毎年、1月から2月にかけて世界中で最新スノーボード・ギアを紹介するトレードショー(展示会)が行われている。
アメリカではSIA、ヨーロッパではISPOなど。そして、日本ではインタースタイルと日本スノーボード産業振興会SBJによるJAPAN SNOW EXPOがある。
そこでDMKでは、来季注目の新ギアを紹介して来たが、ここに改めてまとめてご紹介しよう。
「来年のことを言えば鬼が笑う」というように、これから起こることはわからないものだけど、ここに紹介されるギアは、来季必ずリリースされるものばかり。ぜひ、この時期にニタニタ笑いながら、最新モデルをチェックしてみてください。
目次
- 世界最軽量ボード!DEATH LABELデスマシーン
- SMOKIN’から高尾翔馬のシグネチャー・ボード!!
- YESのTHE 420はとても短くてとてもワイドでとても楽しい!
- NITROのSLASHはパウダーからパークまで楽しめる!
- GILAFFEから刺身グラフィック板!
- YONEX 全日本ハーフパイプ選手権使用率ナンバー1
- 間伐材を使ったもう1つの板ブランドPRANA PUNKS誕生!
- さらに進化したFLUXバインディングDSモデル
- TOKYO CITYを意識したウェアMARQLEEN
- 90年代を思いだす!Westbeach的な元祖ビブ・パンツ
- SMITH ダントツに曇り難く傷に強く広い視界!
- 要注目!SANDBOXのTRANSコラボレーション・モデル
- Sandboxからシフトレンズのゴーグル
- ボタン1つで曇りを取り除くゴーグルBOM
- Transform Gloves 個性的にアニマル・グラフィックのグローブ
- マツモトワックスBLACKはフリーランを愛する人のため
- AWSM アメリカNo1人気のネックウォーマー
世界最軽量ボード!DEATH LABELデスマシーン
国産ブランドとして高い評価を得るDEATH LABELから、世界最軽量ボードのデスマシーン(DEATH MACHINE)をご紹介しよう。
紹介してくれたのは、DEATH LABEL生みの親、大川社長。
「世界最軽量だと思ってます。」の言葉の通り、実際に持ってみるとその軽さに驚いた。
ただ軽さだけではなく、「強度が高く、板全体で反発する感覚は他に類を見ない。」とのことだ。
そんな夢のようなことを実現できた秘密は、往来のファイバーグラスの代わりにウェットカーボングラスを使用したことにある。これは、軍事産業にも使われる最新テクノロジーだ。
(表と裏には共通の印象的なレッド、ブラック、ホワイトのデザインがある。この板はメチャクチャ楽しめそうだ。)
SMOKIN’から高尾翔馬のシグネチャー・ボード!!
アメリカ、レイクタホのハンドメイドのボード・ブランドとして知られるSMOKIN’から、なんと高尾翔馬のシグネチャー・ボードがリリースされることになった!!
高尾翔馬と言えば、若い頃にカナダに行き、その後もアメリカなどで技術を高めて来た。そして忘れられないのは、初のBurton Rail Daysで4位入賞。当時、直前エントリーにより参加が決まったラスト切符で、見事にスターダムに駆け上がったシンデレラ・ボーイ。
あれから日本を代表するジバーの一人となり、そして遂にビッグネーム・ライダーの証!シグネチャー・ボードをリリースするという夢を成し遂げた。
この翔馬、初のシグネチャーは、SMOKIN’ではメイン・ボードの1つであるスーパーパーク・モデルが基盤となっていて、さらに初級者から上級者まで楽しめるように、柔らかめにしているとのこと。
(表のグラフィックは、きれいな日本人女性。なんと翔馬の後輩らしい。ベースの方も和柄ティストが強く打ち出されていて、とってもクールだ。)
以下、翔馬からのコメント。
「初めてのシグネーチャーが出たことを嬉しく思っています。
今回デザインから全て携わっているので、形状、硬さ、などハンドメイドにこだわってて自社工場のあるスモーキンだからこそできました。
乗り心地はもちろん、ジブ、ジャンプともにオールマイティーに使える板になってます。
初級者から上級者まで幅広く楽しめます。
日本から出すから和柄のテイストを全面に出しました。
形状はメインのスーパーパークで、中身はダブルキャンバーです。」
YESのTHE 420はとても短くてとてもワイドでとても楽しい!
ライダー、安立風太もお気に入り!YESのTHE 420。
このボードは、とても短くてとてもワイド。
長さは146cmで、幅は30cmだ。
この形状により、パウダーで浮きやすく、さらにトゥリーなどのクイックなターンが可能。
ボードは驚くほど速く動き、とても楽しい、と言う。
その他、注目の板ラインナップのYES、レジェンド・シリーズではスノーボードにスケート・スタイルを確立したと言われているノア・サラスネイクが登場だ。
(毎年話題となるレジェンドシリーズからノア・モデルが登場することになった!)
