、という心構えが必要だろう。
あえてクセを直すヒントを授けるとしたら、それは常に自分に言い聞かすマークをつけておく、ということではないだろうか。例えば、どうしても鼻くそをほじくってしまうクセを直すには、そのほじくる指にサイン・ペンで「ダメ」と書いておけば、無意識でやりそうな時に気づきそうだ。それと同じように、低い姿勢を作りたい人は、ボードのトップの目立つところに「STAY LOW(低い姿勢になれ)」というステッカーを作って貼っておけば効きそうである。
ということで、自分の滑りの悪いクセは、今すぐにでもメモしてサイフの中にでも入れておこう。愛するガールフレンド(もしくはボーイフレンド、奥さん、旦那さん、子供でも愛犬でも)の写真の近くに、そのメモ用紙を置いておけば、効果抜群かもしれないよ