
世の中には、ギアについて必要以上に気にする人が多い。
「うまく滑れないのはスタンス設定が悪いから」「ボードが合っていないから」「エッジが立っていないから」……そんな声をよく耳にする。
先日も、あるライダーから相談を受けた。
「長年同じブランドを使っているので、他を試したい。他のボードなら、もっと上手く滑れるのではないか?」
オレはこう答えた。
「確かにギアの影響もゼロではない。だけど、それ以上に実力を磨くことが大切だろう。」
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実際にその人の滑りを見てみると、直すべき点が4つほど見つかった。
そこで、改善のための練習方法を伝えた。きっとそれを実践すれば、ギアを変えるよりも確実に上達できるはずだ。
では、ギアへの不信感を持つ人におすすめしたい“特効薬”を紹介しよう。
それは――うまい人に自分のボードで滑ってもらうこと。
これはまさに「ギア克服セラピー」だ。目の前で自分の板が本来の性能を発揮するのを見れば、多くの人が目からウロコになるに違いない。
「え、私のボードでもこんなに高くオーリーできるのか!」
「おお、オレのボードってこんなに速く走るんだ!」
そう気づいたとき、自分のボードやスタンス設定に誇りを持てるはずだ。だから、ぜひ一度試してみてほしい。
……ところで、オレのボードは最近ワックスを塗っていない。
もしワックスレンジャーにチューンしてもらったら、かなり走るようになるだろう。
そう考えると、これは逆パターンの「ギア克服セラピー」かもしれない(笑)。
結局のところ、ギアも技術も両方大切。
ただし、上達できない理由をすぐにギアのせいにする風潮が広がっている気がする。
だからこそ今回、その警告と“特効薬”を紹介した。
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