NITROのSLASHはパウダーからパークまで楽しめる!
ヨーロッパの精巧さとアメリカのポップさを加えて、長年スノーボーダーに素晴らしいボードをリリースし続けるNITRO(ナイトロ)から、パウダーから普段のフリーラン、さらにはパークまで超楽しめるSLASH(スラッシュ)をご紹介しよう。
ライダー、セッキーが紹介してくれたNITROのSLASHは、157センチ。テールが短い分、ターン中の反応の良さが抜群で、楽しい板。しかも、このフラットロッカーの形状で、パウダーを食べつくした後の午後は、パークでも全然楽しめると言う。
通常、パウダー向きのボードというと、どこのお店でも地味なデザインなボードが並ぶけど、こちらのSLASHのデザインはかなりハード。かなり攻め攻めのハードロック風で気分も上々になること間違いなし!
価格は、89000円です。
GILAFFEから刺身グラフィック板!
またまた、GILAFFE(ジラーフ)がやってくれた!
来季はなんともインパクトが強い刺身グラフィックの板がリリースされる。そのモデルもそのままSASHIMIだ。
Eat fresh Pow with Wasabi!
というように、パウダーを滑るのに最適な模様。
またミディアム・フレックスのボードはオールラウンドに楽しめそう。
ところでこの気になるグラフィックだが、江ノ島にある欧風料理、TASTE OF LIVINGROOMのタケシくんという方から、その場でさばいてもらって撮影された。そして、GILAFFEのボス、チョーシャが醤油の上に広がる皿の上にわさびでGILAFFEと描いて、裏のグラフィックのデザインをしたとか。
この遊び心がわかるスノーボーダーの方に、ぜひ乗ってほしい一品です!
(取材前夜、パーティでDJを行い、お酒の飲み過ぎでそのままぶっ倒れてしまったというチョーシャ。会場にやって来れるのかと心配していたが、なんと午前中出勤に成功。へべれけながら、熱くジラーフについて語ってくれた。)
YONEX 全日本ハーフパイプ選手権使用率ナンバー1
スノーボードに参入して20年を迎えるYONEX SNOWBOARDS。カーボン・テクノロジーの高さでこれまでに多くのライダーたちに愛されているスノーボードをリリースし続けている。
その中の名機の1つ、Smoothは次代を滑走する先鋭オールラウンダーだ。
快適なゲレンデクルージングからパイプやキッカーでの豪快なエアまで、理想の滑りを提供する。軽量性、操作性、反発力のすべてを高次元で融合させたテクニカル・フリースタイルモデルだ。
そんなYONEXのスノーボードは、2年連続で全日本ハーフパイプ選手権使用率ナンバー1を誇る。
スノーボード選手に愛されているからこそ、一般ユーザーにも信頼が高い。
SBJの展示会では、スイング・ウェイトを測る機械や、ハニカム形状のカーボンを紹介する構造などが展示されていた。
http://www.yonex.co.jp/snowboards/
間伐材を使ったもう1つの板ブランドPRANA PUNKS誕生!
日本の森を育てるために必要とされる間伐材。それを利用して作られたGREEN. LAB。その活動をさらに力強いものにするため、兄弟ブランドPRANA PUNKS SNOWBOARDINGが誕生した!
(新ブランド、PRANA PUNKSを語ってくれたナベさん。スノーボード作りへの思いが伝わって来ました。)
来季リリースされるのは、2モデル。Super Synchro 156とFree-Spirits154, 150だ。
Super Synchroは、パウダーなど含むオールマウンテンに対応。
散々バックカントリーをやって来たオジサンが、改めてゲレンデ・ライディングの楽しさを覚え、ヒッツのジャンプを含めオールランドに楽しめそうな板。
Free-Spiritsの方は中低速で乗りやすく気持ちいいターンができる。
ターンだけでなく、まだまだ飛びも楽しみたいという方に。
PRANA PUNKS snowboarding
https://www.facebook.com/pages/PRANA-PUNKS-snowboarding/902056183168721
さらに進化したFLUXバインディングDSモデル
日本が誇るグローバル・ブランド、FLUXバインディング。
その中でも人気が高いミディアム・フレックスのバインディング、DS。そのDSがさらに進化した。
ストラップは、網目のハニカム形状に。これにより衝撃緩和させることができ、包み込むようなホールド感を達成。
また細かいところでは、ラチェットの形が丸みを帯びたため、操作性が上がり、さらに30%の軽量に成功している。
(ハイバックがより進化したデザインに!そしてラチェットの使いやすさの向上など、細かいところへの気配りも。)
さらに粋な計らいも!
