
燦々と輝く太陽が出た日には、雪がシャバってキッカー日和。TTR用で作られた30メートル巨大キッカーにチャレンジしたのは、Nomisのジョン・ベアスティッグとジョーダン・フィリップだ。
Photo & Report: Fusaki IIDA
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助走からして凄い急斜面を滑っている。 |
30メートル・クラスの巨大ステップアップ・ジャンプ。この台は、TTR大会のために作られたので、みんなから「TTRジャンプ」と呼ばれるようになった。
北米だけでなく、ヨーロッパなどから世界のトップ・ライダーが集まるCOCでも、このTTRジャンプにチャレンジできるのは、わずかに10名未満と言ったところ。もちろん、やればできるライダーももっといるだろうが、実際にやろうとするのはごく4、5名のライダーだけだ。
昨年まで巨大と呼んでいた20メートル・クラスのキッカーは、これに比べるとミドルサイズのキッカーに見えてしまう。このTTRジャンプのお陰で、見る方もやる方も感覚が麻痺され、エクストリームの階段を上ってしまいそう。
まず最初にジョーダン・フィリップが試し飛びをした。グレーシアの頂上からドロップする姿は、さながらジェットコースターのクライマックスの斜度。そこから容赦なくスピードを加速させて、ぶっ飛ぶ。ランディングの近くまで寄ると、そのランディングのスピードにビックリさせられてしまう。改めてライダーは、命を賭けてる!と思わずにはいられない。
若いジョーダンにしてもジョンにしても怖くないということはないだろうが、それ以上にこのジャンプ台を制覇した快感が彼らを飛ばせるのであろう。アドレナリンを放出し、自分の知らなかったサイズのジャンプに挑み、ネクストレベルに駆け上がることになるのだ。
一度試し飛びをしたライダーたちは、次から次へと果敢に回し始める。転ぶシーンを見ると、「大丈夫なの?」と思ってしまうが、転ぶテクニックも体力も実力が高いライダーにとっては、やれる範囲内なのに違いない。
ジョンとジョーダンは、バックサイド720やバックサイド900にトライ。ともかくスピードを加速させてアプローチし、抜けではやや強引とも思える強い先行動作で、高回転につなげていた。
最初は、アプローチが見えるところでカメラを構えて、彼らが720をメイクしているのを確認したが、その後、ランディングが見えないところで900を撮影していた時、「あれ、転んだのでは?」と思うようなヒヤっとする場面もあった。しかし、彼らは元気に何度も上がって、山がクローズするまで巨大TTRジャンプ・セッションを楽しんでいた。
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雲一つない真っ青な空へ向かってエアー。かなり長時間テール・グラブでバックサイド7(写真左)。 全景がわかる台を入れて撮影すると、このようなマメつぶのようにしか映らないジョーダン。そ9の飛びっぷりが伝わる(写真右)。 |
これで、Bセッションは終了。
いよいよ明日からは、シモン、JP、ジョーなどが参加するCセッションに突入する。
スター・ライダーたちが登場するので、COCレポートも頻繁にアップされるようになるだろう。どうぞ、お楽しみに!
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