【コラム】それぞれの地域のローカルショップの存在理由

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文:坂林聡樹(トリックスター)

スノーボードをしていていつもうれしく思う事。
それは、滑る仲間がいる。ということではないだろうか?

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ショップを続けて思う事。
もちろんみんながショップでギアを買ってくれる事はとても感謝して、嬉しい事です。でも、そこで集う仲間が増えて行く。知らなかった人同士がショップを通じて仲間になって行く事を僕はずっと見てきました。中には仲間になった人同士で結婚する人も。

ショップには販売以外に、「時の流れ」があります。

挨拶も出来なかった中学生の糞ガキが今では日本を代表するストリートの第一人者になっている。

ギャルギャルのルーズソックスを履いた歯医者のおねーちゃんが、今ではみんなを引っ張る存在になっている。

パイプの全国大会に昔から出場し続けているヤツが今でも大会に出つつ小さな子供達を教えている。

小学生時代に有名になりすぎて、一時はボードが嫌になって放れたヤツが、今改めてボードの楽しさを理解して一回り大きくなって活動している。

このような「時の流れ」が地元のショップには有り、今も時の流れがすすんでいる。

かつて一度でもその場所を経験した人なら、戻ってみると良い。
必ずその場所に戻れば時間の流れを感じられ、ネジを巻き戻した時計のように止まっていた時間がまた動き出すはずです。

地域には地域のローカルショップが有る。
初めて行った他地域でも、自分の存在をきちんと話せば、最高にウマい地元の人しかしらないラーメン屋だって教えてくれる。
ローカルショップの連中はみんな現場主義だから。

つながる時間、つながる地域。それこそがローカルショップの存在の意味。

僕にとっての宝物はなにか?と聞かれたら、それはみんなと一緒に過ごした時間。経験です。

時間と経験は思い出です。

でも、思い出には必ず「相手となる人」の存在が有るものです。

若い頃、無謀な状態で滑った谷川の裏。
苦しく、楽しくすべった立山、室堂。
ベルカントのオールナイトで食べた豚汁。
御坂で折ったマットカミンズの板。
キャンピングカーで回った全国大会。夜のゴハン。

全部の思い出に人が絡んでる。

これは、僕だけの思い出だろうか?
そんな事はないはず。関わったみんなの思い出のはず。

その全てがショップに集うみんなと作った大切な宝物。
僕にはそうとしか考えられない。

ショップは器で、人がいてはじめて「生き物」になる。

ショップに集い合うみんながいて、その裏には活動を理解してくれるメーカーに勤めている人がいる。
そのメーカーのみんなもショップに通った経験がある人たち。
立場は変わっても、当時の思い出は必ず持っている。

その思い出は…「あなたにとって大切なものだろうか?」

楽しい思い出は僕たちだけのものではないはず。
その思い出の中にスノーボードの楽しさの本質があるはず。
そう思うなら、、、。その気持ちを込めて扱うブランドを広げてほしい。
昔、自分が経験した楽しさが今の人にも伝わるように、自分たちのキャリーするブランドの板一本一本に魂を込めてほしい。

ブランドも器でしかなく、、人の気持ちが入って初めて「カッコいい怪物」になる。

全ては人。 全てはあなたのその一歩。 あなたのその一行動。

今、小学生のみんなも、中学生のみんなも、
大きくなった時にショップに通って経験する多くの事をベースにして仲間を作ってほしい。
それは財産になると思う。

大きなチェーンストアに行って割引されている商品を買うのも良い事かもしれない。
でも、そこに「集い」はあるのだろうか?その行動の先にみんなが若い時に味わった奥行きの深い「楽しさ」があるのだろうか?

「人のつながり」があるのだろうか?

考えれるなら、もう一度考えてほしい。

SUPPORT YOUR LOCAL SNOWBOARDSHOP

という意味を。

 

 

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