【最新DVD感想記】 Bon Voyage / Videograss

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このコーナーは、dmkフサキ編集長による最新のスノーボードDVDの視聴感想記です。 ご購入の際にご参考ください。

昨シーズンのスノーボード界の賞『The 11th Annual TransWorld SNOWboarding Riders’ Poll Awards』の最優秀ビデオのノミネートされた3作品と言えば、Forever/Forum、Neverland/Absinthe Films、そしてVideograss/Videograssである。そう言った意味では、今季リリースされたVideograssの作品『Bon Voyage』も、かなり期待を持って観ることができる。

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聞くところによれば、シーズン中の撮影は先シーズン以上に好調に進んだということで、さらに期待感が増すというものだ。

細パンの人気が高まっているが、その火付け役とも言えるVideograss。ヒッピー全開なクルーたちは、今季もアメリカをはじめ、世界のスノーボーダーたちのファッション・シーンに影響を及ぼすだろう。

前置きが長くなったが、早速、感想を!

最初の方で印象に残ったのは、3番目に登場するLNPのパート。ここで、この作品のボスでもあるマイキー・レブランクが登場する。現在のスノーボード・シーンのトップ街道を走るLNPに対して、超ベテランのマイキーが負けずに個性をぶつけていく。LNPはストリート・シーンでのトリックの進化を見せつければ、マイキーは相変わらずどデカくトランスファーなどして、フラット・ランディング。攻めている感がバリバリで、往年のファンはマイキーの未だ健在ぶりを見せられて熱くなりそうだ。

次にピックアップしたいのは、ジャスティン・ベニーのパートだ。彼は、MFMのスタイルを継承するようなスタイルで、ストリートだけでなく、バックカントリーなど幅広いフッテージを見せてくれる。きっとこの作品の中には、ジャスティン以上にレール巧者がいるのだろうけど、ジャスティンという存在はひじょうに個性的で惹き込まれるものを感じる。彼が辿った栄光の歴史がそう幻覚させるのかもしれないが、最後で見せた2枚の柵越えしてのフロント3は、文句なしに彼の存在を際立たせた。

そして、ラストパートを務めることになったのは、ジェド・アンダーソンだ。
最初、印象的な滑り台のシーンから始まり、次に階段でのシーン。なるほど、こんなふうに遊ぶのか、とかなり個性的かつハイ・テクニックなライディングを見せる。
ジェドは、うまいしスタイッリッシュだし、小技も見せる。180インでもピタっと決めるし、プレスにしてもしっかりと決めてくれるので、まるで時間が止まったかのように、彼のスタイルをよく見ることができる。グラブしてのアイテム・インも彼の代名詞になりつつあるようだ。最後のキンクレールでの50-50にしても、あまりにも完璧過ぎる。凄いことをやっている感をなくしてしまいそうなほどのうまさだ。
これだけうまいライダーたちが集まっている中で、光を放っているのは凄い!
僕にとっては、ジェドが13歳の時にいっしょに撮影した縁があるが、このキッズは本当にうまくなった。今、彼のスノーボード・キャリアの中で最も輝いている時代と言えるし、この後はよりメジャーな階段を駆け上がっていくことだろう。

ストリートが多い、トリックを進化させているという点で、シンクサンクと重なる部分があるが、ビデオグラスの方がよりストレートに攻めている印象を感じた。シンクサンクの方は、もっと奇抜でユニークな変化球があるが、こちらはストレートに難しいことや怖いことに立ち向かっていくという印象。どちらの作品も現代アメリカのスノーボード・シーンを引っ張っていると言えるし、また今季もこの作品から日本のライダーたちに何らかの波及効果を与えるのだろう。

一般スノーボーダーには、なかなか入り込めない世界かもしれないが、スノーボードをよりマニアックに見たいという方や、レールなど大好きなライダーたちにはぜひオススメしたい作品だ。また一映像作品としても高いクオリティだと思う。

最後にこの作品の代理店の代表を務める小川氏からいただいたコメントが、さらにこの作品をうまく表現してくれているので、ここに紹介しておこう。

「Bon Voyageは、ナチュラルのジャンプとストリートがメインなのですが、音楽も含めて、かなり攻めている感じがあり、私は好きです。いわゆる昔っぽい感じで。
余計なシーンもあまりなく、ともかくオレたちの滑りを見ろ!的に、それぞれのライダーが、それぞれのスタイルでライディングをしています。特に最後のマイキーが、ロング・レールをジャンプしてメイクするシーン。あのシーンは、マイキーといっしょにガッツポーズしてしまう感じでした。」

出演ライダー:
Justin Bennee, Mikey Leblanc, Jed Anderson, Nima Jalali, Gus Engle, Jon Kooley, Laurent Nicolas Paquin, Louif Paradis, Alex Cantin, Jordan Mendenhall, Johnny Miller, Will Tuddenham, Ben Bilocq, Jonas Michilot, Chris Grenier, Darrell Mathes, Nick Dirks, and friends

タイトル名: Bon Voyage
プロダクションズ: Videograss
販売価格: 3,990円(税込)
収録時間: 約45分
販売代理店: ビジュアライズイメージ(株)

 
http://videograss.com
 

 

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