なんとフラッシュを使って撮影すると、ハイバックが光るようになっているのだ。
ここがFLUXの真骨頂。FLUXは元々は日本のブランドだが、現在はカリフォルニアにおいて、グローバルなプロモーション活動を行っている。その結果、デザインはよりそういったティストも入るわけだ。
(なんとフラッシュを使って撮影したらグリーンのハイバックからシルバーが浮かび上がった!右はそれを伝えるPOP。)
さらにFLUXでは、ニンジャ・ビールによるコラボレーションによるユニークなモデルもリリースする。
そして驚くべきは、FLUXのブースはどの展示ブースよりもたくさんの人でごった返していたこと。評判の高さを伺い知れた。
TOKYO CITYを意識したウェアMARQLEEN
デザイナーであり代表でもある青木真実が、まったく東京シティのストリート感覚でデザインしたというMARQLEEN(マークリーン)。
日本のストリートの流行を取り入れ、まったくスノーボードのウェアを作るという認識なくデザインしたという。
しかしながら、耐水圧は、30,000mmもあり、ほどよくソフトで動きやすいストレッチ生地を採用するなど、機能面でも快適なライディングを約束。
来季要注意のニュー・ブランドだ。
(左、マリファナのグラフィックが入ったジャケット。右、東京の曇りガラスをなぞっていた時にインスピレーションしたというデザイン。)
(インタースタイルの展示会では小さいブースながら、常にたくさんの人が見ていた。)
90年代を思いだす!Westbeach的な元祖ビブ・パンツ
スノーボード界に様々なティストを導入したWestbeachだけど、中でもつなぎのビブ・パンツはまさにWestbeach流行させたアイテムだろう。
そんな中、リバイバルとも言うべき90年代を思いだすWestbeach的な元祖ビブ・パンツがリリースされることになった。
このビブ・パンツ、ステッチ(刺繍)がイエローでオシャレ。
来季絶対ほしいパンツだけど、他の人とかぶりそうで怖い(笑)。
でも、春はパーカーで合わせたり、ジャケットのバリエーションでいろいろな組み合わせができるから、パンツはともかくこれでいきたいね。色的にも、どんなジャケットのカラーでも合いそう。
ちなみに元祖というと、以下のケビン・ヤングのビブ・パンツ。この袴な感じがたまらない!!
SMITH ダントツに曇り難く傷に強く広い視界!
SMITHのゴーグルが、なんと50周年を迎えた!
このヒストリー力は、まさにSMITHならではの妥協ないクオリティ力だろう。
パーフェクトなフィットを究極なパフォーマンスなデザインを求めたI/07。
ゴーグル新時代をリムレスフレームでお馴染みのI/O。
デカく傲慢なスタイルで上下左右の視野が最高に広いI/OX。
などなど。まさにSMITHが誇る最優秀なゴーグルが来季もスノーボードをショップを賑わすことは間違いない。
とりわけ、気になったのが、調光レンズ。
一度使ったら、もう手放せないという、天候コンディションにより明るくなったり、曇ったりというレンズだ。
SMITHのモデルの中には、この調光レンズとさらにもう1枚クリアのレンズが付くモデルが多い。
(紫外線の代わりに光りを当てると、見事に影が現れた。)
最後に今回、商品説明をしていただたい営業の福地さんに、SMITHのどこにも負けないところをお伺いすると、
「どこよりも曇らない!」と力強くコメントしてくれた。
そう、SMITHのレンズは、どのメーカーのゴーグルよりも曇りません!!
(右、力強くスミスの品質の高さを語ってくれた福地さん。右、50周年を記念してロゴが一新されたSMITH。)
要注目!SANDBOXのTRANSコラボレーション・モデル
来季要注目!
SANDBOXのTRANSコラボレーション・モデル。
トランスと言えば、世界を代表するリーディング・スノーボード・マガジン。
ライダーたちは、トランス誌に出ることを憧れ、カバーになることを目標としているライダーも少なくない。
世界のスノーボードのマーケットで最も影響力を持つリーダーとも言えるだろう。
そんなTRANSとのコラボレーション・モデルをリリースすることが、インタースタイル展示会で発表された。
人気急上昇のSANDBOXヘルメットは、来季から風通しをよくするベンチレーションも採用。
ヘルメットの買い替えに。初めてヘルメットをかぶろうという人にも。
買うなら、このタイミングでは!?
Sandboxからシフトレンズのゴーグル
お馴染み、上昇ヘルメット・ブランドのSandboxから、ヘルメットとばっちりマッチするシフトレンズのゴーグル、THE BOSSがリリースすることになった!
このレンズは、紫外線が当たると色が変わるという画期的なシフトレンズ。
明るいところでは、影ができるように暗くなっていき、逆に暗いところではクリアになっていくという優れもの。これがあれば、もうレンズ交換が不要になる!
