文:齋藤 稔
メンテナンスと言っても道具ではなく、身体の方。最近クラブ員の掲示板で盛り上がっているのがケガについて。スポーツにつきものではあるのだが、実際その多くは未然に防ぐことができるものであると思うのは僕だけではないハズだ。
では未然に防ぐためにはどうすればいいのだろうか?
それはオフシーズンの過ごし方が重要になってくる。オフシーズンもしっかりとスポーツを楽しみ、ちょっとだけ身体に気を遣った生活を送るだけでケガの多くは防ぐことができる。
ケガを防ぐために必要なことは身体の柔軟性を保つこと、筋力を落とさないで機敏に反応できる状態を維持すること、そして食生活による健康な身体の状態の維持。以上の3点が大きいだろう。
身体の柔軟性を保つこと
例えば転倒したとき身体が柔らかい人は硬い人に比べケガをしにくい。これは転んだときの衝撃を身体の柔軟性が自然に吸収するためで、実際に身体の柔軟性はケガの予防につながるという話は全てのスポーツで聞くことができる。もちろんスノーボードでも柔軟性はひじょうに大事な点。ケガの予防の他にもパフォーマンスのアップも期待できるので柔軟性は最低限今のレベルを維持するよう努力しよう。毎日10分のストレッチでもかなり効果的。
筋力を落とさないで機敏に反応できる状態を維持すること
年々筋力は衰えていく。これは普段生活していても実感するし、ましてやスポーツの時などはなおさらだ。「年を取ったな~」と感じる人は間違いなく体力の低下を感じているハズ。長い年月スポーツを楽しみたいのであればトレーニングとまではいかなくても普段からちょっと気を遣うようにするといいだろう。なるべく歩く、階段を積極的に使う、散歩するなどほんのちょっとで筋力のレベルは変わってくる。まだまだ若いつもりでも間違いなく年々筋力は落ちているので落とさない努力を。
食生活による健康な身体の状態の維持
食生活により身体を健康にすることは基本中の基本。しかし、よく見ればコンビニの弁当が主食だったり、忙しくてサプリメントに頼っていたり。現代人の食生活はスポーツをする人には全く向いていない。無理に現在の食生活を変えるのは難しいと思うが、コンビニの弁当でもなるべくいろんなおかずがあるものを選んで毎日同じような内容を避ける。サラダを一品多く食べるようにすると言ったことでもかなり栄養のバランスは良くなる。またサプリメントはあくまでも「補助」であると考え食事による体調管理を心がけることが重要。
先日70歳という年齢で見事エベレストの山頂に立った三浦雄一朗さんはエベレストに向けて様々なトレーニングや準備を行ったとはいえ、チャレンジをしようと思うまでの体力をキープしたことは驚異である。間違いなくその裏には日頃からの体調管理があったことは簡単に想像できる。そこまでは必要ではないかもしれないが、少しでも長くスノーボードを楽しみたいのなら毎日のちょっとした努力をしてみてもいいのでは?