【ハウツー】「流れ」を意識した生き方

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Text: Fusaki Iida

今日、フィールドゲートに稲川さんが遊びに来ました。

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稲川さんは、デモンストレーターとして活動し、長年スノーボード雑誌などのハウツー作りなどで活躍して来た方。現在もコーチングで活躍し、これまでにも数多くのプロ・ライダーをサポートして来ました。
その中の一人に、今、スロープスタイルで大活躍している女性ライダーの広野あさみがいます。

そんな彼女の話になり、自分も彼女に会った時の感想を述べました。

「彼女を見ていると、いい意味で不器用に見えましたよ。春のパークで、各ライダーが気分良くウォーミングアップしているところで、彼女だけは黙々といつものルーティーンをやっているようで。
確か、最初はカービング大回りの深回り。そして、スイッチでのターンもやっていましたね。春の朝の固い凸凹バーンにあえて入ってターンしたり。何か彼女なりの流れがあって、それに沿ったように滑っているようでした。
そう言えば、以前、五輪で誰よりも高く飛んでいたミッチャン(橋本通道代)も同じような印象のライダー。不器用で、だけど自分が決めたことをコツコツとやるようなタイプ。ブラッコムの有名な急斜面のバーン、ソーラーコースターというところで、最高スピードに慣れるため直滑降で滑っていたことを思い出します。」

稲川さんも、広野あさみの不器用さを認めていて、それは良い意味での不器用さという感じでとらえているようでした。

トップに行く人というのは、こうした自分なりの「流れ」というものを持っているようです。
以前、僕は「白鵬のメンタル」という本を読んだことがあるのですが、そこでも白鵬が「流れ」を大切にしていることが書かれていたことを思い出します。白鵬の大事にしている「流れ」の1つは、朝稽古。ちょっと辛いという時でも、朝稽古をした方がいい、という話でした。

そう言えば、世界的に有名なプロ・ライダー、忠(布施)も流れということを大切にしているように思います。
シーズン中、朝は本当に早く起きて、コーヒーを飲みながらストレッチングをたっぷりやっている、ということ。

プロ野球では、イチロー選手が有名ですよね。試合開始、何時間前だかに入っていつものように入念にストレッチング、そして毎朝カレー食べるとか。

トップ選手というのは、お決まりの「流れ」があり、それを大切に生きているように思います。
自分の場合は、朝食はキムチ、納豆、生卵に味噌汁をいただき。朝は誰よりも早く山に一人で上がって、2、3本程度、フリーランすること。
たいてい、お決まりのコースでカービングして、その後、シーズン途中から調子が上がって来たところで、パークを流すという感じでした。
確かに、そうした「流れ」の時には調子良かったように思います。

ところが、仕事が増えて、朝とかでもPC作業に追われて、そのままイントラの仕事に行くと調子が悪かったり。
だから、どんなに忙しくても、やはり自分なりの「流れ」というのが必要だし、その「流れ」というルールのようなものがあれば、時には個人行動をすることも必要になって来るのでしょう。

例えば、友達と山に行って、いろいろなコースを滑ろうする友達に対して、自分は朝やることがあるから、この下のコースであと3本滑っているから、あとでまた合流しよう、なんて。

「流れ」の内容は、それぞれに委ねられるのだけど、「流れ」を意識した生き方をしている人は、スノーボードもうまくなると思うよ、という話でした。
ちなみに以下の動画は2シーズン前の平野あゆみが見せた地味トレの一部、ドルフィンターン。
やはり、こういうことがしっかりとできる基本ライディングが備わっているから、世界で活躍できるのでしょう。

 

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