以下は、実際に光を当てた時の様子。光を当たったところだけ、黒くなっていくのがわかるよ。
通常、このようなレンズカラーが変わる調光レンズは、高い商品となってしまうが、このTHE BOSSでは2万1千円ほどの値段になるというから驚き!
Sandboxヘルメットにバッチリと合うゴーグルだけに、Sandbox愛好者はぜひともほしいところだ。
また、来季のSandboxでは、なんとインソレーション機能が追加されることになった。
ライディング中にヘルメットが風が通る仕組みで、これにより頭の蒸れも解消される。
さらにSandboxではヘルメットのカラーとマッチングしたサングラスもリリースされることになった!
晴れた日には、ぜひこの新しいサングラスとヘルメットで、パークなど楽したいものだね。
ボタン1つで曇りを取り除くゴーグルBOM
アメリカ・オレゴンからやって来た新ゴーグル・ブランドのBOM。
このゴーグルは、なんとボタン1つでヒーティング・システムが作動し、曇りを取り除くという優れもの。
そもそもゲレンデでゴーグルが曇ってしまう理由って何か?
それは、内気と外気の温度差が原因。ゴーグルの外側は寒いのに、内側は顔から出る熱気で温度が高くなってしまう。特にハイクアップすると曇ってしょうがない人も多いだろう。その結果、内側の蒸気が水滴となってレンズに付着するというのが、ゴーグルが曇ってしまう。
だったら、車の窓ガラスのようにレンズを内側から温めればいい!というのが、BOMの発想なのだ。
ボタン1つで、温める長さを調整できる。
気になるバッテリーの充電は、USBケーブルから可能だ。
価格は、3万円。
Transform Gloves 個性的にアニマル・グラフィックのグローブ
ブラゲ・リッチンバーグ、トア・ランドストロームなど、今、ネット・スノーボード動画を沸かしている若手ライダーが所属するTransform Gloves。遂に彼らのシグネチャーのグローブがリリースされることになった!
グローブの特徴は、温かいミトン・タイプ。
インナーの方は、指が分かれていて、グラブしやすいようになっている。
今季リリースされた商品よりも、防水性は圧倒的に良くなる、とのこと。
その他、ブリティッシュ生まれのトランスフォーム・グローブは、個性的なグローブがたくさん!
来季もコア・ショップからの支持が高いアイテムになるだろう。
http://www.transformgloves.com/
マツモトワックスBLACKはフリーランを愛する人のため
イエローのインパクトが強いマツモトワックスで、BLACK LINE(ブラックライン)が登場したのは、今季のこと。
しかし、まだまだその魅力を知らない人のために、このBLACK LINEのことを改めてご紹介しよう。
BLACK LINEは、フリーライディングやパウダーを愛する人のために生まれた。
朝一番のきれいなピステバーン、そして目の前に広がるパウダーなど、その味を少しでも損なわずいただきたいものだよね。そんな時、サポートしてくれるのは、ブラックラインのワックスたち。
使用方法を!
BASE-1
ベース仕込みの最初に使います。浸透性が良く滑走面のコンディションと持続性のアップに効果があります。
BASE-2
ベース作りの仕上げ用に使います。ベースバーンの予防と同時に滑走性能が向上します。
TOP-1
真冬のトップシーズンから春雪の湿雪まで広くカバーするフッ素配合のワックス。汚れ雪にも効果があります。
TOP-2
結晶が滑走面に刺さるような低温化(マイナス12度~マイナス18度)のドライパウダー用。トップシーズンの北海道や標高の高い山での使用に使います。
TOP-3
ホットワックス専用の粉末ワックス。マイナス15度以下の超低温化で使用します。また春の汚れた雪では、TOP-1やフッ素系ワックスとミックス使用することで、汚れの付着を防止して滑走性を維持することもできます。
TOP-4
春の汚れ雪で活躍する携帯用のコルク付き生塗りワックス。
(左、ライダーの天海洋、ファウンダーの松本年一さん。そして右取材者フサキ。みーんなマツモトワックスを愛用してその恩恵を受けてます!)
AWSM アメリカNo1人気のネックウォーマー
アメリカNo1人気とも言われているAWSMのネックウォーマー、いよいよ来季は日本にも大量投下されることになる!
このAWSMのネックウォーマーの特徴は、肌触りの良さと驚くような長さ。往来のネックウォーマーよりもずっと長く、首回りの温かさを確保してくれるぞ。
(往来の商品よりもずっと長く、それで快適さをアップ!)
AWSMと言えば、伸び~るベルトのニコルが有名だけど、これからはさらにネックウォーマーも人気アイテムになることだろう。
X Gamesでマーク・マクモリス、トースタイン・ホグモによる表彰台オンパレードの大活躍で、その勢いは増すばかりだ!