DMKのコーチング企画でいつも大活躍している高石周コーチによる「教えてコーチ!スノーボードなんでも相談室」。 すでに公開されている掲示板から、興味あるトピックを抜粋でご紹介。 今回は、これまで何度か登場したショーンホワイトママ息子さんの近況報告とそのアドバイス。
質問者:ショーンホワイトママ
息子は月末福岡キングスに4日間の合宿に行って来ました。
今までは広島の施設だったので、身体への負担を考えて徹底的にランディングの練習をこなして来ていました。
その前に息子は3歳からレスリングをして、その後は週に3回は機械体操に通うという事を経ていて、身体能力はあげてある状態でした。
そこにランディングの基礎が加わって、福岡キングスという施設と丁寧な指導が加わって、合宿の間に技がみるみる上達したところです。
今回ご指摘頂いた横回転も今回教えて頂き、サブロクが回れるようになりました。
福岡キングスの代表『野田さん』が的確に息子を見てくださっていて、必要な技術を絶妙なタイミングで入れて来てくださっています。
そこに息子のやりたい!技が加わって、物凄いスピードで成長しています。
今回できるようになった技。
・サブロク
・コーク
挑戦してメイクに至らなかった技。
・ダブルバックフリップ
現在はこんな感じです。
ジブは残念ながら福岡キングスにはありません。。。
変わりに広島の施設にはあるので、そこで意識してこすり技を練習するようにしておきます。
ランディングを重視する必要性を教えて頂いたのも周さんで、そこがあったから現在の成長スピードに来れているので、今回のアドバイスにも100%真剣に取り組ませて頂きます!
息子さんはかなり急成長しているようですね!
どんどん刺激のあるところに連れて行ってあげてください。
とにかく常に「楽しい」環境でないといけません。
それは上達であり、新しい刺激であり、仲間であり。。。
息子さんがスノーボードを楽しいと思っている根本理由は把握していますか?
とにかくその「根本理由」を常に把握しておいてください。
この根本理由はティーンエイジャー頃に変わってくる可能性があります。
実際に小さな頃からやっている子供が思春期頃(13歳~15歳)にスポーツ離れするケースは非常に多いです。
今はまだ単純に上達?に楽しい根本理由があるかもしれません。
その根本理由に沿ったベストな環境準備さえできれば、親のサポートしては合格です。
「心(メンタル)」サポートこそ最重要であり、それは一番近くで長く接している親だからこそ適任なのです。
思春期ころから親離れしてきたら、そこはコーチが担うことになるでしょう。
良い技術コーチは結構あちこちにいるものです。
選手(子供)の育成には、それ以外に「心、体、生活、思考力」のサポートが必要です。
コーチというと、とかくテクニカルコーチ(技)のことのように考えらがちですが、技術があるだけでは「よくいるプロライダー」で終わってしまいます。
日本にも多くの上手いライダーはいますが、なぜ世界で活躍できないか?と考えると、そこにはまず心が育っていないという事情が挙げられます。
最初から日本の畑でしか自分が成功する姿をイメージしていないからです。
そんな心が思考を内向きにし、思考が生活を作ります。
海外の熾烈な競争をイメージしていれば、生活の中でそれなりに体を作る管理をしていくはずです。
とにかく健康な心で外向きな思考を育ててください。
親子の会話は子供の思考を大きく左右します。
私が海外で暮らすことをイメージしたのは、母親が小さな頃から北欧人と交流していた話を聞かされたからです。
とんでもない田舎に居ながら地球人として生きる思考が出来上がったわけです。
他には集中力を付けるためにできることもあります。
単純に日々の行いを正しくやることです。
ご飯を食べる時の作法、起床時間、宿題、決められた時間の厳守。。。
それだけで十分集中力は鍛えられるそうですよ。